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今回は初の本格的な一人旅。あれこれ深く考えてしまいがちな<br />私は、出発前夜不安で眠れないほどだったが、列車に乗って<br />行き着いた先は人も街も素敵なところだった。<br />古きを愛する平遥と歴史的なお寺・邸宅の散在する太原。<br />この二つの街は私にとって特別な街となった。

平遥・太原−平遥編−

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2007/03/19 - 2007/03/22

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shayajia

shayajiaさん

今回は初の本格的な一人旅。あれこれ深く考えてしまいがちな
私は、出発前夜不安で眠れないほどだったが、列車に乗って
行き着いた先は人も街も素敵なところだった。
古きを愛する平遥と歴史的なお寺・邸宅の散在する太原。
この二つの街は私にとって特別な街となった。

同行者
一人旅
一人あたり費用
1万円 - 3万円
交通手段
鉄道

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  • 列車に乗り北京から一晩で平遥へ。<br />太原から平遥に長距離バスで来るコースも多く利用<br />されているようだが、私は平遥に止まる列車を選択。<br />写真の右端にわずかに見えるのが各地へ行く長距離<br />バス。昼間はもっと台数が多い。<br />注:後で気づいたが、太原から北京に戻る切符が平遥<br />  駅では入手できないことがこのコースの難点。<br />  やはり先に太原で降りて、切符を入手してから<br />  長距離バスで平遥に入るか、事前に旅行会社に<br />  切符を予約しておくのが無難かも。地元の人の話<br />  では、太原からの切符は事前に手配しておいたほ<br />  うがいいそうだ。<br />

    列車に乗り北京から一晩で平遥へ。
    太原から平遥に長距離バスで来るコースも多く利用
    されているようだが、私は平遥に止まる列車を選択。
    写真の右端にわずかに見えるのが各地へ行く長距離
    バス。昼間はもっと台数が多い。
    注:後で気づいたが、太原から北京に戻る切符が平遥
      駅では入手できないことがこのコースの難点。
      やはり先に太原で降りて、切符を入手してから
      長距離バスで平遥に入るか、事前に旅行会社に
      切符を予約しておくのが無難かも。地元の人の話
      では、太原からの切符は事前に手配しておいたほ
      うがいいそうだ。

  • 中国旅行会社のe龍を通じて予約したのは列車駅前<br />の中都賓館。高級感はないが、従業員の対応は<br />よかった。シャワーのお湯の出は弱い。次回はぜひ<br />街中の客銭に泊まりたい。<br />

    中国旅行会社のe龍を通じて予約したのは列車駅前
    の中都賓館。高級感はないが、従業員の対応は
    よかった。シャワーのお湯の出は弱い。次回はぜひ
    街中の客銭に泊まりたい。

  • 駅前広場でタクシーを拾い、一つ目の観光地「双林<br />寺」へ。運転手の勧めを受け、「双林寺」参観後には<br />そのままチャーターして、市内から50kmの「王家大<br />院」にも足を伸ばすことに(チャーター代170元)。<br />そうこうしているうちに乗車から15分も経たずに「双<br />林寺」に到着。<br />

    駅前広場でタクシーを拾い、一つ目の観光地「双林
    寺」へ。運転手の勧めを受け、「双林寺」参観後には
    そのままチャーターして、市内から50kmの「王家大
    院」にも足を伸ばすことに(チャーター代170元)。
    そうこうしているうちに乗車から15分も経たずに「双
    林寺」に到着。

  • 「双林寺」はものすごくよかった!<br />お寺自体は1400年以上前、塑像は主に明代のもの。<br />ここでは極力修理・上塗りせず、本来のものを残す主<br />義で、世界遺産も平気で修理する中国でこのような原<br />則を貫いている所があることはかなり衝撃。<br /><br />気がつくと運転手がガイドに早がわり。いろいろと興<br />味深い話をしてくれた。まず平遥の人も古いものは<br />そのまま残すべきで、修理しないからこそ価値がある<br />と考えているそうだ。たまにブラシでほこりを落とす<br />だけだそうで、触るのはもちろん、カメラのフラッシ<br />ュも塑像に影響するので禁止という徹底振り。(だか<br />らほとんど撮影禁止。)<br />そうとは思えないほどここの像はきれいな色を残して<br />いる。色鮮やかというよりは、淡いがカラフルな“奥<br />ゆかしさ”を持つ。壊れたものも直さず、そのままに<br />してあるか下に置いてあるので、逆に時代を感じられ<br />る。<br />

    「双林寺」はものすごくよかった!
    お寺自体は1400年以上前、塑像は主に明代のもの。
    ここでは極力修理・上塗りせず、本来のものを残す主
    義で、世界遺産も平気で修理する中国でこのような原
    則を貫いている所があることはかなり衝撃。

    気がつくと運転手がガイドに早がわり。いろいろと興
    味深い話をしてくれた。まず平遥の人も古いものは
    そのまま残すべきで、修理しないからこそ価値がある
    と考えているそうだ。たまにブラシでほこりを落とす
    だけだそうで、触るのはもちろん、カメラのフラッシ
    ュも塑像に影響するので禁止という徹底振り。(だか
    らほとんど撮影禁止。)
    そうとは思えないほどここの像はきれいな色を残して
    いる。色鮮やかというよりは、淡いがカラフルな“奥
    ゆかしさ”を持つ。壊れたものも直さず、そのままに
    してあるか下に置いてあるので、逆に時代を感じられ
    る。

  • それとここは昔「中都寺」と呼ばれており、その由来<br />は、昔皇帝が毎年(たぶん北京から)西安に行く際に<br />必ず中間地点として平遥のこの寺を宿泊地としていた<br />ことにあるそうだ。地元の人は今も新年の廟会で何か<br />願い事をしてお賽銭をおき、それがかなったら翌年に<br />同額のお賽銭を残して、恩を返すそうだ。(ちなみに<br />ここの入場券25元は運転手の口利きでタダになった。<br />Yeah!)<br />

    それとここは昔「中都寺」と呼ばれており、その由来
    は、昔皇帝が毎年(たぶん北京から)西安に行く際に
    必ず中間地点として平遥のこの寺を宿泊地としていた
    ことにあるそうだ。地元の人は今も新年の廟会で何か
    願い事をしてお賽銭をおき、それがかなったら翌年に
    同額のお賽銭を残して、恩を返すそうだ。(ちなみに
    ここの入場券25元は運転手の口利きでタダになった。
    Yeah!)

  • 次は「王家大院」へ。市内から片道1時間半ちょっと。<br />運転手によるとは趙芸謀(ジャン・イーモウ)監督の<br />映画「大紅灯篭高高挂」の撮影で有名になった「喬家<br />大院」よりも、「王家大院」の規模・面積のほうが<br />大きく、ここを見れば他の「大院」を見る必要はない<br />とのこと。<br /><br />ここに来るまでの周りの景色も見もの。茶褐色の岩が<br />連なり、その岩をくりぬいて家を作った山村が点在、<br />家の門には中国伝統の赤い紙(春聯)や赤いちょうち<br />んが飾られている。<br />この低い岩続の中にエメラルドグリーンの水を張った<br />ダムを見たときは、思わず絶叫!春に周りの花が咲け<br />ば、もっときれいだそうだ。

    次は「王家大院」へ。市内から片道1時間半ちょっと。
    運転手によるとは趙芸謀(ジャン・イーモウ)監督の
    映画「大紅灯篭高高挂」の撮影で有名になった「喬家
    大院」よりも、「王家大院」の規模・面積のほうが
    大きく、ここを見れば他の「大院」を見る必要はない
    とのこと。

    ここに来るまでの周りの景色も見もの。茶褐色の岩が
    連なり、その岩をくりぬいて家を作った山村が点在、
    家の門には中国伝統の赤い紙(春聯)や赤いちょうち
    んが飾られている。
    この低い岩続の中にエメラルドグリーンの水を張った
    ダムを見たときは、思わず絶叫!春に周りの花が咲け
    ば、もっときれいだそうだ。

  • さて、「王家大院」。<br />とにかく広い!大きく二つの区域に分かれ、一つは26<br />住居区画に全200個以上、もう一つは28の区画に全<br />830個以上の部屋を持つ・・・。山を切り崩している<br />ので坂も多く、景色も壮観。

    さて、「王家大院」。
    とにかく広い!大きく二つの区域に分かれ、一つは26
    住居区画に全200個以上、もう一つは28の区画に全
    830個以上の部屋を持つ・・・。山を切り崩している
    ので坂も多く、景色も壮観。

  • 各部屋のつくりや彫刻(レンガ・石・木製)にこだわ<br />っている。王さんご一家、なんて豪華なの!?<br /><br /><br />

    各部屋のつくりや彫刻(レンガ・石・木製)にこだわ
    っている。王さんご一家、なんて豪華なの!?


  • 「大紅灯篭高高挂」は「喬家大院」を舞台にした、<br />一人の主人に嫁いだ5人くらいの妻の間の熾烈な争い<br />の話だったが、この「王家大院」でもいろんなドラマ<br />があったろうなあ。<br />

    「大紅灯篭高高挂」は「喬家大院」を舞台にした、
    一人の主人に嫁いだ5人くらいの妻の間の熾烈な争い
    の話だったが、この「王家大院」でもいろんなドラマ
    があったろうなあ。

  • 平遥観光のメインである世界遺産「平遥古城」へ。<br />市内に戻って来た時点で14時半を過ぎ、時間に限り<br />があったため、30元のチャーター車(テーマパーク<br />で見かける、席むき出しの車)で何箇所かに絞って<br />まわることに。<br /><br />「西安と同様に城壁で囲まれた街」とだけ思って入城<br />すると・・・、「何これ、いつの時代!?」。まさに<br />タイムスリップ!! 西安は城壁の中が現代化されて<br />いるが、ここは6?平方の城壁の中は明の時代のまま。<br />もちろん人が生活しているので家屋は壊れれば修復<br />されるし、この時期は各所で水道管工事が行われて<br />いるなど、補完はされているが、街のつくりを<br />変えて現代化していない。(但し、商店では<br />もちろん現代のものが売られる。)

    平遥観光のメインである世界遺産「平遥古城」へ。
    市内に戻って来た時点で14時半を過ぎ、時間に限り
    があったため、30元のチャーター車(テーマパーク
    で見かける、席むき出しの車)で何箇所かに絞って
    まわることに。

    「西安と同様に城壁で囲まれた街」とだけ思って入城
    すると・・・、「何これ、いつの時代!?」。まさに
    タイムスリップ!! 西安は城壁の中が現代化されて
    いるが、ここは6?平方の城壁の中は明の時代のまま。
    もちろん人が生活しているので家屋は壊れれば修復
    されるし、この時期は各所で水道管工事が行われて
    いるなど、補完はされているが、街のつくりを
    変えて現代化していない。(但し、商店では
    もちろん現代のものが売られる。)

  • 城壁内の博物館やお寺にも古いものがたくさん<br />残っており、20箇所のお寺・博物館や城壁の上を<br />1枚のチケット(120元)で見られる。今回は時間が<br />なかったので7箇所ほどにしぼったが、かなり満足。<br /><br />写真は確か城煌廟。

    城壁内の博物館やお寺にも古いものがたくさん
    残っており、20箇所のお寺・博物館や城壁の上を
    1枚のチケット(120元)で見られる。今回は時間が
    なかったので7箇所ほどにしぼったが、かなり満足。

    写真は確か城煌廟。

  • 寺院内に置かれたこの舞台はかなり古いものだそう<br />だ。古城内でもチャーター車のお兄さんがガイドして<br />くれた。見た目は北京にいる出稼ぎ労働者と変わらな<br />いのに、かなりの知識をもって、孔子や紅楼門につい<br />て熱く語ってくれた。<br />

    寺院内に置かれたこの舞台はかなり古いものだそう
    だ。古城内でもチャーター車のお兄さんがガイドして
    くれた。見た目は北京にいる出稼ぎ労働者と変わらな
    いのに、かなりの知識をもって、孔子や紅楼門につい
    て熱く語ってくれた。

  • 大掛かりで行われる水道管工事。<br />古城とはいえ、生活のためにインフラ設備は大事。<br />

    大掛かりで行われる水道管工事。
    古城とはいえ、生活のためにインフラ設備は大事。

  • ちょっとした小道でも、はっとする古さ。

    ちょっとした小道でも、はっとする古さ。

  • ここは古城メイン通りの市楼。<br />商店や博物館が並ぶ。

    ここは古城メイン通りの市楼。
    商店や博物館が並ぶ。

  • チャーター車のお兄さんが遅めのランチとして<br />連れて行ってくれた山西料理のお店。<br />何とか面(名前を忘れた!)と過油肉。<br />両方おいしい。過油肉もそれほど脂っぽくなかった。<br />食べきれなかった分を持ち帰り。<br /><br />ここのお姉さんが明るくてまたステキ。私が「城壁内<br />に高層ビルとか建てないの?」と聞くと、「だってそ<br />んなの作ったら平遥らしさがなくなるでしょ。西安は<br />元はこんな街だったのに現代化しちゃったのよ。あな<br />た次回は城壁内の昔の家を旅館にしているところに泊<br />まりなさい。だってこの街の雰囲気が味わえて気分が<br />全然違うでしょー。」とのこと。本当に平遥を大事に<br />思っているのが伝わってくる。

    チャーター車のお兄さんが遅めのランチとして
    連れて行ってくれた山西料理のお店。
    何とか面(名前を忘れた!)と過油肉。
    両方おいしい。過油肉もそれほど脂っぽくなかった。
    食べきれなかった分を持ち帰り。

    ここのお姉さんが明るくてまたステキ。私が「城壁内
    に高層ビルとか建てないの?」と聞くと、「だってそ
    んなの作ったら平遥らしさがなくなるでしょ。西安は
    元はこんな街だったのに現代化しちゃったのよ。あな
    た次回は城壁内の昔の家を旅館にしているところに泊
    まりなさい。だってこの街の雰囲気が味わえて気分が
    全然違うでしょー。」とのこと。本当に平遥を大事に
    思っているのが伝わってくる。

  • 平遥は昔の銀行の始まった場所。<br />それを解説する博物館が並ぶ。<br />

    平遥は昔の銀行の始まった場所。
    それを解説する博物館が並ぶ。

  • この日の夕方、行きの列車の中で知り合った、<br />平遥と太原の中間にある観光地「喬家大院」付近<br />出身の男から、翌日に「喬家大院」をガイドして<br />太原まで送ってやるとかなりしつこいメールや<br />電話が来ており、精神的なダメージを受けていた<br />私は、「そいつをあまり信じるな」とアドバイスを<br />くれたチャーター車のお兄さんと、平遥古城から<br />みた景色に癒されたのだった…。<br />

    この日の夕方、行きの列車の中で知り合った、
    平遥と太原の中間にある観光地「喬家大院」付近
    出身の男から、翌日に「喬家大院」をガイドして
    太原まで送ってやるとかなりしつこいメールや
    電話が来ており、精神的なダメージを受けていた
    私は、「そいつをあまり信じるな」とアドバイスを
    くれたチャーター車のお兄さんと、平遥古城から
    みた景色に癒されたのだった…。

  • また来る機会があれば、街中を1日かけてゆっくり<br />見てまわりたい。

    また来る機会があれば、街中を1日かけてゆっくり
    見てまわりたい。

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