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私が訪れた時のシギショアラはまだ世界遺産に登録されておらず、現在のようにさしたる注目を集める町ではなかった。現在どれだけ観光客が訪れているのか私には想像できないが、当時シギショアラで観光客に殆ど出会うことはなく、のんびりした雰囲気だった。通りに設けられたベンチには老人達が日向ぼっこをしながら佇んで世間話をし、町の人の歩く早さも大阪と比較にならぬほどのんびりしたものだった・・・。<br /><br />町は城壁に囲まれた山手とその下町の二手に分かれるが、町の見所は山手に凝縮されていると言える。下町から小高い丘の山手へ向かうと、我々の行く手を遮るかのように道の真ん中に建てられた町のランドマークたる時計塔が立ちはだかる。しかしその時計塔には刳り貫かれるように道路が続いているので、先ず潜り抜け、小高い丘へと石畳を登ることができる。その丘の上は密集するように建物が築かれ、中世から変わらぬ町の息吹を感じることができる。<br /><br /> 山手から木造のトンネルに囲まれた階段が更に山へと伸びており、階段を登っていくとベルグ教会が建てられている。14世紀に建てられた教会内部は壁画が施され、私が訪れた時、教会は壁が修復の真っ最中で足場が組まれ、観光客は内部の立ち入りができないようになっていた。幸い私は教会の管理人の方と知り合い、日本から来たと彼に言うと、「是非見ていきなさい」と鍵を開けて教会の中へ招き入れてくれた。彼は壁画を指差しながら説明してくれたが、残念なことにラテン語のわからぬ自分にはこの歴史的遺産でもある壁画が何を表しているのか理解できなかった。<br /><br /> 彼は教会の祭壇付近まで進むと床にある扉を開けた。皆さんはベルグ教会には秘密地下室があるのをご存知だろうか?扉を開けると地下へと続く階段が座掘られている。一体何処へ通じているのだろうかと思っていると、彼は懐中電灯を用意し、地下へと伸びる階段を下りていった。一体何があるのだろうか、彼は上では見せられぬ何かを私に見せたいのだろうと思い、彼の後ろについていった。<br /><br /> 人一人がやっと通れるような狭い階段を、備え付けのロープを頼りに降りていった。暫く降りていくと陽の光が遠く先の方から差し込んできている。地下に降りたにも拘らず、何故陽の光が!? 私は一体何処に向かって歩いているのか判らなくなってしまった。<br /><br /> 階段を下がり終えると数メートルほど通路が延びていた。そしてその通路の壁面には人が横になって入れるような穴がいくつもある。その穴を良く見ると、棺が入っていた。一体ここは何をするところなのだろう?<br /><br /> 更に通路を進むと、暗がりの中、何か硬いボールのようなものを蹴った感触があった。一体何かと思って拾い上げるとそれは頭蓋骨!私は棺を見た後だったので、さして驚くことはなかったが、僅かの陽の光を頼りに、良く目を凝らしてみると床には人骨が散乱していた。床を良く見ないと人骨を蹴ったり踏んでしまったりするほど転がっている。一体ここは何なんだ!?<br /><br /> 通路は10mも満たぬ場所で行き止まり、2畳ほどの広間に出る。その広間から外界の明かりがほんの僅かに差し込んでいたのだ。光が差し込んでくる穴を覗くとシギショアラの町が広がっていた。穴の下は崖になっており、地下室と外界は直接結ばれてはいないようだ。この広間にはいくつもの頭蓋骨や手足の骨が散乱し、中には子供のものと思われる小さな骨もあり、なんとも異様な光景だった。管理人はこの場所でこの人骨を整理しているのだそうだ。何故ここに人骨が集められ、通路に開いた穴に棺が入っていたのか、その理由はわからない。そもそも教会付近には墓場があり、遺体は棺に入れられ、その墓場に埋められているはずなのだが、時間が経過すると掘り起こされ、この場所に集められるのだろうか?ルーマニア語のわからぬ自分にはその理由を聞こうにも聞くことができず、未だその理由はわからず仕舞いだ。<br /><br /> 地下室も墓場の一つなのだろうか? このかき集められた人骨は一体何のために、何故あるのか知っている人は是非教えて欲しい

ルーマニアの田舎町−シゲットマルマツィエイ

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1995/02 - 1995/02

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worldspan

worldspanさん

私が訪れた時のシギショアラはまだ世界遺産に登録されておらず、現在のようにさしたる注目を集める町ではなかった。現在どれだけ観光客が訪れているのか私には想像できないが、当時シギショアラで観光客に殆ど出会うことはなく、のんびりした雰囲気だった。通りに設けられたベンチには老人達が日向ぼっこをしながら佇んで世間話をし、町の人の歩く早さも大阪と比較にならぬほどのんびりしたものだった・・・。

町は城壁に囲まれた山手とその下町の二手に分かれるが、町の見所は山手に凝縮されていると言える。下町から小高い丘の山手へ向かうと、我々の行く手を遮るかのように道の真ん中に建てられた町のランドマークたる時計塔が立ちはだかる。しかしその時計塔には刳り貫かれるように道路が続いているので、先ず潜り抜け、小高い丘へと石畳を登ることができる。その丘の上は密集するように建物が築かれ、中世から変わらぬ町の息吹を感じることができる。

 山手から木造のトンネルに囲まれた階段が更に山へと伸びており、階段を登っていくとベルグ教会が建てられている。14世紀に建てられた教会内部は壁画が施され、私が訪れた時、教会は壁が修復の真っ最中で足場が組まれ、観光客は内部の立ち入りができないようになっていた。幸い私は教会の管理人の方と知り合い、日本から来たと彼に言うと、「是非見ていきなさい」と鍵を開けて教会の中へ招き入れてくれた。彼は壁画を指差しながら説明してくれたが、残念なことにラテン語のわからぬ自分にはこの歴史的遺産でもある壁画が何を表しているのか理解できなかった。

 彼は教会の祭壇付近まで進むと床にある扉を開けた。皆さんはベルグ教会には秘密地下室があるのをご存知だろうか?扉を開けると地下へと続く階段が座掘られている。一体何処へ通じているのだろうかと思っていると、彼は懐中電灯を用意し、地下へと伸びる階段を下りていった。一体何があるのだろうか、彼は上では見せられぬ何かを私に見せたいのだろうと思い、彼の後ろについていった。

 人一人がやっと通れるような狭い階段を、備え付けのロープを頼りに降りていった。暫く降りていくと陽の光が遠く先の方から差し込んできている。地下に降りたにも拘らず、何故陽の光が!? 私は一体何処に向かって歩いているのか判らなくなってしまった。

 階段を下がり終えると数メートルほど通路が延びていた。そしてその通路の壁面には人が横になって入れるような穴がいくつもある。その穴を良く見ると、棺が入っていた。一体ここは何をするところなのだろう?

 更に通路を進むと、暗がりの中、何か硬いボールのようなものを蹴った感触があった。一体何かと思って拾い上げるとそれは頭蓋骨!私は棺を見た後だったので、さして驚くことはなかったが、僅かの陽の光を頼りに、良く目を凝らしてみると床には人骨が散乱していた。床を良く見ないと人骨を蹴ったり踏んでしまったりするほど転がっている。一体ここは何なんだ!?

 通路は10mも満たぬ場所で行き止まり、2畳ほどの広間に出る。その広間から外界の明かりがほんの僅かに差し込んでいたのだ。光が差し込んでくる穴を覗くとシギショアラの町が広がっていた。穴の下は崖になっており、地下室と外界は直接結ばれてはいないようだ。この広間にはいくつもの頭蓋骨や手足の骨が散乱し、中には子供のものと思われる小さな骨もあり、なんとも異様な光景だった。管理人はこの場所でこの人骨を整理しているのだそうだ。何故ここに人骨が集められ、通路に開いた穴に棺が入っていたのか、その理由はわからない。そもそも教会付近には墓場があり、遺体は棺に入れられ、その墓場に埋められているはずなのだが、時間が経過すると掘り起こされ、この場所に集められるのだろうか?ルーマニア語のわからぬ自分にはその理由を聞こうにも聞くことができず、未だその理由はわからず仕舞いだ。

 地下室も墓場の一つなのだろうか? このかき集められた人骨は一体何のために、何故あるのか知っている人は是非教えて欲しい

同行者
一人旅
交通手段
鉄道 高速・路線バス 観光バス タクシー ヒッチハイク
航空会社
アエロフロート・ロシア航空
  • ウクライナ国教に程近い町、シゲットマルマツィエイ。

    ウクライナ国教に程近い町、シゲットマルマツィエイ。

  • その中学生達に初めてビリヤードの仕方を教わり、そのビリヤードの最中に、日本人がビリヤードを勉強していると言う事で黒山の人だかりができました。

    その中学生達に初めてビリヤードの仕方を教わり、そのビリヤードの最中に、日本人がビリヤードを勉強していると言う事で黒山の人だかりができました。

  • 村はとても小さな村なので、日本人の私はとても目立ち、いろんな人達が話しかけてきました。<br />

    村はとても小さな村なので、日本人の私はとても目立ち、いろんな人達が話しかけてきました。

  • シゲットマルマツィエイ近郊にあるサプンツァ村のお墓。生前何をしていたのかが描かれています。<br /><br />

    シゲットマルマツィエイ近郊にあるサプンツァ村のお墓。生前何をしていたのかが描かれています。

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