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5/12(金)今朝も快晴!今日は、待ちに待ったその日である。前回11月に予定されていたが、ある事件が起こり、流れてしまった1泊2日のワディ・ラム・ツアーに出かける日だ!準備を整え、リュックを背負ってアパートを出る。バス待合のところに8時に着く。遠くの街からタクシーで駆けつける一組が5分ばかり遅れるも、全員20数名が揃い、バスは一路ワディ・ラムに向かって出発・進行!<br /><br />ここでちょっとワディ・ラムについてどんなところかご紹介しよう。ワディとは谷とか渓谷と言った意味で、この辺りに特有の赤茶けた窪地の土地の裂け目とも言える。しかし、ワディ・ラムは中でも大スケールのまた独特の無骨で荒々しい巨大な岩山や峰が聳え立ち、砂漠盆地を内部に有する、まるで月の谷と言った雰囲気の場所なのである。ここにはJabal Rum と言う標高1754mの山も擁している。面積で言うと、略12Kmx16Km=192平方キロ、即ち山手線の内側が70平方Kmなので2.5個は優に入る広さである。ベドウインの郷であり、嘗てアラビアのロレンスが彼等とトルコ帝国からの独立を勝ち取るため、物資輸送の列車や防衛隊を襲い、戦った場所でもあり、この映画撮影のロケ地でもある。<br /><br />この広大なワディ・ラムには“知恵の七柱”と名付けられた様な色々な名物岩や、奇岩もあり、旧石器時代の住民が岩に彫り残した壁画も数多くある。更に天空に掛かる橋といった岩山や赤茶けたきめ細かな砂の滑り台の様な小高い丘もある。ロレンスゆかりの住居跡やロレンスの泉と名付けられた源泉もある。この地には現在もベドウインが住んでおり、テント住まいがあちこちに散見され、羊やラクダが飼われている。彼等が観光客をもてなしており、4輪駆動車、軽トラック、ラクダや馬がワディ・ラム内部の交通手段である。この中では電波事情も余り良くなく、携帯は実質上使えないし、テントには当然と言うかトイレも無いので、皆さん、“自然に従って処理してください!”なのである。<br />

ワディ・ラムで遊ぼう (1) 知恵の七柱 & Rock Bridge

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2006/05/12 - 2006/05/13

106位(同エリア157件中)

2

14

ぱぶ

ぱぶさん

5/12(金)今朝も快晴!今日は、待ちに待ったその日である。前回11月に予定されていたが、ある事件が起こり、流れてしまった1泊2日のワディ・ラム・ツアーに出かける日だ!準備を整え、リュックを背負ってアパートを出る。バス待合のところに8時に着く。遠くの街からタクシーで駆けつける一組が5分ばかり遅れるも、全員20数名が揃い、バスは一路ワディ・ラムに向かって出発・進行!

ここでちょっとワディ・ラムについてどんなところかご紹介しよう。ワディとは谷とか渓谷と言った意味で、この辺りに特有の赤茶けた窪地の土地の裂け目とも言える。しかし、ワディ・ラムは中でも大スケールのまた独特の無骨で荒々しい巨大な岩山や峰が聳え立ち、砂漠盆地を内部に有する、まるで月の谷と言った雰囲気の場所なのである。ここにはJabal Rum と言う標高1754mの山も擁している。面積で言うと、略12Kmx16Km=192平方キロ、即ち山手線の内側が70平方Kmなので2.5個は優に入る広さである。ベドウインの郷であり、嘗てアラビアのロレンスが彼等とトルコ帝国からの独立を勝ち取るため、物資輸送の列車や防衛隊を襲い、戦った場所でもあり、この映画撮影のロケ地でもある。

この広大なワディ・ラムには“知恵の七柱”と名付けられた様な色々な名物岩や、奇岩もあり、旧石器時代の住民が岩に彫り残した壁画も数多くある。更に天空に掛かる橋といった岩山や赤茶けたきめ細かな砂の滑り台の様な小高い丘もある。ロレンスゆかりの住居跡やロレンスの泉と名付けられた源泉もある。この地には現在もベドウインが住んでおり、テント住まいがあちこちに散見され、羊やラクダが飼われている。彼等が観光客をもてなしており、4輪駆動車、軽トラック、ラクダや馬がワディ・ラム内部の交通手段である。この中では電波事情も余り良くなく、携帯は実質上使えないし、テントには当然と言うかトイレも無いので、皆さん、“自然に従って処理してください!”なのである。

  • アンマンを8時5分頃出発したバスはデザート・ハイウエイを南に1時間半くらい走り、道路わきの休憩所で30分の休憩をとる。お茶・ジュースを飲むもの、みやげ物を物色するもの、買い忘れた日焼け止めを買うものとそれぞれであるが、やがて、再出発となる。外の景色は一面砂漠(こちらでは土漠と言う)であるが、ところどころに沿線の街がある。<br /><br />(バスが休憩所に止まっているところ。)

    アンマンを8時5分頃出発したバスはデザート・ハイウエイを南に1時間半くらい走り、道路わきの休憩所で30分の休憩をとる。お茶・ジュースを飲むもの、みやげ物を物色するもの、買い忘れた日焼け止めを買うものとそれぞれであるが、やがて、再出発となる。外の景色は一面砂漠(こちらでは土漠と言う)であるが、ところどころに沿線の街がある。

    (バスが休憩所に止まっているところ。)

  • また、同じく土漠ハイウエイの両側のところどころに燐鉱石を掘った残渣の台形状ボタ山の盛り土を見る。<br /><br />(この様な土漠のハイウエーを一路南に進む。)

    また、同じく土漠ハイウエイの両側のところどころに燐鉱石を掘った残渣の台形状ボタ山の盛り土を見る。

    (この様な土漠のハイウエーを一路南に進む。)

  • アンマンから180Km位南にあるマアーンの街近くで、この近くに住む参加者のタクシーとも合流でき、別にこのタクシーで近くの街のアパートに帰るものもうまく話が成立してここでお互いの乗換えが行われる。<br /><br />(これはタクシーから降りる人と乗り込む人の場面。その間バスは路肩に止まりこれを見守る。)

    アンマンから180Km位南にあるマアーンの街近くで、この近くに住む参加者のタクシーとも合流でき、別にこのタクシーで近くの街のアパートに帰るものもうまく話が成立してここでお互いの乗換えが行われる。

    (これはタクシーから降りる人と乗り込む人の場面。その間バスは路肩に止まりこれを見守る。)

  • バスは更に一路ワディ・ラムを目指して快調に走る。<br /><br />(この場面はワディ・ラムへの支線に入り、ヒジャーズ鉄道<アカバ−アンマン−ダマスカス間の貨物中心の鉄道路線>の貨物列車が道路を横切っているところ。貨車は40両くらいあった。)

    バスは更に一路ワディ・ラムを目指して快調に走る。

    (この場面はワディ・ラムへの支線に入り、ヒジャーズ鉄道<アカバ−アンマン−ダマスカス間の貨物中心の鉄道路線>の貨物列車が道路を横切っているところ。貨車は40両くらいあった。)

  • 12時、目的地のワディ・ラム ビジター・センターに着く。ここはアンマンから約250Kmの南に位置している。<br /><br />(バスの走行距離的には300Km。ここから先はバスやタクシー、自家用車は入れないので、ワディ・ラム内部のガイドに従うこととなる。)

    12時、目的地のワディ・ラム ビジター・センターに着く。ここはアンマンから約250Kmの南に位置している。

    (バスの走行距離的には300Km。ここから先はバスやタクシー、自家用車は入れないので、ワディ・ラム内部のガイドに従うこととなる。)

  • 今回ツアーのホスト役である、ベドウイン青年・アリさんがぱぶさん達一行を迎えてくれる。先ずはビジター・センターの施設に入り、ここで、ワディ・ラムの全体案内を横長ワイド・スクリーンの映画で見る。30分後、皆は施設の外に出る。そこには、雄大な“知恵の七柱”(Seven Pillars of Wisdom)が聳え立っていた!

    今回ツアーのホスト役である、ベドウイン青年・アリさんがぱぶさん達一行を迎えてくれる。先ずはビジター・センターの施設に入り、ここで、ワディ・ラムの全体案内を横長ワイド・スクリーンの映画で見る。30分後、皆は施設の外に出る。そこには、雄大な“知恵の七柱”(Seven Pillars of Wisdom)が聳え立っていた!

  • 13時過ぎ頃、ここから先は普通のバスやタクシー、自家用車は入れないので、ベドウインの4台のジープと言うか軽トラックの荷台に分乗し、ワディ・ラムの内部に入る。途中、水や必要資材も積み込み、今日の我々の基地であるテントの場所に向かう。<br /><br />(この様に1台に6〜7人分乗して進む。)

    13時過ぎ頃、ここから先は普通のバスやタクシー、自家用車は入れないので、ベドウインの4台のジープと言うか軽トラックの荷台に分乗し、ワディ・ラムの内部に入る。途中、水や必要資材も積み込み、今日の我々の基地であるテントの場所に向かう。

    (この様に1台に6〜7人分乗して進む。)

  • テントには13:45分頃到着する。<br /><br />(この写真では判りにくいかもしれないが、ベドウイン・テントはラクダの毛で編んだ絨毯の様なゴワゴワ地の布である。片側だけカバーし=上右側、もう一方側はカバーなし=上左側の様。従って、一休みは=下中の様に過ごすのである。)

    テントには13:45分頃到着する。

    (この写真では判りにくいかもしれないが、ベドウイン・テントはラクダの毛で編んだ絨毯の様なゴワゴワ地の布である。片側だけカバーし=上右側、もう一方側はカバーなし=上左側の様。従って、一休みは=下中の様に過ごすのである。)

  • 変に思われるかもしれないが、先ずはお客様到着の歓迎に犠牲の小羊の屠殺が行われたのである。哀れ小羊は首を切断され、鉤にぶら下げられ、解体され、夜の食事(マンサブ)に丸一匹が供されたのである。<br /><br />(気持ち悪くてこのシーンを見たくない人はもちろん見なくて良かった。)

    変に思われるかもしれないが、先ずはお客様到着の歓迎に犠牲の小羊の屠殺が行われたのである。哀れ小羊は首を切断され、鉤にぶら下げられ、解体され、夜の食事(マンサブ)に丸一匹が供されたのである。

    (気持ち悪くてこのシーンを見たくない人はもちろん見なくて良かった。)

  • その後、希望者にちょっと乗馬の機会が与えられた。さすらいの旅人風のもの、ワディ・ラムの雄姿と言ったもの、ロレンス伝令と言ったもの等、思い思いに乗馬を楽しむ。<br /><br />(この乗馬はなかなかの人気で、次の日の朝にも希望者は乗馬を楽しみ記念撮影など行った。)

    その後、希望者にちょっと乗馬の機会が与えられた。さすらいの旅人風のもの、ワディ・ラムの雄姿と言ったもの、ロレンス伝令と言ったもの等、思い思いに乗馬を楽しむ。

    (この乗馬はなかなかの人気で、次の日の朝にも希望者は乗馬を楽しみ記念撮影など行った。)

  • この様な一休みの後、今日のワディ・ラム、月の谷(Valley of the Moon)の様な内部見学に先程のジープと言うか軽トラックに分乗して出発する。ワディ・ラムはベドウインの庭であり、ここには彼等の知らないことは何ひとつ無い。

    この様な一休みの後、今日のワディ・ラム、月の谷(Valley of the Moon)の様な内部見学に先程のジープと言うか軽トラックに分乗して出発する。ワディ・ラムはベドウインの庭であり、ここには彼等の知らないことは何ひとつ無い。

  • 先ずは牛の親子の様なほほえましい岩の場所に来る。早速スナップ等撮るのであるが、中にいたずらで面白いポーズで後ろの岩とのコントラストをなすものがいて、ぱぶさんもシャッターを切った。但し、このスナップの掲載は許可を得ていないので、ここでは男性の顔はちょっとモザイクする。

    先ずは牛の親子の様なほほえましい岩の場所に来る。早速スナップ等撮るのであるが、中にいたずらで面白いポーズで後ろの岩とのコントラストをなすものがいて、ぱぶさんもシャッターを切った。但し、このスナップの掲載は許可を得ていないので、ここでは男性の顔はちょっとモザイクする。

  • 更に進むと、今度は天空に掛かる橋とも言うべき天然の崖岩に橋(Natural Arch: Rock Bridge)が掛けられている。<br /><br />(この写真を拡大してみれば判るが、橋の上部に人が登っているのが見える。ぱぶさん達もここに登ったのである。)

    更に進むと、今度は天空に掛かる橋とも言うべき天然の崖岩に橋(Natural Arch: Rock Bridge)が掛けられている。

    (この写真を拡大してみれば判るが、橋の上部に人が登っているのが見える。ぱぶさん達もここに登ったのである。)

  • この岩山に登るのはなかなか容易ではなかったが、何とかいつもの「○○の高のぼり」精神で登頂に成功する。自分が登っていて、下からのものでないので、あまり写真では迫力が見られないが、これは相当怖い風景なのである!丁度橋のところの上に皆で立っているのである。

    この岩山に登るのはなかなか容易ではなかったが、何とかいつもの「○○の高のぼり」精神で登頂に成功する。自分が登っていて、下からのものでないので、あまり写真では迫力が見られないが、これは相当怖い風景なのである!丁度橋のところの上に皆で立っているのである。

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この旅行記へのコメント (2)

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  • ちゃむらさん 2010/01/16 10:14:36
    やはり月だったのですね(^^)
    ぱぶさん早々のご訪問ありがとうございますm(_ _)m。ワディラムは月の谷の意味だったのですね。どうりで月表面みたいでした(^^)。

    ぱぶさんのワディラム旅行記拝見させていただきました。月の谷の意味を始め詳しく書かれていて、ヨルダンに行く前にこれを読んでおけばもっと楽しめたのにと思いました。私たちはバスツアーのためどうしても時間に縛られてしまったのですが、ぱぶさんはタイトルの通り「ワディラムで遊ぼう」といろいろ面白い経験をされていますね。羨ましいです。
    はい、Y氏はいつも周りを笑わせてくれます。しかしあまり深いジョークは私の言語力では理解できずにそのまま真に受けてしまうことも多いです(^^;。

    まだ前回の旅行記が残っているのに次の出発が来週に迫ってきました。少しずつアップしていこうと思いますのでまたご訪問ください。寒さ厳しき折、ご自愛のほどを。

    ぱぶ

    ぱぶさん からの返信 2010/01/16 11:02:55
    RE: やはり月だったのですね(^^)
    ちゃむらさん:

    ぱぶさんのワディ・ラムサイトにご訪問、一票も有難うございました。

    何処でもそうですが、やはり、一度で全ては見きれませんので、また、
    次の機会に今度はもっと枠も広げて、再確認、ひろがった新たな
    楽しさ等 エンジョイしましょう。

    ぱぶさんもまた何年か後に、ヨルダン再訪、故郷めぐりを楽しみに
    しています! (*^_^*)


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