ちょっとだけマレー鉄道　【1.前編】シンガポール

1996/11/19 - 1996/11/26

シンガポールからマラッカへ。
普通なら直通バスが便利だが、敢えてマレー鉄道を使ってみた。

エリア シンガポール(シンガポール)

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 鉄道 高速・路線バス

シンガポールは一国丸ごとテーマパーク国家だった。
中華・マレー・インド・アラブなど、この街だけでアジアを一周できると言ってもいい。
本物の東南アジアやインドには抵抗ある潔癖症日本人でも、シンガポールなら安心して楽しめると思う。

本来の意味でのテーマパークも充実している。
その中で人気No.1と言われるナイトサファリに行ってみた。
夜の動物園は最近日本でもイベントとして流行っているが、ここは常設。
しかもコースは昼の動物園とは別に作られている。
たかが動物園にサファリとは大袈裟な命名だが、さにあらず。
ここでは無粋な檻や柵をなるべく見せないように工夫されていて、雰囲気は満点だった。

シンガポール駅は完全にマレーシア化していた。
駅に一歩足を踏み入れると、流れている空気が違った。
列車を待つ間、売店で軽食を購入。
タイ米の上に揚げた魚やカレー風のおかずが乗っているマレー風「弁当」だった。
相当辛いがなかなか美味。

列車は3等級中の2等車にしてみた。
4列シートが並ぶ冷房車で車端にはビデオが設置されていた。
快適だが、実用最優先主義的で旅情には乏しかった。

当時は、シンガポール出国審査・マレーシア入国審査とも、シンガポール駅で行なわれた。
これ自体は香港などでも行なわれている取り扱いだが、シンガポールは事情が違うらしい。
どうやらマレー鉄道はシンガポール国内部分もマレーシアの権益らしく、シンガポール政府はこれが気に入らない模様。
そのためか、シンガポールは最近、国境手前のWoodlandsに駅を建設し、そこで出国審査を行なうようになった。
だがマレーシア側は従来通りシンガポール駅で入国審査を行なっているため、出国審査と入国審査の順番が逆転する現象が生じている。
何故か知らないが、最近シンガポール駅のマレーシア入国審査では入国スタンプを捺さない事になっている。
マレーシアは出国時に入国スタンプの確認をするので、この方法で入国した場合は、入国手段を証明するために切符を取っておいた方が良い。

写真はシンガポールの出国スタンプバリエーション。
出国地点によってアルファベットが違う。
（左上）「Ａ」チャンギ空港
（右上）「Ｗ」Woodlands（鉄道・道路とも）
（左下）「Ｓ」ワールドトレードセンター（船）
（右下）「Ｒ」シンガポール駅
他にはタナメラフェリーターミナル、セカンドリンクなどがあるはずだが、通ったことがないのでアルファベットの文字は不明。