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 ブダペストに訪れた場合、私は楽しみにしているものがある-音楽鑑賞だ。とりわけ華麗な装飾で世界的に知られているブダペストのオペラハウスでの音楽鑑賞は、音楽を鑑賞するほかに芸術的な劇場をも鑑賞することができる。日本ではこうした絢爛な場所での本場オペラを楽しむ事ができないので、折角ブダペストに訪れたのだから家族にも体感してもらおうと、家族9人分ものチケットをウェブで取った。今回の鑑賞はプッチーニの「ラ・ボエーム」、19世紀の若き芸術家達の恋物語だった。オペラを何の情報も無く観てもさっぱり分からないので、予めあらすじを印刷し読んでもらっていた。<br /><br /> 馬蹄型のブダペストのオペラハウスは1878年に建設された。建物自体大きくないが、欧州ではパリのオペラ座、ミラノのスカラ座、ウィーンのオペラハウスが三大オペラハウスと呼ばれているが、戦災を受け再建されたウィーンのオペラハウスを差し置きブダペストのオペラハーズが例えられることもある。これをハンガリー人は大変誇りにしている。この三大オペラ座と呼ばれるもの以外にも欧州にはプラハの国民劇場、モスクワのボリジョイ劇場、サンクトペテルブルクのマリィンスキー劇場、ドレスデンのゼンパーオペラと、三大オペラ座よりもむしろ華麗な劇場ではないかと思わせるようなが劇場数多く存在する。<br /><br /> 中東欧圏では質の高い音楽を安価に楽しむことができ、ハンガリーもその一国だ。共産時代には芸術文化は手厚く保護されていた。優秀なものは一生を保障された。その為内部での熾烈な競争がその芸術性に磨きをかけた。現在その資金繰りは大変だと言われているが、質の高いオペラなどのチケットを取るのは非常に難しくなった。10年前ブダペストのオペラのチケットは安い席でわずか100円弱(因みに当時ブルガリアの首都ソフィアでは40円と更に破格)だったが、現在では約600円もする。それでも他の西欧諸国よりもずっと安いが、価格の急騰は庶民の楽しめたオペラを庶民からどんどん遠ざけていった。<br /><br /> 以前オペラのチケットも当日券を比較的簡単に手に入れる事ができたが、現在西側からの観光客が押し寄せる為、日本人ガ多く訪れる年末年始や春休みのシーズンは当日券を取るのは難しくなってきている。まして我々家族は、10月とはいえ9人分のチケットを手配する必要があるので、当日券の売り切れになると非常に困るので、事前にウェブチケットで抑えていた。<br /><br /> ブダペストオペラハーズは4層のをなし、一階のバルコニー席とホールの前席が約5000円と最も高い。服装も正装でなければ、周りから「文化も理解できぬ無作法者」として冷たい視線を浴びせられるかもしれない。我々の席は四階席のバルコニー最前列だ。こうした安い席でも正装が好ましいが、よほどの服装でなければ普段着でも問題ない。<br /><br /> ブダペストのオペラハーズはウィーンのそれと姉妹劇場とも言われている。建設時ハンガリーはオーストリアを非常に意識していた。1848年のオーストリアからの独立戦争での苦い体験や圧政、そして自治権の獲得と常にオーストリアとは敵対関係にあったため、オペラハーズも自ずとウィーンのそれを意識し、マジャール人の「民族」と政府の威信にかけてウィーンに負けぬ豪華絢爛なオペラハウスを作り上げた。オペラハウスとしては中規模だが金がふんだんに使われた屋内装飾はすばらしい。舞台に向かって左側の列柱に囲まれた特別席は「シシィの間」と言われ、ハンガリーをこよなく愛した皇妃エリザベートが、オペラに訪れた際観劇していた席でもある。<br /><br /> ブザーがなるとざわついていた場内も静かになり。演奏が始まる。幕が上がり舞台が現れた。ラ・ボエームはパリのアパートの屋根裏に住む貧乏芸術家達の話なのでそれをイメージした舞台が作られている。オペラ歌手がそのなかで歌い演技をする。そして一区切りごとに幕が閉じ舞台が変わる。そしてその幕の主要歌手達が幕から出て来てスポットライトを浴び、破れんばかりの拍手喝さいを受ける。特にヒロインが亡くなって舞台が終わり、その歓声の凄まじさには鳥肌が立つ。そしてこの大きな拍手喝さいをもらうために、皆主役を射止めようと切磋琢磨しているのだ。オペラの内容を例え分からなくても、その雰囲気はせっかくブダペストに訪れたなら味わいたい、いや味わうべきものだ。<br />

家族9人で新婚旅行~マーチャーシュ教会で挙式 その5オペラ編

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2005/10/04 - 2005/10/15

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worldspan

worldspanさん

 ブダペストに訪れた場合、私は楽しみにしているものがある-音楽鑑賞だ。とりわけ華麗な装飾で世界的に知られているブダペストのオペラハウスでの音楽鑑賞は、音楽を鑑賞するほかに芸術的な劇場をも鑑賞することができる。日本ではこうした絢爛な場所での本場オペラを楽しむ事ができないので、折角ブダペストに訪れたのだから家族にも体感してもらおうと、家族9人分ものチケットをウェブで取った。今回の鑑賞はプッチーニの「ラ・ボエーム」、19世紀の若き芸術家達の恋物語だった。オペラを何の情報も無く観てもさっぱり分からないので、予めあらすじを印刷し読んでもらっていた。

 馬蹄型のブダペストのオペラハウスは1878年に建設された。建物自体大きくないが、欧州ではパリのオペラ座、ミラノのスカラ座、ウィーンのオペラハウスが三大オペラハウスと呼ばれているが、戦災を受け再建されたウィーンのオペラハウスを差し置きブダペストのオペラハーズが例えられることもある。これをハンガリー人は大変誇りにしている。この三大オペラ座と呼ばれるもの以外にも欧州にはプラハの国民劇場、モスクワのボリジョイ劇場、サンクトペテルブルクのマリィンスキー劇場、ドレスデンのゼンパーオペラと、三大オペラ座よりもむしろ華麗な劇場ではないかと思わせるようなが劇場数多く存在する。

 中東欧圏では質の高い音楽を安価に楽しむことができ、ハンガリーもその一国だ。共産時代には芸術文化は手厚く保護されていた。優秀なものは一生を保障された。その為内部での熾烈な競争がその芸術性に磨きをかけた。現在その資金繰りは大変だと言われているが、質の高いオペラなどのチケットを取るのは非常に難しくなった。10年前ブダペストのオペラのチケットは安い席でわずか100円弱(因みに当時ブルガリアの首都ソフィアでは40円と更に破格)だったが、現在では約600円もする。それでも他の西欧諸国よりもずっと安いが、価格の急騰は庶民の楽しめたオペラを庶民からどんどん遠ざけていった。

 以前オペラのチケットも当日券を比較的簡単に手に入れる事ができたが、現在西側からの観光客が押し寄せる為、日本人ガ多く訪れる年末年始や春休みのシーズンは当日券を取るのは難しくなってきている。まして我々家族は、10月とはいえ9人分のチケットを手配する必要があるので、当日券の売り切れになると非常に困るので、事前にウェブチケットで抑えていた。

 ブダペストオペラハーズは4層のをなし、一階のバルコニー席とホールの前席が約5000円と最も高い。服装も正装でなければ、周りから「文化も理解できぬ無作法者」として冷たい視線を浴びせられるかもしれない。我々の席は四階席のバルコニー最前列だ。こうした安い席でも正装が好ましいが、よほどの服装でなければ普段着でも問題ない。

 ブダペストのオペラハーズはウィーンのそれと姉妹劇場とも言われている。建設時ハンガリーはオーストリアを非常に意識していた。1848年のオーストリアからの独立戦争での苦い体験や圧政、そして自治権の獲得と常にオーストリアとは敵対関係にあったため、オペラハーズも自ずとウィーンのそれを意識し、マジャール人の「民族」と政府の威信にかけてウィーンに負けぬ豪華絢爛なオペラハウスを作り上げた。オペラハウスとしては中規模だが金がふんだんに使われた屋内装飾はすばらしい。舞台に向かって左側の列柱に囲まれた特別席は「シシィの間」と言われ、ハンガリーをこよなく愛した皇妃エリザベートが、オペラに訪れた際観劇していた席でもある。

ブザーがなるとざわついていた場内も静かになり。演奏が始まる。幕が上がり舞台が現れた。ラ・ボエームはパリのアパートの屋根裏に住む貧乏芸術家達の話なのでそれをイメージした舞台が作られている。オペラ歌手がそのなかで歌い演技をする。そして一区切りごとに幕が閉じ舞台が変わる。そしてその幕の主要歌手達が幕から出て来てスポットライトを浴び、破れんばかりの拍手喝さいを受ける。特にヒロインが亡くなって舞台が終わり、その歓声の凄まじさには鳥肌が立つ。そしてこの大きな拍手喝さいをもらうために、皆主役を射止めようと切磋琢磨しているのだ。オペラの内容を例え分からなくても、その雰囲気はせっかくブダペストに訪れたなら味わいたい、いや味わうべきものだ。

同行者
家族旅行
交通手段
鉄道 高速・路線バス
航空会社
エミレーツ航空
  • 柱に挟まれた舞台手前の席は皇妃エリザベートが観劇に訪れた際に座っていた「シシィの間」格式にこだわるウィーンを嫌ったエリザベートはブダペスト郊外の町、グゥドゥルーに滞在する事が多く、このオペラハウスにも頻繁に訪れたといわれています。

    柱に挟まれた舞台手前の席は皇妃エリザベートが観劇に訪れた際に座っていた「シシィの間」格式にこだわるウィーンを嫌ったエリザベートはブダペスト郊外の町、グゥドゥルーに滞在する事が多く、このオペラハウスにも頻繁に訪れたといわれています。

  • 2006年3月現在、バルコニー手前の席が600Ft、後ろの席が500Ftでした。

    2006年3月現在、バルコニー手前の席が600Ft、後ろの席が500Ftでした。

  • 下の階の舞台に近い席程高額になっています。

    下の階の舞台に近い席程高額になっています。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • sate8さん 2007/06/23 06:58:09
    シシィの間
    先週のハンガリー2007/06/07〜2007/06/13 新着お知らせメールを拝見したら、
    shijoさんの記事が写真付きで紹介されていて、
    慌てて来ました。

    家族9人で新婚旅行。続きの旅行記も、のちほど拝見しますね。

    ブダペストのオペラハウス、シシィの間があるんですね。

    ミュージカル「エリザベート」の中に、
    エリザベートのハンガリー訪問の時、
    ハンガリー人が
    「(シシィは)皇太后ゾフィーが、嫌いなものが、お好きらしい。じゃあ、我々の味方だな」
    というセリフがありまして、とても印象的でした。

    worldspan

    worldspanさん からの返信 2007/06/23 09:20:02
    RE: シシィの間
    sate8さん
    是非お越しください!
    自由奔放にバイエルンの田舎で育ったエルジェーベト(シシィ)とって、格式ばったウィーンの生活やドイツの皇太后ゾフィーと折り合いが合わず、田舎で奔放なハンガリーが彼女にとっては安らぎの場だったんですよね。当時ハンガリーはハプスブルクからの独立運動が盛んだったので、シシィと共鳴するところがあったのでしょう。シシィがハンガリーで熱烈な歓迎を受け、マーチャーシュ教会で戴冠式を受ける時の絵画で、ハンガリーの自治権の獲得への喜びと、シシィがハンガリー王国の皇妃となったことを喜んだシシィの愛人とも言われたアンドラーシ卿の情熱的な顔と高々と挙げた腕がとても印象に残っています。
  • まみさん 2006/12/08 12:02:56
    東欧のオペラ
    shijoさん、こんにちは。

    今年の旅行でブダペストのオペラ座とブカレストのオペラ座でそれぞれオペラ・バレエを見ました。
    ブカレストでは週末値段でかつ一番高い席でも邦貨換算にして900円にもならなくて、びっくりしていたのですが、それを上回る安さだったのですね。
    びっくりです。
    しかし、ユーロ加入以前の東欧をご存じのshijoさんにとっては、高くなったなぁと感じられてしまうんですね。

    日本でよくバレエやオペラを鑑賞します。どちらかというと来日公演ばかりです。
    西欧のオペラは高すぎて、東欧からの来日のを選びます。それでも日本の水準なので高いです。。
    日本はあんなに高いのがふつうになってしまっていて、異常ですね。。。でも観劇のためにずーっと海外にいるわけにはいかないし、公演の種類がとてもバラエティに富んでいる意味ではありがたいと思っているので、涙を呑んで?チケットを買っています。

    worldspan

    worldspanさん からの返信 2006/12/09 10:46:56
    RE: 東欧のオペラ
    まみさん、おはようございます。
    沢山メッセージを頂きまして本当にありがとうございます。
    ブカレストのチケット、高くなっているんですね・・・。自分がブカレストの音楽堂で95年に鑑賞した時は50円くらいだったかな(苦笑)。実はこれ、劇場に行った時には既にコンサートが始まっており、チケット売り場もしまっていたので、入口の係員に50円くらいを渡すと、すんなりと中に入れてくれました。流石ラテン人ですよね(笑)。

    95年の1月から3月にかけてはプラハ、ブダペスト、ブカレスト、ソフィアで音楽を楽しみましたが、一番安かったのがソフィア!オペラでなんと50円もしませんでした。因みにブダペストのオペラハウスが当時100Ft(約60円)、同じくブダペストのペシュト・ヴィガドーが600Ft(400円?)、一番高額だったのがプラハで、モーツアルトのドン・ジョバニの演目で全てチケットが売切れしており、ダフ屋から買う羽目になって、普通で購入する8倍くらいの値段で買うことになりました(涙)。ブダペストではミュージカルも面白いですよ。私はブダペストでキャッツとオペラ座の怪人を見ましたが、いずれも感動しました。今年の三月にオペラ座の怪人を鑑賞しましたが、安い席で900Ftでした。

    日本の場合は海外から演奏者を呼んでいるので、どうしても彼らの交通費や宿泊費や、施設維持費などもチケット代に繁栄しているから高いんでしょうかねぇ?私の実家の広島は実は音楽が盛んな街で、すんでいた事は、学校に毎年、演奏に来てくれたり、毎年冬になると広島交響楽団が「プロミシングコンサート」という、広島出身の若手の音楽家を招き、演奏会を開き、市民にかなり安い値段で鑑賞する事もできました。「広響」のような市民の為の楽団がもっと増えていって、もっと日本人のライフスタイルにゆとりができれば、こういう音楽も楽しめるんでしょうね・・・。

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