2006/08/05 - 2006/08/07
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ぐーーたんさん
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この辺の山車祭りといえば千葉県佐原の大祭が有名ですが、やっぱり地元のお祭が一番!
祭といえば大きな山車とリアルな人形、そしてお囃子です。
町内毎に違う山車・人形・芸座(お囃子)・踊り・衣装に注目してみると面白いですよ。
ぜひ来年は潮来の祭にお越しください!
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潮来の祇園祭は毎年8月上旬の3日間に行われます。
町の北にある素鷲熊野神社の天王様と権現様がお神輿によって町中の前川のほとりにあるお仮屋へ降りて来られ(お浜下り)、2日目に町の中を巡行されて(御巡行)、3日目に神社へお戻りになる(お山上り)のに合わせて各町内が奉納山車で練り歩くお祭です。
こちらは初日のお浜下りの様子。
写真のお神輿は男の神様の天王様のお神輿です。 -
お神輿はお酒をかけられ荒々しくお仮屋へ運ばれます。
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猿田彦。
地元の私達は天狗様と呼んでました。
一本下駄を履いて歩きます。
天狗様になる人はお祭前から身を清め精進して臨みます。 -
その後を各町内の提灯を掲げた人たちが続きます。
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お仮屋の幟。
各町内の集会所にも同様の幟が立ち並びます。 -
こちらが町内で曳き廻す山車です。
総勢14台の山車がお祭の期間中潮来の町を練り歩きます。
ぐーたんの家は東側なので五丁目から七軒町までの山車に馴染みがあります。
自分の町内の山車にくっついて回ることのほうが多いので地元の人は他の町内の様子がなかなかわかりません。
こちらは六丁目の山車、弁慶です。
手のひらが大きい! -
五丁目は源頼政、有名な鵺退治の様子を再現しています。
ずっとインパクトのある目を剥いた前の人形が頼政と思っていましたが、頼政は後ろの麻呂の方でした…。
前の人形は猪野早太です。(鎧の胴の所に早って書いてあるのにネ)
昔は毛むくじゃらの鵺が本当に乗っていてとっても怖かったんですけどどこ行っちゃったのかな? -
こちらが七丁目の素戔鳴命(スサノオノミコト)。
素鷲熊野神社に祭られている神様の一人です。
祇園と言ったら京都の八坂神社が有名ですが、そこでお祀りしているのもこの神様=牛頭天王です。
八岐大蛇(ヤマタノオロチ)を退治する場面を再現しています。
風貌もワイルドで荒々しいですね。
人形の鼻の穴は指4本入る大きさ!
こちらも以前は前に大蛇がいたんですが…何処へ? -
八丁目の静御前です。
源義経の相方?ですね。優雅に舞を舞っています。
色白の美人さんです。 -
そしてお隣の七軒町の山車が源義経です!
八丁目と山車がすれ違う時には「ヒューヒュー!」(古い?)と掛け声が掛けられます。
ちょっと現代風なお顔で素敵なオジサマ風。 -
これまでの町内が東の五町連合です。(ゾクではありません)
こんな風に集合すると素戔嗚尊だけが飛び抜けてお年寄りですね。
この山車人形はどうやって決まるのかはわかりません。
東は人形が変わることはあまりないのですが、西の町内は何年かに一度変わったりしています。 -
日が落ちてきて提灯に灯りが点り、また印象が変わってきます。
こちらは大塚野の山車、本多平八郎忠勝です。
前は違う人形だったような。 -
この年は年番(各町内が数年に一度順番でリーダー役を担う)の引継ぎは無く、駅前のロータリーにそれぞれが集まり手踊りと「のの字廻し」等の「曲曳き」をお披露目していきます。
木製の四トンもある山車を人力で回転させるのが「のの字廻し」です。
山車が去った後にはきれいな同心円が描かれます。
この時には下座もアップテンポになり若連衆を盛り立てます。
途中で止まったりするのはカッコ悪いこととされていてスピードと円を描く正確さが求められます。
山車が新しかったりすると重くて大変だったりと色々とあるようですが。 -
上丁の人形は日本武命(ヤマトタケルノミコト)
昔から上丁は大人形が特徴で山車がちっちゃく見えます。
顔立ちがハッキリしていて最近思ったのが、「美輪明宏さん」に似ている!ということ。
「のの字廻し」の他に「そろばん曳き」という曲曳きもあります。
まっすぐにスピードを出して前進し、ゆっくりとまた戻ってくるというものなのですが、ウチの町内では最終日の山車庫に戻る夜8時過ぎから人形・彫り物・提灯等外せるものは全て外して裸電球に下座師さんだけが残り、軽量化した状態で「そろばん曳き」を行います。
その頃には観光客もいなくなり、見ているのは町内の人たちだけなのですが、子供がダッシュするくらいの早さであの大きな山車が走る姿は圧巻です。
もし更に1泊できる方は見てってください! -
年番の下丁です。
こちらはお人形ではなく福俵と白鼠です。
山車の製作は明治五年と一番古く彫物が見事です。
(遠いのでわかりませんね) -
ちょっと遠いですが浜丁の神功皇后です。
色白の上品なお顔立ちで大好きな人形です。 -
山車を前にして手踊りが至る所で披露されます。
ギャラリーがいる程盛り上がります。
山車を押すのは男性陣ですが踊りになると主役は女性陣と子供達です。
お祭の前になると各町内で毎週踊りの練習を行い本番に向けて励みます。
近隣の町から友人を介して参加しに来る方も多いですが、ちゃんとこの練習に参加して町内の者として恥ずかしくないように訓練するんです。 -
あやめ二丁目の山車で真田幸村です。
この山車ですが、町中を曳きまわすに当たってどうしても避けられないのが電線。
この電線に引っかからないように移動中は山車の上に小学生〜高校生の男の子が乗り道具を使って電線を避けていきます。
ちなみに女の子は山車の上に上がることはできません。 -
こちらが町内最多の人形が乗る四丁目の「天の岩戸」です。
岩戸に隠れてしまった天照大神(アマテラスオオミカミ)を外へ引き出そうとしている場面ですね。
全体で見ると神話に出てくる神様と後世の歴史上の人物が半々位の割合ですね。 -
山車に乗り食事等の休憩で停止する時以外は常に間を置かず演奏を続ける下座師の方々。
総勢15名前後で時には神聖に、時には軽快に囃子を演奏します。
自分の町内で行う町内もありますが、ほとんどは近隣の佐原等の同じ系統を持つ下座連に依頼をしてお互いの祭に参加します。
学生のからその倍以上の歳の方まで年代は幅広く、脈々と伝統が受け継がれているんですね。 -
こうして後ろから人が重なり合うように押しながら山車が進むのです。
前には綱が付いていて子供達が引っ張っているのですが、小さい頃は自分の力で動いてるんだと本気で信じてました。
3日間朝から晩までという期間の中で、どうしても仕事等で人手が減ってしまう平日の昼間等は動かすのも大変です。
でもお祭命の町民の皆さんは、有休を取ってでもこのお祭のために戻ってくるんです。エライ! -
山車を動かす若連の方たち以外にも縁の下の力持ちがたくさんいらっしゃいます。
浴衣を着ているのは現役引退後もお祭を円滑に運営するために渉外・会計・交通係り等を行うお父さん達です。
いろんな人に支えられてお祭が行われているんです。 -
祭期間中の神様の居場所のお仮屋。
お参りすると一房の稲穂をいただきます。
ここは水郷の町、昔から稲作が盛んだったということで五穀豊穣をお祈りしているんですね。
うちのおばあちゃんは毎年お祭の日朝早くにお赤飯をお仮屋へ届けているということを最近母から聞きました。
いろんな人の祈りや思いが潮来の祇園祭を支えているんだなと感じました。
毎年戻れるわけではないのですが、これからもなるべくこの期間は地元に戻って少しでもこのお祭に参加したいなと感じたぐーたんなのでした。
皆さんの町にも様々な歴史や文化があるはず。
たまにはそれに浸ってみるのもいいではないのでしょうか?
最後までお付き合いいただきありがとうございました
m(_ _)m
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