2006/07/04 - 2006/07/09
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occhanさん
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2006年 ワールドサッカー観戦記 その3 の続きです。
ドルトムントでのドイツ対イタリア、ミュンヘンでのフランス対ポルトガルの準決勝2試合と、ベルリンでのフランス対イタリアの決勝戦の模様をお知らせします。
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7月4日 ドルトムント ドイツ対イタリア 準決勝戦
連日の様にドイツチームの様子が報道され、国中がサッカーフィーバーで沸いており、ドイツの国旗を取り付けて走る車がかなり多くなってきている。
国旗メーカーは大儲けでホクホクしているらしい。 -
この日はドルトムントでドイツ対イタリアの準決勝である。
試合前、ドイツ人の警官とイタリア人の警官が仲良く歩いていた。 -
キックオフ前、ドイツのサポーター席では、黄、赤、黒のドイツ国旗の色が広げられ、
「私たちの波が君たちを決勝戦に送る」、と掲げられた。 -
私がもらった席は、何と前から2列目、選手たちのベンチの目の前の席である。
選手たちの動きはもちろん、ボールが蹴られる、「ドンッ!」、という音や、選手たちのぶつかり合いの音が聞こえ、彼らの表情までも目にすることができる位置である。この場所で観戦すると、戦士たち同志の肉弾戦、これこそ男のスポーツ、とさえも感じられる臨場感の溢れる光景を目の当たりにすることができる。 -
両軍の選手の動きを見て、最も印象に残ったのは、イタリアの髪を丁髷の様にまとめた、右側の小柄なフォワードである。終始ボールを懸命に追いかけ、「俺がフォワードだ!」、という感じでスピーディに走り回る。
そしてボールを得たとたん、相手チームのディフェンスをものともせず、がむしゃらにゴールをめがけて突進して行く姿は、「これこそ切り込み隊長、サムライや!!」、と感じる。 -
それにしても、お互いのディフェンスが固く、ゴールに結びつかない。
地元ドイツのサポーターに比べて、イタリアはかなり少ない様で、声援もあまり大きくない。イタリアの選手はさぞかしやりにくいだろう。
結局、お互いにゴールに結びつかず、延長戦になる。
そして延長後半残り2分、このままで行けば、PK合戦になるかもしれない、という間際、イタリアが鮮やかなゴールを決めて1対0とした。 -
このままPKに逃げ切ろう、と目論んでいたドイツの反撃も、時間があまりにも足りなすぎる。そして延長ロスタイム2分足らずを残す瞬間、イタリアが信じられないと思われる様な追加点を上げる。この勝負に対する貪欲さはどこから来るものだろう? -
追加点が入ったとたん、控えのイタリア選手や監督が狂喜乱舞しながらフィールドになだれ込んで試合続行不可能となり、そのままの状況で試合終了。
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劇的な勝利に歓喜するイタリア選手と、思いがけない結果に呆然とするドイツ選手たち。
フィールドにしゃがみ込むキャプテンのバラック。
監督のクリンスマンや、控えに回ったカーンなどがフィールドに立ち尽くす選手たちを慰めて回る。 -
がっくりと肩を落とすGKのレーマン。
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ドイツサポーターはそれでもスターディオンを去ろうとせずに、サポーターたちにお礼を述べる選手たちの健闘を称え、「ドイチュラント!」、を連呼した。
ドルトムントチームに所属するオドンコウが悔しさのあまり、むせび泣いていた。
思うに、ドイツは、「このままPK戦に持ち込めば絶対に勝てる」、と本来の戦いから逃げようと考え、イタリアは、「PK戦なんかにしてたまるか!」、という気持ちがこういう結果に結びついたのではないか? 結局は、このモチベーションの違いが、こういう結果をもたらしたのだと思う。
それにしても、イタリアの試合は、「負けない試合」、というのだそうだが、取り立てて凄いディフェンスでもない様な感じがしたが、それでも相手側からのゴールが入らない、というのは、それだけチームの組織力が一段上なのかも知れない。
ともあれ、臨場感溢れるすばらしい試合であった。
ダンケ、ドイチュラント! グラーチェ、イタリアーノ! -
7月5日 ミュンヘン フランス対ポルトガル準決勝戦
ドルトムントからそのまま荷物を積んでミュンヘンまで
ざっと650キロ、約7時間かけて到着。
ホテルにチェックインしてからすぐにミュンヘンのスターディオンに向かう。
ポルトガル対フランスの、もうひとつの準決勝である。
残念ながら、チケットは手に入らず、それでも観覧席の上下の境にある立見席から観戦できた。 -
さすがにドイツイタリア戦の様な臨場感を味わうことは不可能である。
観覧席はフランスのサポーターが溢れ、ポルトガルのサポーターはほんの一角を占めているだけである。
試合展開を見ていると、何となく審判がフランス寄りのジャッジングをしていた様に感じるのは私だけだろうか?
前半30分頃にフランスがペナルティゴールを決めて先取点を取ったまま前半が終了。
その後、後半になってからもこれといった試合転換がない。どちらかと言えば、何となく中だるみしたような感じがする。両チームとも疲れてきたのか?
それでも、今まで見ていたフランスの作戦がちょっと変わったような気がする。ボールを持っているポルトガル選手に対して、2〜3人のフランス選手がぴったりと食いつきながらガードを固めている。フランスはそれまでこんなガードをしたことはなかったのではないか? -
後半中ごろからポルトガルの執拗な攻撃が展開し始めるが、決め手とはならず、結局はフランスが逃げ切ったような形で試合終了。
ポルトガルにとっては前半のペナルティゴールが痛かった。これがなかったら、全く違った試合展開になったかもしれない。
試合終了後、フィールドからフランスのサポーターの歓声に応える選手たち。
突然、「オー・シャンゼリゼ」のメロディが会場に流れ出し、サポーターの大合唱になる。
主催者側も粋な計らいをしたものである。 -
7月9日 ベルリン フランス対イタリア決勝戦
全部で64試合あったゲームも、7月9日にベルリンで行なわれるイタリアとフランスの決勝戦を残すだけになった。
ベルリンのオリンピックスターディオン。ここは1936年に開催され、ナチスがオリンピックを政治プロパガンダに利用した会場である。
入ってみて驚いた。フィールドと観客席の下半分が地面よりも下にある。要するに、すり鉢状に掘られた競技場である。この様な競技場を見たのは初めてである。
このスターディオンを今回の大会のために巨額の費用をかけて大改装したそうな。 -
私自身はどちらかと言えば、ベルリンオリンピックの方に興味があるのだが。
メインゲートには各競技優勝者の名前が刻まれた石版があり、その中には200メートル女子平泳ぎの前畑選手、三段飛びの田嶋、そしてマラソンの朝鮮半島出身の孫選手(JAPANと刻まれていた)との名前も見られたので
写真に撮っておく。 -
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さて、今回も立見席となる。
ここではボランティア、警備の警察官なども観戦しているが、場所によっては入れない所もあり、ガードマンに追い出されたり、結局あちこちさ迷いながら観戦ということになった。
前半10分頃、客席から大歓声が上がる。フランスがペナルティキックというチャンスが訪れた。これをキャプテンのジダンがバーにぶつけ、ゴールとなるかどうか微妙なジャッジとなるが、結局ゴールが認められ、1:0となる。本来であれば、ゴールが決まれば、スクリーンに、「ゴール!」、と表示されるのだが、それもないままに試合が続行された。 -
後半、イタリアの鮮やかなゴールが決まり同点。そのまま延長戦にもつれ込む。
延長戦が始まる前、「ケ・セラ・セラ」、のメロディがスピーカーから流れ、サポーターたちの大合唱となる。
延長戦の後半、突然試合が中断した。見慣れたファウルによる中断でも、怪我による中断でもない。突然レッドカードが審判から出され、フランスの選手が退場となる(キャプテンのジダンがイタリア選手に頭突きを加えて退場になったことが後に判明)。
結局、PKに持ち込まれ、イタリアの優勝が決まったとたん、サポーターから大歓声が上がり、ベンチからも監督、控えの選手たちが大狂喜しながら飛び出して来る。
写真はイタリアの優勝が決まった瞬間。 -
大喜びのイタリア選手たち -
表彰式は見ないまま、自分の持ち場に戻ることにした。
突然、花火が鳴る大きな音が聞こえたので写真を撮る。
今大会を通じて色々なチームの試合を見せてもらったが、各チームとも、監督の指導という要素はあるものの、それなりに個性的な試合展開があり、サッカーなるものは、ボールが一個、あるいはそれに似たものがあれば、誰でも、そしてどこででもでき、その国の人口、経済的豊かさというものが全く関係のないスポーツである、ということを思わせてくれる良い機会であった。
また、テレビを見ている場合と違い、実際に観戦するのは、どんなに遠い席から見ても、全く違った印象を受けるものだ、ということを思い知らされた次第である。
考えてみれば、ワールドサッカー、それも予選から決勝戦までの何試合かを観戦する、ということは一生に一度のことだろう。興味深く、そして楽しい体験をさせて頂いたものである。
1989年に東西ドイツ国境が開放された時以上にドイツ国民を熱狂的に沸かせた祭りは終わった。
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