2006/09/16 - 2006/09/16
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ぼすとんばっぐさん
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太陽王ルイ14世が情熱を込めて完成させた巨大宮殿ヴェルサイユ。
ここは宮殿を見に行くという発想ではなく、「ヴェルサイユ宮殿という1つの街を見学しに行く」というくらいの気持ちで行かなれば、時間が足らず泣いてしまうかも。しかし見学時間は1日あっても足りないような・・・。何しろ、総面積は800ヘクタール、道の全長20Km、運河の全長35Km、部屋数700・・という壮大なスケール。(ちなみに東京ディズニーランドは51ヘクタール、ディズニーシーは49ヘクタール。2つ足したとしても、その8倍はあるというわけです。)宮殿なだけに、ドレスを着て行こうが、何を着て行こうが、自由にオシャレを楽しめば良いとは思うけれど、くれぐれも足元だけはかかとの無い履きやすい靴で・・・、をオススメ致します。
★現在、ヴェルサイユ宮殿は修復工事中。
料金や交通、その他の情報は日本語HPでご確認下さい。
http://www.chateauversailles.fr/jp/
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朝一番にパリからRER線に乗りヴェルサイユ宮殿へ。VERSAILLES-RIVER GAUCHE駅を下車し、徒歩10分かからずで写真の門へ到着。この鉄柵門がヴェルサイユ宮殿の入口で、ここからは想像以上の壮大な敷地が広がっていた。
※アクセスについては別の旅行記「アクセス編」も宜しければご覧下さい。 -
門をくぐり、正面遠くに見えるのは正殿。王や王妃(そしてその家族)、衛兵隊長らが住んでいた巨大なメイン宮殿で、中には会議の間や礼拝堂、オペラ劇場なども有り、ここだけで既に1つの街。そして、この正殿はまだほんの入口にあり、この先にはこの何倍もの敷地が広がっている。
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宮殿の入場券を13.5ユーロで購入。料金も高いし、チケットを買うのに結構並んだので、ミュージアムパスを購入した方は是非ここでパスを利用すべきだと思いました。(パスだと並ばなくても良いですからね)
それではオーディオガイドを借りて(料金込)、観光スタート!最初に王室礼拝堂を見学し、続いて『ヘラクレスの間』へ。写真はフランソワ・ルモワンヌ作「ヘラクレスの神格化」で天井一面にこの絵画が広がっていて圧巻!ゴージャス! -
ディアナ女神の伝説に関するもので全て装飾されている『ディアナの間』。ヴェルサイユ宮殿は1つ1つの部屋にテーマがあり、そのテーマに沿って建築家が腕を振るい装飾している。1つ1つの部屋がアートになっているという凄い宮殿。
写真は『ディアナの間』にある若き日のルイ14世の胸像。確か20代の頃だったハズ。
この部屋では、大きなテーブルを置いて宮廷で流行っていたビリヤードをしていたらしい。ルイ14世はビリヤードの名手で、貴婦人たちはそばの椅子に腰をかけて観戦を見守っていたとか。 -
『アポロンの間』。ここは「玉座の間」であり、ヴェルサイユはこの「玉座の間」のある最初の王宮となった。接見にも使用されたらしい。
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同じくアポロンの間にある有名絵画、リゴー作『ルイ14世の肖像画』。国王の当時のファッションって、こんなのだったのね。しかし、日本の十二単も負けとらん!と私は思います。
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この肖像画は、ルイ14世の王妃、マリー・テレーズ・ドートリッシュ(肖像画は別の部屋にあります)。この人はヴェルサイユの建設をどんな思いで見ていたんだろうか・・・。
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『戦争の間』にある、これまた同じくルイ14世のメダイヨン。オランダ戦争中、フランス軍がライン川を渡った際の、ローマ皇帝の扮装をした国王が描かれている。
このヴェルサイユはルイ14世の権力を反映する為に建てられたものだということが、至る所にある彫刻や絵画などで納得させられた。
この『戦争の間』から、『鏡の回廊』、『平和の間』へと続くが、この3部屋はルイ14世の戦勝と偉業を称える為の装飾が施されており、3部屋1対になっている。 -
有名な『鏡の回廊』。
毎朝、この回廊を通って礼拝堂へ向かう王を一目見ようと、多くの宮廷人がここに集まったらしい。また特別な使節団を迎える時には、アポロンの間にある玉座をこちらへ移動して出迎えたり、仮面舞踏会や盛装舞踏会なども行われ、多目的に使われたとのこと。とっても派手な回廊で、鏡の効果で実際より広い印象を受けた。
※この見学時は修復中で、一部パテーションが置かれていました。 -
天井画も沢山描かれている。
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『平和の間』。戦争の後に訪れる平和を表現している部屋。つまり、フランスの優位さ、王家が繰り広げてきた戦争の正当化を表している部屋でもある。
ここは娯楽の部屋として使用され、鏡の回廊との間には取り外し可能な仕切りが置かれたらしい。ルイ15世時代には音楽の演奏会が日曜日ごとにここで行われ、音楽活動面で大きな役割を果たした部屋だとか。 -
同じく『平和の間』にあるフランソワ・ルモワンヌ作「ヨーロッパに平和をもたらすルイ15世」。大きな絵画です。
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鏡の回廊の、鏡の裏側に当たる『王の寝室』。キンキラキラキラで派手です!ルイ14世はこの部屋で生涯を終えたとのこと。
そしてこの部屋は、バスティーユ襲撃事件後1789年10月6日、怒った民衆がヴェルサイユ宮殿におしかけた際、ルイ16世と王妃マリー・アントワネットが隠れた部屋でもある。「王妃を出せ!!」と怒り狂った民衆を前にして、この部屋のバルコニーからアントワネットは群集の前に姿を現しておじぎをし、怒り狂った民衆はこの大胆不敵なおじぎに一瞬静まり拍手をする・・という有名なワンシーンが繰り広げられた。この後、王たちはパリへと連行される。ベルばらファンの方はどのシーンかわかりますよね!? -
『大会食の間』に飾られている絵画、ヴィジェ・ルブラン夫人作のマリー・アントワネットとその子供たち。革命を生きた王家の肖像画。左の少女はマリー・テレーズ、膝の上にいるのは後のルイ17世。写真の撮り方を失敗してしまったけれど、右には亡くなったルイ・ジョゼフ王太子がいて、そして無人のゆりかごは、絵の完成前に亡くなったソフィー王女を暗示しているのだそう。
この部屋は、ルイ15世と幼少のモーツアルトが一緒に食事をしたということで有名らしい。 -
他にも沢山見学したけれど、部屋の写真を撮ろうとすると、部屋ではなく人を撮ってしまうのよね?。というわけで、豪華な部屋はヴェルサイユのHPで楽しんで下さい。
しかし、この宮殿だけで既にお昼近く・・・足は棒状態。 -
ヴェルサイユは宮殿も凄いが、庭園も有名。
広大な敷地に沢山の庭があり、これらも全て芸術的に人の手が加わっている。この庭を見るだけでも相当な時間が必要。
もともとルイ13世時代はこの土地は狩場で、簡素な造りの城館があっただけだったらしい。それをここまでの巨大宮殿に変身させたのだから本当に凄い! -
トラムに乗りながら、「こんな距離よう歩かんわ」とつぶやいていると、プチトリアノンに到着。建物自体はプチだけれど(いや、これで正常な大きさのような気が)、庭はとても広い。プチに騙されてはいけない・・。
※ガイドブックによると、正殿からトリアノンまでは約1.2Kmらしいです。歩けない距離ではないのかも知れません。 -
さて、ここからトリアノンへ行ってみよう!庭園内を走っているトラムを利用すると高くつくので歩いて行く??ということになり、トリアノンてどこだっけ?と地図を見ると、果てしなく遠いところにポツンと表示が・・・。「トラムやな」と即決して乗り場へと向かうが、料金が高い!
トラムは庭園の中を走っているので、まず庭園入場料金7ユーロ、そしてトラム乗車料金(1日乗り放題)5.5ユーロを支払うことに。「わ、私やっぱり歩いていこうかな」という節約家の友人を無理矢理トラムに乗せ、トリアノンへ出発!
※上記料金は旅行日現在のもの。この時はトリアノンの見学料は無料だったのですが、この旅行記作成中ヴェルサイユHPを見ると、トリアノンは有料で、庭園が無料になっているようです。修復工事の関係かも知れませんが、最新料金はHPで必ず確認して見て下さい。
(写真はトラムから撮影) -
ヴィジェ・ルブラン夫人作『バラを持つマリー・アントワネット』が飾られていた。
ヴィジェ・ルブラン夫人は王妃のお気に入りの画家でこの絵は最も有名なものらしい。気位の高そうな雰囲気が伝わってきますね。
マリー・アントワネットはルイ16世が即位してすぐに、このプチトリアノンをプレゼントしてもらう。喧騒感溢れる正殿よりもこの館を愛し、お気に入りの人しか出入りをさせず、ここで自分の好きな世界を作り上げた。この世界を作り上げるのに、これまたとんでもない額が注ぎ込まれることに。 -
プチトリアノンの室内。正殿のキンキラ要素は一切無く、王妃の住まいという華やかさも全く感じない。アントワネットが好んだという館は女性らしい繊細で簡素な内装だった。もとからこういうのが好きなのか、派手な生活に食傷気味だったからなのか。しかし使った額は超ド派手。正殿の華やかな社交辞令の生活は相当疲れを誘うものだったのね、これだけの額を使う前に身を挺して止めに入る人はいなかったんだろうかとも同情してしまうが、民衆からしたらワシらに同情してくれと言いたいでしょうね。
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マリー・アントワネットの寝室。清楚で可愛らしい。
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1階にある衣装展示室。当時はこんなのを着ていたのだそう。この他にも沢山の衣装が展示されていた。
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プチトリアノンの庭にある『愛の殿堂』。この庭も相当広い。当時の移動は馬??足なら相当な脚力がついていたのでは!?
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この『愛の殿堂』はアントワネットのお気に入りの場所だったらしく、名前からして凄いけれど、建物を見ても、ロマンチックなものを愛する人だったというのが伺える。
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内側には細かい彫刻が施されていた。
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岩山の四阿。
プチトリアノンの広い庭園の中には色々なテーマのスポットがあった。 -
あの建物は何だったかな?しかし、本当に広い庭で続きはまだまだあるのです。次はこれまた離れたところにある『王妃の村里』へ。
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一応プチトリアノンの庭園の一部ということになっているが、規模的には立派な一つの村。ここにアントワネットはノルマンディ風の田舎町を人工的に作り上げた。当時は12軒の家が建てられ、現在は10軒残っている。この村にも王妃の家がある。
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人工的に造られた家だから、どれも可愛らしく洗練されている。
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酪農場や鳩舎、水車小屋、葡萄畑もあり、とにかく本格的。しかしこれらは全て飾りだったんでしょうか。
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大きなかぼちゃ畑も。
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村はとっても可愛いくて、見学しているだけでも楽しい。しかしこれは完全な娯楽ですな~。
私もベルばらが大好きで、ギロチンにかけられるシーンで泣いたこともあるけれど、これだけ凄ければ、そりゃ~革命は起きて当然だわな・・・と納得。(ギロチンには納得しませんが。)物を作ることは素晴らしいけれど、全て血税だものね~。
まだ、これらの他に、大トリアノンや沢山の庭園があるけれど見学時間が全く足らず、残念!
革命が起きて当然、と思わせるほどの桁外れの豪華なヴェルサイユ宮殿。世界遺産、美術館としては超一級クラスでした。
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