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さて、冒険が始まる。出勤を午前中で切り上げ赤い高速列車タリスでパリに着く。夜行列車に乗るまでまだ5時間ある。僕はこの間にパリである新兵器を入手のつもりだった。それは今回の『ライト&ファスト北壁計画』の肝になるかもしれない部分だった。そう、新しい防水透湿ジャケット。それも特殊装備を造っているF社の子会社であるverticalの超軽量ジャケットシェルターウルトラ(約200g)かraidplusの造っているジャケット(140g)を考えていた。今回の登攀は可能な限りダイナミックな動きを妨げずにアイゼンをはいた足元の動きを追いやすいソフトシェルだけで乗りきるつもりだったが、万が一の悪天候になったらソフトシェルの耐水性だとヤバい。とは言え、ソフトシェルの防風能力は信頼に足るので、軽くて負担にならないタイプの防水JKTさえあれば危機回避は可能だろうと考えていた。<br />さて、「買っーてくるぞといさましく〜」、<br />パンテオン近くのヴューカンプールへ。店員に希望の品を問い合わせると、<br />「売りきれで〜す。次の入荷まで2週間待ち〜。」<br />ええっ?ぷらと〜〜ん。<br />こんな悲しみよこんにちはは小学校の時に近所のオモチャ屋で味わったガンプラ購入計画以来だ。全くの想定外。悲しみに打ちひしがれた。<br />幸先悪し。<br />他方、我が子向けにインビクタのプリマロフト仕様グローブ(サメの形)がおちゃっぴいに露出していたので買ってやったら超ご機嫌。まあ、なんとかなるさ!?<br /><br />それから、第二計画へ。これが肝心でしょう、勧進帳。<br />そう、パリのオペラ座に『団十郎一座』が来ているのだ。観たいよう、エビゾーとそのお友達と夜桜。いや本当のところは花道のないオペラ座でどういう舞台設定、演出がなされるのかを観たいのだった。そして、アドリブでチケットを手にいれる計画も、その間に我が子を寝かせる作戦も考えてあった。これぞ用意周到。<br />と思いきや、オペラ方面に向かう前に今度二つの障害が立ちはだかった。<br />1.我が子は疲れて寝てしまった。<br />2.オーステルリッツ駅のコインロッカーでは金属探知機や自動小銃を手にした男達による厳重なチェックが行われていたのだ。以前、空港でビナやナイフを没収されかけた僕としては鋭く研ぎ済まされたバイルやアイゼンのせいで一悶着となるのはごめんだった。というわけで、オペラ座歌舞伎は次回で結構。<br />あー、時間は余った。その間に仏語とスペイン語の新聞を買い、我が子が目を覚ましたら自然史博物館横のマクドナルドで夕食。子供はオマケ付きだからMとかクイックとかが好きである。フランスまできてマクドかい、自分で心の中に突っ込みをいれる。<br />さて、出発の時間が近づいたので待合カフェまで移動する。ここはスキーの為に夜行列車を利用する客に対応する意味ですごく余裕のある間仕切りとなっていてすこぶる快適なカフェだ。となりに座った英国人は全身をアークテリクスで固めている。アルピニストだろうか?その相棒は何故かフランス人でかなり訛った英語でおどけている。こいつの全身はミレだった。しかも、Kジャケット。奴の鞄からはスノーシューがはみ出している。まさか、スノートレッキングだけじゃないよなあ。<br />さて列車がホームに来ているのでそちらへ進むと、なんと寝台車の職員らがストライキ中。果たして運行するのか?<br />しました。<br />但し、ベッドメイキングもなし。トイレは水洗から水無しへ降格。<br />権利主張ばっかのフランス人めー。ノッブレス・オブリージュっておまいらが創った言葉じゃないのか。へん、貴族を革命時に殺してるからその言葉も封印したんだろうよ。<br />と悪態をついてみても、背に腹は変えられない。いくっきゃない。<br /><br />さて、どうなったのかこの山行↓<br />http://blog.livedoor.jp/alpinistoshi/archives/50769981.html<br /><br />                                               

寝台車で行く冬‐春のアルプス、父子二人旅 その2

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2007/03 - 2007/03

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アルピニスとし

アルピニスとしさん

さて、冒険が始まる。出勤を午前中で切り上げ赤い高速列車タリスでパリに着く。夜行列車に乗るまでまだ5時間ある。僕はこの間にパリである新兵器を入手のつもりだった。それは今回の『ライト&ファスト北壁計画』の肝になるかもしれない部分だった。そう、新しい防水透湿ジャケット。それも特殊装備を造っているF社の子会社であるverticalの超軽量ジャケットシェルターウルトラ(約200g)かraidplusの造っているジャケット(140g)を考えていた。今回の登攀は可能な限りダイナミックな動きを妨げずにアイゼンをはいた足元の動きを追いやすいソフトシェルだけで乗りきるつもりだったが、万が一の悪天候になったらソフトシェルの耐水性だとヤバい。とは言え、ソフトシェルの防風能力は信頼に足るので、軽くて負担にならないタイプの防水JKTさえあれば危機回避は可能だろうと考えていた。
さて、「買っーてくるぞといさましく〜」、
パンテオン近くのヴューカンプールへ。店員に希望の品を問い合わせると、
「売りきれで〜す。次の入荷まで2週間待ち〜。」
ええっ?ぷらと〜〜ん。
こんな悲しみよこんにちはは小学校の時に近所のオモチャ屋で味わったガンプラ購入計画以来だ。全くの想定外。悲しみに打ちひしがれた。
幸先悪し。
他方、我が子向けにインビクタのプリマロフト仕様グローブ(サメの形)がおちゃっぴいに露出していたので買ってやったら超ご機嫌。まあ、なんとかなるさ!?

それから、第二計画へ。これが肝心でしょう、勧進帳。
そう、パリのオペラ座に『団十郎一座』が来ているのだ。観たいよう、エビゾーとそのお友達と夜桜。いや本当のところは花道のないオペラ座でどういう舞台設定、演出がなされるのかを観たいのだった。そして、アドリブでチケットを手にいれる計画も、その間に我が子を寝かせる作戦も考えてあった。これぞ用意周到。
と思いきや、オペラ方面に向かう前に今度二つの障害が立ちはだかった。
1.我が子は疲れて寝てしまった。
2.オーステルリッツ駅のコインロッカーでは金属探知機や自動小銃を手にした男達による厳重なチェックが行われていたのだ。以前、空港でビナやナイフを没収されかけた僕としては鋭く研ぎ済まされたバイルやアイゼンのせいで一悶着となるのはごめんだった。というわけで、オペラ座歌舞伎は次回で結構。
あー、時間は余った。その間に仏語とスペイン語の新聞を買い、我が子が目を覚ましたら自然史博物館横のマクドナルドで夕食。子供はオマケ付きだからMとかクイックとかが好きである。フランスまできてマクドかい、自分で心の中に突っ込みをいれる。
さて、出発の時間が近づいたので待合カフェまで移動する。ここはスキーの為に夜行列車を利用する客に対応する意味ですごく余裕のある間仕切りとなっていてすこぶる快適なカフェだ。となりに座った英国人は全身をアークテリクスで固めている。アルピニストだろうか?その相棒は何故かフランス人でかなり訛った英語でおどけている。こいつの全身はミレだった。しかも、Kジャケット。奴の鞄からはスノーシューがはみ出している。まさか、スノートレッキングだけじゃないよなあ。
さて列車がホームに来ているのでそちらへ進むと、なんと寝台車の職員らがストライキ中。果たして運行するのか?
しました。
但し、ベッドメイキングもなし。トイレは水洗から水無しへ降格。
権利主張ばっかのフランス人めー。ノッブレス・オブリージュっておまいらが創った言葉じゃないのか。へん、貴族を革命時に殺してるからその言葉も封印したんだろうよ。
と悪態をついてみても、背に腹は変えられない。いくっきゃない。

さて、どうなったのかこの山行↓
http://blog.livedoor.jp/alpinistoshi/archives/50769981.html

                                               

同行者
家族旅行
一人あたり費用
1万円未満
交通手段
鉄道

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