中東旅行 3・陸路でイスラエル訪問

2005/09/08 - 2005/09/10

イスラエルのガザ撤退の時期に、エジプトのターバから陸路でイスラエルのエイラートに入国しました。バスでエイラートとエルサレム間を往復し、エイラートからヨルダンのアカバへ出国しました。２泊３日の強行軍ですが、あこがれのエルサレムを１泊２日で観光してきました。今回の旅行でイスラエル入国にこだわったのは、私のパスポートの期限がまもなく切れるという事情です。パスポートにイスラエルの入国スタンプを押すのは今しかないと決断しました。（パスポートにイスラエルの入国スタンプがあるとイスラム諸国の中には入国できない国があるため）
なお、重い荷物はエジプトのホテルにあずけて、デイパックで旅行しました。

エリア イスラエル

エジプトとイスラエルの国境　
早朝、エジプトのターバで夜行バスをおりた人のうち、イスラエルに向かうのは私だけのようでした。
ほぼ１番乗りで国境に着いたにもかかわらず、エジプトからイスラエルへの入国には２時間以上かかりました。個人旅行者は要注意なのか、入国手続きの際にしばらく待つように言われ、後から観光バスできた欧米の団体客全員の入国が全部終わったあとに別室で尋問されました。係官はすべて若い女性でさほど威圧感はなかったですが、細々と質問され、ようやくもらったイスラエル入国のスタンプはパスポートの顔写真のあるページの次のページにありました（追記のページ、こんなところに押すか！）。国境からタクシーでエイラートへ向かった時にはすっかり明るくなっており、エルサレム行きの始発のバスには間に合わない時間でした。

エイラートを一言で言うと「まるでアメリカにいるみたい」です。文字が違うということ以外の雰囲気はアメリカの田舎町という感じでした。
写真は紅海のアカバ湾。遠くに見えるのはヨルダンのアカバです。
アカバには大きなヨルダン国旗があるのですが、遠くに小さく見えます。

エイラートのバスターミナル
エイラートからバスに乗ってエルサレムへ向かいます。エルサレムまで、バスで５時間ぐらいかかります。途中の砂漠の休憩所と死海の観光地の２カ所で休憩がありました。

バスの休憩に停まった死海のほとり。
時間がないので（あたりまえだが）中には入れなかったのが残念です。手を入れてみただけで、とても塩分が濃いのがよくわかりました。ここでは土産物屋もありました。家庭の風呂用の死海の塩を買って帰ったのですが、１年後の今もまだ使用していません。

死海から離れて山を登っていくと、「森林」とまではいかないまでも「木」がたくさん生えている景色に変わりました。目的地のエルサレムはまもなくです。

「マサダ」のバス乗り場
「マサダ」は昔のユダヤ国家がローマに攻められた時に、ユダヤ人が立て籠って最後まで戦った場所です。この山の上に立て籠りました。

死海のほとりのホテルと乗っているバス。
バスは文句なしのよいバス。エジプトの夜行バスとは大違い。ただ、乗客には銃を持った兵士が多いです。女性の兵士も多く、一見アベックのペアの兵士もいました。

エルサレムの新市街にあるバスターミナルに到着すると、すぐタクシーに乗り旧市街へ向かいました。写真はエルサレム旧市街の城壁です。いよいよ聖地エルサレムへやってきました。

エルサレム旧市街の中の路地
夕方で人がいなくなったこともありますが、観光客は少ないようです。

嘆きの壁への道にはX線検査機で荷物の検査があります。

嘆きの壁
このような黒い服を着た敬虔なユダヤ人をエルサレムではたくさん見ました。

嘆きの壁
石の間にたくさんの紙が差し込まれています。この壁の「歴史」はすごいです。

嘆きの壁
黒い服をきた敬虔なユダヤ人が、祈りを捧げています。

岩のドーム
嘆きの壁の上には岩のドームなどがある神殿の丘があります。次の日は金曜日だったので、イスラム教の聖地である神殿の丘には入れませんでした。

ホテルの部屋からのエルサレム旧市街の夜景
右にあるのはダビデの塔

ホテルからのエルサレム旧市街の夜景
岩のドームがライトアップされています。

ホテルの部屋からダビデの塔（左側）を望む。

ペトラホテル
エルサレム旧市街の安宿です。ここに一泊しました。３階の一番右の窓の部屋でした。

ダマスカス門
この門から入るとイスラム教地区になります。旧市街の中はイスラム教徒が多数派のように感じました。
中東戦争の最初の休戦ラインでは、旧市街全域はヨルダン領でした。また、「エルサレム旧市街」はヨルダンが世界遺産に登録しています。

ユダヤ人をホロコーストから救ったドイツ人「オスカー・シンドラー」の墓
映画「シンドラーのリスト」で有名です。

旧市街からバスターミナルまでバスで移動しました。バスの中の独特の雰囲気は、ユダヤ人の国にいることを実感させてくれました。

エルサレム新市街のバスとタクシー
エルサレム旧市街はアラブ系の人が目立ちましたが、エルサレム新市街はユダヤ人が圧倒的に多いです。

エルサレム新市街にあるバスターミナルの入り口でもかなり厳重な荷物検査をします。

バスターミナルの中は欧米にいるような雰囲気です。文字が違うだけで、アメリカかヨーロッパとも思えます。

帰りのバスも死海のほとりで休憩しました。２回目の死海体験です。短時間でも中で泳ごうかと思いましたが、理性が勝って断念しました。

砂漠の中にあるドライブイン
エルサレムとエイラート間のバスは、往復共にこのドライブインと死海の２カ所で休憩しました。

エイラートのホテルのテレビで観たのは日本のアニメ「クレヨンしんちゃん」と日本の映画「その男凶暴につき」。「クレヨンしんちゃん」は英語版をヘブライ語の字幕付きで放送していました。また、このホテルのフロントの女性はもうすぐ日本へ行くと言っていました。イスラエルと日本の関係の深さを実感しました

ホテルから撮った景色
イスラエル滞在も最終日の朝。
この向こうに見える山はヨルダンです。今日は、陸路でヨルダンへ入国し、ペトラ遺跡を目指します。

国境まではタクシーで移動しました。イスラエルのエイラートとヨルダンのアカバはすぐそば。しかしその間を移動する人は多くないようです。

イスラエルとヨルダンの国境
イスラエルの出国はとても簡単でした。この写真はイスラエルの出入国管理事務所から撮ったイスラエル側の写真です。
ヨルダン入国後、タクシーでペトラ遺跡を目指しました。