2006/09/11 - 2006/09/12
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ぼすとんばっぐさん
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プロヴァンスで本当に行きたかったのは、ここアルル。そして、私のメインは『カフェ・ヴァン・ゴッホ』。世界遺産のローマ古代遺跡はついでに見ておけばイイかぁぐらいで、大好きなゴッホの絵『夜のカフェテラス』が描かれた場所に行って見たくて、そして明るい光が射すアルルの町ってどんなところじゃ?という興味で、この町にやって来た。
《アクセス》
アヴィニヨン・サントル駅13:29発→アルル13:47着(列車移動)
正規料金:10ユーロ
割引料金:6.1ユーロ
この区間はインターネットでの購入は不可。現地窓口での購入となる。
SNCF(フランス国鉄)のチケットには正規料金とは別に割引料金が設定されている。割引料金はインターネットや駅窓口で列車に乗る前に事前購入しなければ適応されない。列車内でもチケットを購入出来るが、その場合は正規料金扱いになるのでご注意を!
- 交通手段
- 鉄道
-
アルル国鉄駅を出てローヌ川沿いに10分程歩くと旧市街へ到着。アヴィニョンからとても近いのに空の色と雰囲気が全然違う。郊外の町というか、田舎というか、のどかで何だか懐かしい気持ちを思い起こさせる不思議な魅力があった。
町の観光をする前に、やはりホテル探しから開始。何度も言いますが、9月のフランスはハイ・シーズン。旧市街のホテルを片っ端から当たってみるが、数が多くないということもあり、片っ端から満室で断られ、ここが人気観光王国ということをこの旅でしっかりと思い知らされる。(ホテル視察のように町中回った結果)アルルには可愛らしいホテルがいくつかあるので、これらのホテルに泊まりたければ、ぜったい!に予約していくことをオススメ致します。
もー、日帰り観光だけしてアヴィニョンへ戻ろうかと諦めかけの時に、アルルの入口、カヴァルリ門の近くに安宿を見つけた。営業しているんだろうかと不安になりながら入ってみると、おじいちゃん(オーナー)が出迎えてくれて空室があるとのこと!良かった〜。
☆ホテル・ミラドール (☆☆だったと思う)
シングル・バス&トイレ付・食事なし 38ユーロ(安い!)
カヴァルリ通り沿いにあり、カヴァルリ門を背にして少し歩くと左側に小さな看板が見える。旧市街中心地からは離れるがSNCFには近く、スーパーやキャッシングATM機、公衆電話も近くにあり便利。ただし、外観&部屋は古くかなりのエコノミー。カードで支払いたいとオーナーに言うと、カード機を持ってきて、「カードは、ここに挿すもんかね?(しかもフランス語)」「(そんなことを私に聞かれても..!)さぁ、そこが無理ならこっちかな?(もちろん日本語)」「あんた、やって(と手渡す)」「(えっ!!)じゃ、じゃあ、えいやっ、あれ〜反応しないな〜。磁気が悪いのかな。はぁ〜っゴシゴシ(服にこする)」「ワシに貸してみな、ハア−っ!ゴシゴシ」結局現金で支払うことに。部屋は正直オススメ出来ないが、おちゃめなオーナーには好感度大。
※フランス地方のカード決済はVISA(又はマスター)しか使えないというところが圧倒的に多い。このホテルはVISA・JCBマークが出ていた。 -
この空の色こそ、まさにアルル!
紀元1世紀に建てられたローマ時代の円形闘技場は、アルル旧市街の中心にドカンとあり、その周りをお土産物屋、ホテル、レストラン、両替所(この時は1ユーロ=162円。為替レートは150円。レートは決して良くないが、旧市街唯一の両替所)などがぐるりと囲んでいる。
円形闘技場が建ってから約2000年。新しく修復された箇所もあり、上の写真は当時からのもの、左の写真は修復されたもの。フランス一大きなこの闘技場は、現在2層だが、当時は3層あったと言われる。この闘技場は中世にはサラセン人の侵略に備えて要塞になったこともある。他にもアルルには共同浴場や古代劇場などのローマ遺跡が点在している。
何でローマ遺跡なのか。それは紀元前1世紀頃、アルルはローマの植民地だった。次々とローマの建築物が建てられ、4世紀頃の興隆期にはコンスタンティヌス皇帝統治のもと「ガリアの小ローマ」と呼ばれるほど繁栄した。その頃の遺跡が現在も残っており、これらは1981年に世界遺産になっている。
中は有料なので、外から無理矢理覗いて満足することに。 -
アルルには都会のような高層の建物が無い。アヴィニョンよりも建物は低い。その為、頭上には青空が限りなくいっぱい広がる。町には古い建物が建ち並びノスタルジックな気分になるが、この青空から降り注ぐ沢山の陽射しが、この町を明るくしているような気がする。
パリで印象派の絵画や浮世絵に出会い、明るい筆遣いの絵を目の当たりにしたゴッホは南仏の光の下で風景画を描いて見たい!という思いからアルルにやってきた。ゴッホのみならず、ピカソもアルルを気に入り、レアチュー美術館に57枚の素描を寄贈している。 -
空を突くようなオベリスクは、ローマ遺跡(円形闘技場?)から発見されたもので、1676年に左奥に見える市庁舎が建てられた際に、アルル領事がこの広場に置いたらしい。市庁舎はルイ14世紀お抱え建築家の指導の元、古典主義建築の大成として建てられたとのこと。
右奥に見えるのは、『サン・トロフィーム教会』で彫刻が素晴らしすぎる! -
この『サン・トロフィーム教会』はアルルに来たら是非訪れて欲しいところ。中は広くはないが、ひとつひとつの彫刻を噛み締めて見ると面白い。
アルルには珍しいロマネスク様式で、ゴシック様式、ローマ様式の影響も混在しているとのこと。教会の名前はアルル初代の司教の名前に由来するらしい。
写真は教会の表札。 -
教会入口の彫刻の一部をアップ。とにかく細かくて長い間眺めていても飽きない。最後の審判の日、天国と地獄をテーマに彫られているらしい。この彫刻は1988〜1995にかけて、公的資金と援助金を投入され修復されている。
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中庭を囲む四角い回廊には、ずらりと彫刻作品である柱が並ぶ。この回廊は大きく2つに様式が分かれるのだそう。北と東側は12世紀に造られたロマネスク様式、南と西側は14世紀に造られたゴシック様式。
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柱一本一本全て違う彫刻が掘られているからオドロキ!
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柱彫刻のアップ。これは聖母マリアかな。どうやらこの柱彫刻には物語があり、キリストの受難と復活をテーマに彫られているらしい。ゴシック様式のセクションでは聖トロフィームの伝説がテーマになっているとのこと。
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サン・トロフィーム教会の2階から見た景色。教会塔がそびえる。この教会もローマ遺跡と共に1981年世界遺産登録。入場料は確か3.5ユーロだったような。
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アルルの町並みを見学しながら、お昼ご飯を買いに‘ラマルティーヌ広場’にあるスーパーへ行くことに。お昼と言っても夕方ですが。
途中から再びローヌ川沿いを通る。ローヌ川はゴッホの『星降る夜、アルル』のモデルとなったところ。この絵も大好きです。
しばらくして‘ラマルティーヌ広場’に到着。この広場はゴッホがゴーギャンと共同生活をしていた『黄色い家』があったところ。現在は残念ながら家は残っていない。この円形広場沿いにスーパーがあり、わりと大きく化粧品・衣料品・食料品とかなり豊富に取り揃えられていた。冷えていない飲み物は冷えている飲み物より安く、1リットルのドリンク(1.12ユーロ)とパンを購入。とにかく暑くて乾燥しているのでドリンク消費ペースの速いこと!
よし、アルルの跳ね橋でご飯を食べよう!自然の中にあるらしいしグッドアイデアだなこれは、ということで跳ね橋へ向かうことに。 -
20分程歩けば着くだろうと思ったが、一向に跳ね橋は見えて来ない。不安になるくらいひたすら真っ直ぐ歩き続ける。道中は景観が素敵というわけではなく、何てことないバス通りを進んで行く。私としては、跳ね橋付近までバスが走っているのでこれを利用することをオススメ致します。
旧市街から30分程歩き跳ね橋付近にやってくると、ロバを数匹発見。すると、1匹が私を見つけるや否や遠くから早足で近づいてきて、ピタっと止まった。この写真の距離。な、何だ、何だ〜!?と動揺している私を、ジーっと見つめている。その内、このロバと何か解り合えそうな気がしてきてしまった(今思えば目的は手に持っているパンだと思うけれど)。これも一期一会。ロバ君元気でね。 -
ようやく跳ね橋に到着。橋の正式名は‘ラングロワ橋’。当時からのものではなく、現在かかっているのは複製。この橋はゴッホの故郷オランダを思い出させたそうな。彼はこの前にイーゼルを立て、故郷を思いながら橋の作品を数点描いた。
ゴッホは1888年2月から1889年5月までアルルに滞在し、300点以上の作品を描く。この橋のみならず、ゴッホの絵のモデルになった場所には描かれた絵のパネルが立てられていた。 -
ここアルルでゴッホの絵は開花して行く。
昔の絵画道具と違い、戸外に絵画道具を持って出かけることが出来るようになったことは(コンパクトな絵の具が開発された)、近代絵画の発展に一役買っている。今までアトリエで想像して描いていたものが、実際に戸外でイーゼルを立て、実際の景色を目の当たりにして感じるままに描くことが出来るようになった。そして固定観念を捨てた新たな色彩表現が誕生する(印象派など)。
ゴッホは、アルルで画家との共同制作を夢見、その相棒として1888年10月半ば過ぎ、ゴーギャンがやって来た。ゴーギャンを慕っていたゴッホは、『黄色い家』で楽しみにしていた生活をスタートさせる。しかし、ゴーギャンの絵の指導『君は目の前の絵を描いているだけ。アートじゃあないね。絵という物は想像して描くものだよ。』を批判と共に幾度となく受け、最初は素直に従っていたゴッホ(ゴーギャンチックな絵も実際に描いている)にもストレスが溜まって行く。そのうちゴッホはついにキレ、有名な耳きり事件へ。共同生活は2ヶ月で終止符を打った。ゴーギャンの指導は、ゴッホの個性を殺し、ゴッホに想像したものを描くという意識与えた。ゴッホの良さも認め、時代の流れを観察する柔軟性がゴーギャンにあれば、こんな悲劇は起こらなかったのでは・・・と個人的には思っている。
(どちらも個性が強かったようなので、どちらが悪い、またこれが原因、と言い切れるものはないとは思いますが、やはり絵の指導のストレスは大きく、関係が悪化した大きな原因のひとつなのでは、と。あくまでも私的意見。)
(ゴーギャンについての‘時代の流れを観察する柔軟性’とは、ゴーギャンが古臭いタイプの画家だったということではなく、戸外で制作が出来るようになり、その場で感じたインスピレーションをもとに新しい色彩表現が誕生するようになった、という事実に理解を示しても良かったのでは?という意味を指しています。ゴーギャンは、印象派など目の前の風景を描いている写実要素の強い絵に批判的だったらしいので、目の前の風景を描いていてもその色遣いには画家の感性や独創性があるから、ゴッホの絵をそんなに否定しなくても良かったのではと言いたかったのです。柔軟性というより、ゴーギャンの好みの問題だけだったのかも知れませんが。何だか旅行記らしからぬコメントになってしまいましたが、自分の文章が誤解を招きそうだったので。長々となりすみません。) -
ここでゆっくりご飯を食べるハズだったのだが..。
私が到着してからすぐに1台の大型バスがやって来て、降りてきたのは日本人観光客!!今まで滅多に日本人に出会わなかったのに、さすが観光名所。私を含め、日本人ONLYのパシャパシャ貸切り写真撮影大会が始まった。その内、近くに停車している別の車からヘヴィメタ音楽がガンガンかかり始め、てんやわんやの大賑わい。この中で1人でパンを食べる気になれず、しばらく待っても大賑わいは続くので、そのまま歩いて旧市街へと戻ることに。足腰が鍛えられる旅〜。 -
跳ね橋から戻り旧市街に到着。写真は『Notre-Dame-de-la-Major』で闘技場近くにある教会。鐘楼の上には聖母マリアの彫刻がある。下の写真のアルルの家並みはこの教会前から撮ったもの。
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アルルの屋根。南西部の屋根は赤い。
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太陽の光が傾く夕方には町はノスタルジックな雰囲気に包まれる。お土産物屋などの店は19時頃に閉店するらしく、夜は数軒のカフェやレストランがOPENするだけで町はひっそりと静かになる。落ち着くけれど、アルルの町は、狭い路地が沢山あるので、夜の町歩きは少し恐かった。
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フォーロム広場に面してある『カフェ・ヴァン・ゴッホ』。このカフェを見たい為にアルルへ来た私。店の正式名が『Le Cafe La Nuit』なのかな。
ゴッホ効果?で夜9時頃でも大賑わい。オシャレで優雅..ではなく、店員さん必死でドタバタの雰囲気だった。セットメニューで12〜16ユーロだったと思う。前菜にご飯が出てきて、メインにもご飯が出てきて、ラストはデザートもあった。ボリュームは抜群だが、味は..。夕食は別のところで、食後のドリンクはこのカフェでというパターンがオススメです。(ドリンクだけだと、イイ顔はされないかも知れませんが、気にしてはいかん。) -
1888年9月(ゴーギャンがやってくる前)、ゴッホはこのカフェの前にイーゼルを立て、実際に夜の景色を見ながら『夜のカフェテラス』を描いた。アルルの深くて青い空に魅了された画家は、アルルの夜の空にも惹かれる。そして、古くからある表現法の黒を排除した、素敵な夜景色が完成。このカフェで、ゴッホは友人と夜を過ごしていたそう。アルルでの生活を気に入っていたゴッホ。耳きり事件の後、アルルに戻るも、周辺の住民要請により病院生活を強いられ、その後はサン・レミで病院生活を送ることになる。
昼間にこのカフェの前を通ったが、え、ココ?というくらい地味だった。夜はライトアップされ雰囲気が出る。私としてはこの場へ来たゾーということに大満足。実際の景色と絵とを比べると、それはやはり、ゴッホの想像力の方が素敵です。
アルル観光局HP(日本語有)
http://www.tourisme.ville-arles.fr/jp/index_jp.php
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