2006/04/27 - 2006/04/27
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フーテンの若さんさん
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最後の見納めと思って、コパカバーナのビーチを散策している途中、急激な腹痛に襲われてしまった。
この腹痛の原因は何だろう?
昨夜、最後の食べ納めと思って、シェラスコの肉を食べ過ぎてしまったからだろうか。いや、飲み納めと思って、頼んだ特大のアサイージュースでお腹を冷やしてしまったのであろうか。それとも、聞き納めと思って行ったJAZZバーでビールを大量に飲み過ぎたせいであろうか。
いや、どれも違う。おそらく昨日訪れたコルコバードの丘が原因に違いない。
あの世界的な観光地として有名なコルコバードの丘。かなり期待して見に行ったのだが、正直がっかりしてしまった。景色は思った以上にすごいとは思わなかったし、何よりシンボルであるキリスト像があんまり大したことないと思ったからだ(景色はポン・ジ・アスカールからの眺めの方が数段よいと思う)。
両手を広げているさまは、アラレちゃんのキーンみたいだし、顔はルー大芝っぽい。像の作りはシンプルで装飾もないので、面白みがない。何となくこう神々しさみたいなものがまったく伝わって来なかったのだ。
そのとき、「ちっ、何だよ。キリストも大したことねぇなー。」なんて思わず口に出してしまった(もちろん日本語で)。
おそらくその発言に対する罰が当たり、この腹痛を引き起こしているに違いない。
腹痛は徐々に激しさを増し、座って栓をしていないと大変なことになりそうな状態になっていた。この辺に公衆トイレなんかないし、僕の宿はメトロに乗らねば帰れないほど遠くにある。
ここは素直に神様にお詫びをし、腹痛を治めてもらうしかない。
「キリストの神様、昨日は本当に失礼なことを申し上げました。あのときの発言は決して本意ではないのです。あの両手の広げ方は十字架風にするために仕方ない格好だと思うし、顔もよく見ると彫りが深く2枚目(ちょっと前のアイドルみたいっす)。そして、清貧を重んじるからこそのシンプルな出で立ちなのでしょう。
僕もキリストさんに習って、これからは物欲を捨てることにします。これまで神様にお願いすることと言えば、リア・ディソン似(もしくは本人)の奥さんが欲しいとか、東京か神奈川に一戸建ての家(最低60坪)を建てたいとか、ソニーの45型の液晶テレビとブルーディスクのセットが欲しい(最新パソコンでもいいですよ)とか、そんな自分の卑しい欲ばかりをお願いしておりました。しかし、今はもうそんなことはどうでもいいのです。神を一心に信ずる気持ち。これさえあれば、他にもう何もいらないのです。
なのでとりあえず、この腹痛を治してもらえませんでしょうか?宜しくお願いできれば幸いでございます。敬具。」
そんなことをコパカガーナのビーチのベンチに座って、必死の形相で祈っていると、本当に神キリストが降臨してきた。そう、今までの腹の痛みが嘘のようにさっとひいたのだ。
「神様、ありがとうございます!これに懲りてもう悪口はいいません。」
直るやいなや、急いで僕は宿へ向かっていった。直ったといっても、またいつ腹痛が襲って来るかわからない、予断を許さない状況だ。
気をつけていたのだが、帰りのメトロの中で、一瞬、「キリストちゃんも結構、素直でいい人ぢゃない。楽勝、楽勝。」などと邪まに思ってしまった。
それからだ。先ほどの倍以上の激しさで腹痛がやってきたのは。
「ち、違うんです。キリスト様、今のはほんの手違いというか、僕の考えでなくて、もう一人の悪魔の僕がですね。勝手なことを考えやがったんですよ。後で懲らしめておきますので。僕の方は、痛みを知って、さらに信仰深くなりましたよ。今度こそ2度と悪口は言いません、後生誓います。。。」
神様は本当にいるのかもしれない。少なくともリオでは、コルコバードの丘から見下ろすように、キリストがいつもあなたを見ているのです。
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リオのボタフォゴ対クリチバの試合。
すでに優勝は決まっているらしく、マラカナン・スタジアムのお客は半分ぐらいの入りだったけど、それでも迫力充分であった(満員で11万5千人も入るらしいので、5万人ぐらい入っていたと思う)。
歓声でスタジアム全体が揺れる。ナイスプレイには惜しみない声援。相手チームには容赦ないブーイング。味方でもミスしようものなら、怒声と罵声が激しく飛び交う。不気味に響き渡る応援歌の大合唱は、両チームにとってとてつもないプレッシャーになるに違いない。黒と白の縦縞のユニフォームを纏い、大きな黒のチーム旗を振り上げ、青い発炎筒を掲げるサポーターたちの姿は、まるで悪魔のようにも見えた。群集が一つのものに向かう恐ろしさ。人間はこれほどまでにサッカーに興奮できるのか。サッカーはこれほどまでに人を狂乱させるものなのか。
試合のほうは3対3の引き分け。終了のホイッスルと同時に、場内はなんとなく穏やかなムードへと戻っていく。あの試合中の殺気だった雰囲気が嘘のようだ。目には見えない熱狂の渦が極限まで膨れ上がって、空中でボンッと弾けた感じがする。
その塊に込められていたのであろう5万人の思いと願いとストレスは、上弦の月に向かってゆっくりと浄化していった。みんな、またいつもの日常に戻るのだ。ブラジルにはプロチームが700もあるという。そのため、毎夜のように各地でこうした宴が繰り広げられる。爆竹のようにすぐに熱くなれる彼らがちょっぴり羨ましく思えた夜だった。
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