青春18きっぷで行く　夜行列車の旅（道後温泉編）

2006/08/19 - 2006/08/19

JRの「ムーンライト松山」という夜行快速に乗って、愛媛県の松山市に行って来ました。松山といえば、道後温泉・坊ちゃんの街。でもそれだけの街ではありません。野球も盛んなんです。
今回の旅行記には、そんな要素がいっぱい詰まっています。

ちなみに、ご存知の方も多いと思いますが、青春18きっぷは利用
にあたって年齢制限はありません。一部例外を除き、特急列車には乗車できませんが、一日のうちなら各駅停車や快速列車を乗り継いで日付が変わるまでどこまでも行けます。五回分使用できて11,500円。平均すると1回当たり2,300円。指定席券が必要な場合は追加で買います。

それでは「ムーンライト松山」シリーズの“道後温泉編”をどうぞ。

エリア 道後温泉(愛媛)

• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル

−−−つづき

13：30頃、再び市電に乗って道後温泉駅へ。
JR松山駅からは約20分の道のりだ。

駅から歩くこと数分、商店街アーケードを抜けると、突き当たりに道後温泉本館の建物が姿を現す。

写真にはあまり人の数がないが、実際は次から次へと人がやってきて、それはそれはすごい繁盛ぶり。
やっぱりお盆の時期の週末だからか。

その歴史は3000年になるらしい。
周辺にはみやげ物屋や湯宿が集中する。

入浴券は入口のすぐ右横にある券売所で購入。

入浴コースは四種類。
?400円（入浴のみ）
?800円（2階の大広間で休憩ができる）
?1,200円（専用休憩室での ちょびリッチコース）
?1,600円（個室利用の休憩ができる）

いずれも、利用時間は1時間という制限付き。

昔は、現在の建物の西側ではなく、北面が正面入口だったとか。
1894年（明治27）に建てられた木造三層楼の公衆浴場で、現役の公衆浴場としては唯一の国の重要文化財となる。

肝心のお湯はというと、透明でさらりとした感じ。
自分には少し熱めのお湯だったが、気持ちよく湯船に浸かることができた。

二階の休憩室。
私は入浴のみコースを利用したため、こちらの施設を見ることはなかったが、55畳の大広間とか。

道後ビール（グラス・470円）

本館のすぐ向かいにある居酒屋、「道後麦酒館」。
湯上りに、渇いた喉を地元道後の地ビールで潤そう。

周りには、かわいいボンネットタイプのレトロなバスが観光客を乗せて走っている。

道後商店街の入口横に立つ「坊ちゃん カラクリ時計」。
時報が近づく頃になると、大勢の人が時計台の周りに集まってくる。

長針が12を指すと、音楽が流れ出して「坊ちゃん」の登場人物があちこちから姿を現す。そして時計台自体が上へ上へとせり上がっていく。
かわいらしい人形たちが左右に傾いたり、ぐるぐる回転したり…。子供たちも大喜びだ。

マドンナ人形も登場、左右に傾いて踊る。

坊ちゃんも登場。

道後温泉駅の車止めで出番を待っている「坊ちゃん列車」。子供たちが近づいて手を触れたり、記念撮影をする家族やカップルがいたりと、大の人気者だ。

終着駅である道後温泉駅での方向転換は、なんと手動で行なわれている！
「手動で？　どうやって？」と耳を疑う人もいるかもしれない。
実は、ボタンを押すと油圧式の回転装置が出てきて、簡単に人力で機関車をクルリと回すことが可能となる仕組みなのだ。なーんだ、そういうことか。
目の前で始まった あっという間の出来事にあわててシャッターを押す。そのため手前に枝が重なってちょっと見にくいがご勘弁を。

機関車と客車を結ぶ連結部。手動のネジ式連結器が使われている。

客車の中。木目調でできている。中はそんなに広くない。でもレトロなムードたっぷり。

定員18名の客車が2両連結されているので、合計の定員は36名。乗車するには、整理券と引き換えることが必要。自分の貰った整理番号は35番。予定の乗車時刻にギリギリ間に合った。でも最後のほうだから、立っての乗車となった。
狭い車内では顔のすぐ前でフラッシュを焚くことになって迷惑になるので、OFFにして撮影。

パンタグラフのようなものがあるが、坊ちゃん列車はディーゼル機関で動いている。では何のための装置かというと、進路制御棒というらしく、交差点で信号やポイントの切り替えを行なうのに欠かせないものらしい。

去っていく坊ちゃん列車の後姿。
このあと市電に乗換え、JR松山駅へ向かう。

目的地は、松山市役所のHPでもトップページで宣伝されていた、夏の「松山ベースボールフェスティバル」の行なわれている 坊ちゃんスタジアムだ。

坊ちゃんスタジアムへ行くには、JR松山駅から一つ目の「市坪駅」で下車、徒歩ですぐの好ロケーション。

場内に足を踏み入れる。とてもきれいな球場だ。
球場の広さは、甲子園に匹敵するらしい。

今日ここで夕方6時から　阪神VS楽天の練習試合が行なわれるという情報を得、楽しみに来たわけだ（ただし2軍）。

ミュージアムの入口。ホームベースが設置されている。

第1回WBC（ワールドベースボールクラシック）すなわち野球のW杯を見事優勝した日本代表にまつわる品々が展示されていた。
これはイチロー選手のスパイク。

決勝の舞台で使用された3塁ベース。

この他にも、高校野球に関する展示があり、特に愛媛県勢や四国勢の活躍を伝えるパネルやVTRが流れていた。

午後6時、予定されていた通り試合開始。


マウンドに登った楽天の先発は、愛敬（あいきょう）投手。今年、「プロ入り107試合無敗」というプロ野球歴代2位の記録を作った男だ。
立ち上がりに阪神・庄田に一発を浴びるものの、4回１失点と上々の出来。

試合の中盤、戦列を離れていたJFKの一角である久保田が調整登板のためマウンドに。

MAX148キロの速球を投げ込み、大きなキャッチャーミットの捕球音が球場に響いた。
この三日後、久保田は1軍に復帰する。

台風の影響を感じさせない無風状態の球場は少し暑く、うちわが手離せなかった。

夜9時過ぎには終わるだろうと思っていたが、試合は乱打戦となり、帰る時間が先に来たので8回裏が終わったところで球場をあとにする。

早めに駅に着いて腹ごしらえ。復路は指定席の予約が遅かったため、希望する禁煙席が買えなかった。そのため喫煙席に乗車。しかしシートは禁煙車よりグレードが高かった。
禁煙車シートと異なる点としては、
→倒した背もたれが、身を起こした瞬間 勝手に戻らない。
→前の席の背もたれから、パタンとテーブルを出すことができる。

22:35、ムーンライト松山はホームを静かにあとにする。
長く、そして楽しかった愛媛の一日が終わった。（終）

この旅行記へのコメント （2）

• けーしちょーさん 2006/08/27 11:32:46

  列車の旅♪

  d(^ー^* )さん
  
  青春１８きっぷ、活用されてますネ〜。
  ワタシも、時間のあった学生時代は随分利用しました〜。
  
  んでも、関東から四国へ行って、あちこち行くのに
  どうにも青春１８きっぷではダメで
  周遊券を購入して、四国へ行った事を、懐かしく思い出しました。
  たしか、四国の中だけ特急にも乗れたので、鈍行で四国まで行き
  肝心の四国は特急で急ぎ足という、「？」な旅でしたが（爆）
  
  列車の旅って、よいですよね。
  飛行機やマイカーで行くより旅情を感じます。
  
  ちょっと鉄分の多い？けーしちょーでした（・∀・）/~~
  
  
  

  d(^ー^* )さん からの返信 2006/08/27 20:25:17

  RE: 列車の旅♪

  けーしちょーさん、訪問ありがとうございます。
  
  列車の旅は大好きですが、今回ほど長時間乗ったことはありませんでした。
  お尻が痛くなるかと心配したのですが、大したことはなかったのでホッとしました。
  今回、四国の新たな魅力を経験できていい思い出になりました。また行ってみようと思います。