1976/03 - 1976/03
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片瀬貴文さん
1976年3月0日
アナカン(別送手荷物)の引越し荷物は、税関との折衝に苦労を重ねて、ようやく一ヶ月ぶりで手に入った。
当地の生活に慣れた人からは、なぜマタビシ(袖の下)を使わないのかと、不審がられる。
こんな場合にマタビシを使うことは、この社会では当たり前のようだ。
しかし両政府の合意でやってきている私にとって、政府間の約束どおり無税で通関しなければならないと考える。
これからやって来るたくさんの政府派遣の日本人が、すべてマタビシを使うことにならないようにしたいからである。
またそれ以上に、われわれの大切な任務は、ザイールをより良い国にすることと考えている。
そのためには、日本人のモラルの高さを、彼らに知らせることが、大切なのだ。
とも、考える。
マタビシは、簡単に割り切れば「袖の下」である。
ザイール人は、マタビシは「感謝の気持」というが、日常生活から公的業務までほとんどあらゆる場合、ルールではないお金を支払うのが、この国では社会の風習となっている。
そうした風習のもとで、この国は息づき、社会は流れている。
それが僅かの活性と、多くの停滞をもたらしている。
マタビシの活用は、生活の効率化に欠かせない面が、少なくない。
世の中の制度の不完全さを補う、潤滑油でもある。
しかし、マタビシの常習化は、規則を守らない習慣をもたらせ、マタビシを前提とした制度さえ作られる危険がある。
何よりの恐ろしいのは、社会を腐敗させるタネとなることだろう。
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この旅行記へのコメント (1)
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- 66oct411003sugisugi@ezweb.ne.jpさん 2014/05/02 21:28:53
- 大変ご無沙汰しております
- 片瀬のおじさま、お元気でお過ごしでしょうか。
当時、キンシャサでお世話になりました松下の長女、誉子でございます。
このサイトを偶然見つけました。おじさまにコンタクトをするには本サイトへの会員登録と思い、たった今、登録完了です。
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