ブラームスゆかりの地、ミュルツツーシュラーク

2005/09/15 - 2005/09/15

ミュルツツーシュラークは、大作曲家のブラームスが夏休みを過ごした別荘のある、のどかな田舎町です。
今ではブラームス博物館になっているその別荘と、「ブラームスの小径(Brahmsweg)」という、彼がお気に入りだった山林の散歩道などがあります。
ウィーン南駅からグラーツ方面行きEC特急で1時間半の日帰り観光をしてきました。ちょうどブラームス音楽祭もやっているところでした。

エリア その他の都市(オーストリア)

ミュルツツーシュラーク駅
小さいけど特急停車駅です。駅の中に喫茶店も付いています。この出入口の側に町が広がっています。

駅前にあるゼメリング鉄道の記念碑
ゼメリング鉄道の開通はブラームスの時代です。鉄道のおかげでウィーンから短時間で来られるようになったことが、ブラームスがこの地に別荘を持つ動機の一つになったそうです。

ミュルツツーシュラーク市街
駅からは少しカーブしていますが一本道です。途中川を渡りながら５分ほど歩いたところが町の中心部です。
この道の先にブラームス博物館もあります。

ブラームス博物館
入館料は4ユーロでした。受付のお姉さんが親切で、展示品の説明文を日本語訳した冊子を出してきて貸してくれました。

ブラームス音楽祭2005のポスター
夕方、ブラームス博物館2階のサロンで行われたオープニングのレクチャーコンサートを聞いてきました。
テーマは「権力と音楽（マハトムジーク）」。ドイツ語なのでレクチャーがさっぱりわからなかったのは残念でしたが、コンサートは良かったです。料金は意外と安めの一人27ユーロでした。
聴衆は30〜40人くらい。みんな地元の人たちみたいでしたが、その中に日本人も一人混じっておられました。

ブラームスが使っていたピアノ
横の等身大パネルはブラームスと彼の愛したクララ・シューマン。夕方のサロンコンサートでは、このピアノでの演奏が聴けました。古いだけあって音量は小さかったです（フタを全開にしてバイオリンの伴奏をしていましたが、それでちょうどいいくらいでした）が、渋くて良い音を出していました。

ブラームスの小径
ブラームス博物館から近くの山まで、林の中を通る散歩道が延びています。全長4kmくらい。途中20個所に写真のような看板が立っていて、音符が書いてあります。全部つなぎ合わせると、有名な「ブラームスの子守歌」になります。

ブラームス博物館裏手の教会
ここが「ブラームスの小径」の起点になっています。

ブラームスの小径は、最初はこのように町の住宅街を通ります。音符の書かれた看板のほかに、写真にあるような赤いハリネズミの道しるべが100〜200ｍおきくらいにあります。
（「赤いハリネズミ」は、ブラームスのトレードマークです。元々はウィーンにある彼行きつけの料理店の名前なのだそうですが…。）

少し行くと、住宅街からいったん谷に下りて…、

それからゆるやかな山を登っていきます…。
途中ところどころにベンチがあって、一休みすることもできます。

山道を登り切ると山小屋があって、中の喫茶店で一服できます。全行程のちょうど半分(約2km)くらいの場所で、ここから行きとは別ルートで町に戻ることになります。ここまで来るのにゆっくり歩いて1時間弱くらいかかりました。
コーヒー2杯とサンドイッチのプレートを頼んで10ユーロくらいでした。

以下は、投票ランキングで１位にしてもらえたのに気をよくしてちょっと追加です。

帰りしの半分は写真のようにちょっとした山道です。行きより坂道もややきつめ。

1kmくらいの山道を抜けると、町を見下ろす草原に出ます。

「野生動物をおどかさないで」という看板がありました。でも特に動物には（家畜にも）出会いませんでしたが。

そして町の住宅街に戻ってきます…。おしまい。

ちなみに、
ミュルツツーシュラークのホームページがありました。
http://tgi19.telekom.at/Gemeindeforum-GF_Extern-context-root/servlet/Extern?online_service_id=2647

ドイツ語でちょっとわかりにくいですけど、写真の中をクリックすると町の各所のホームページにリンクしています。
そのなかにブラームス博物館のホームページもあります。

この旅行記へのコメント （9）

• oneonekukikoさん 2006/06/19 19:59:46

  クロアチア・ウィーンから帰りました

  りねずさん
  お久しぶりです。
  
  ミュルツツーシュラークを見つけてから
  ウィーンへ行くまで何回お邪魔したことでしょう。
  
  クロアチア。ウィーンの旅から帰ってきました。
  ウィーン３泊でしたので
  ミュルツツーシュラーク行きは実現しませんでした。
  とっても残念ですが
  ４人での旅でしたので
  それぞれの希望もあり
  結局ハルシュタットへ日帰り旅行となり
  あとの一日でウィーン市内観光となりました。
  
  いつか再びウィーンへいける日が来ることを
  夢見てまたお邪魔しますね。
  
  oneonekukiko

  りねずさん からの返信 2006/06/20 10:58:57

  RE: クロアチア・ウィーンから帰りました

  oneonekukikoさん、おかえりなさい。
  
  列車で行くなら食堂車で行くのがお勧めですよ、と言うのを忘れてましたが、ミニバスで行かれたのですね。
  たしかに湖水地方は列車では行きにくそうです。
  われわれもマーラーの作曲小屋のあるアッター湖とか行きたいなあと言いつつまだ実現してません。
  
  こちらもミュルツツーシュラークには行ったけど、シェーンブルンにすら行ってないような偏った初心者なので、またいろいろ教えてください。

• oneonekukikoさん 2006/03/24 12:17:18

  情報ありがとうございます

  ミュルツツーシュラーク
  すっかり気に入って
  何回もお邪魔しています。
  
  のんびりできそうで楽しみです。
  
  せっかくだからアルプスも見たいと
  あれこれ検索しているのですが
  ウィーン３泊ではあまりに短いので、
  ５月までの２ヶ月を
  悩むのを楽しみながら
  計画立てていこうと思います。
  
  海外駐在もしたことのない
  英語もおぼつかない
  度胸と人生経験だけが武器の
  オバサン５人の珍道中
  どうなりますことやら
  
  見守っていてくださいね。
  
  やっぱり、旅行会社経由が
  安心のようですね。
  
  oneonekukiko
  
  

• oneonekukikoさん 2006/03/23 18:26:58

  再度お訪ね

  りねずさん
  たびたびの質問ごめんなさいね。
  音楽祭の情報はどうやって手に入れましたか？
  
  小さな町でのコンサートとっても魅力的ですね。
  
  ドイツ語の全然わからない
  オバサン５人組ですが
  りねずさんのアドバイスに
  勇気百倍です！！！
  
  同行の友人達にこのサイトを見てもらったら
  全員賛同でした。
  
  またお邪魔しますね。
  ヨロシク。

  りねずさん からの返信 2006/03/24 10:18:27

  RE: 再度お訪ね

  oneonekukikoさん
  
  『地球の歩き方』にブラームス博物館のURLが載っていて、ホームページを見たらちょうど９月が音楽祭で…だったかな？ちょっとうろ覚えなんですけど。で、代理店の人にお願いして現地スタッフの人を通じてチケット取ってもらいました。ドイツ語読むのもしゃべるのも他人任せなわれわれ。
  
  音楽祭以外では月１回コンサートしているみたいですね。でも全部１９：３０開演なのでちょっと時間的に遅いかも。帰りの列車は２２時くらいまであったはずですが、初めての地で終電帰りというのはスリリングですもんね。
  ちなみに今年の５月は２０日（土）の１９：３０からピアノ連弾があるようです。
  あと、ブラームス博物館の数軒となりにクンストハウスという小さいですけどホールがあるので、そこで何かやってないか調べてもらう手もあるかもしれません。音楽祭の時には前にオーストリア国営放送の中継車がとまってました。
  
  kunsthaus muerz ges.m.b.h., wiener strasse 56 , 8680
  murzzuschlag, e-mail, tel.-nr.: +43(0)3852/56200

• oneonekukikoさん 2006/03/19 08:36:30

  ミュルツツーシュラーク

  初めまして
  ５月下旬に
  クロアチアの帰路に
  ウィーン３泊を考えていました。
  どこか日帰りで行ける所を探していましたら
  ぴったりです。
  ザルツブルグから湖水地方を考えたのですが
  あまりにも遠すぎました。
  
  ミュルツツーシュラーク
  舌をかみそうな名前ですが
  のどかでいいところですね。
  
  ウィーンのホテルも検討中です。
  Ｋ・Ｋマリアテレジア
  いいですね。
  ここもチェックしておきましょう。
  
  情報ありがとうございました。
  

  りねずさん からの返信 2006/03/19 16:10:56

  RE: ミュルツツーシュラーク

  oneonekukikoさん
  はじめまして、旅行記を見ていただきありがとうございます。
  たしかに発音しにくいミュルツツーシュラーク、日帰り旅行にはちょうどいいくらいの場所です。
  われわれのタイムスケジュールをお話ししておきますと、
  正午にウィーン発の特急に乗って、１時半に現地に着き、博物館とブラームスの小径を回って、５時から６時半のコンサートを聴いて、７時過ぎの列車で帰って来ました。ウィーン着が９時頃でした。
  ５月下旬に行かれるとすれば、新緑の季節ですね。たしかにおすすめな時期ではないか、という気がします。
  
  K+Kマリアテレジアは旅行代理店の人が、日本人のよく泊まるホテルで結構評判もいいと教えてくれました。われわれが行ったときにはほかに１組くらいしか日本人は見かけませんでしたけど。

• shinesuniさん 2006/01/30 15:26:18

  ミュルツツーシュラーク

  りねずさん初めまして。
  ミュルツツーシュラークがこんな味のある街と走らずつい通過してしまっていました。
  私はこの両隣の ウィナ−ノイシュタットとグラーツには宿泊した事があるのですが、この街にもぜひ行きたくなりました。
  ブラームス縁の地ですか...惹かれますね。
  グラーツは有名ですがウィナ−ノイシュタットがどんな街かご存知ないかもしれませんので90年の旅行記と古いですが参考までに。中段以降がこの町なので宜しければ見てください。結構お薦めですよ。
  http://4travel.jp/traveler/shinesuni/album/10029060/

  りねずさん からの返信 2006/01/31 18:05:53

  RE: ミュルツツーシュラーク

  shinesuniさん
  はじめまして、旅行記を見ていただきありがとうございます。
  初めての海外旅行でいきなりミュルツツーシュラークは無謀だったかもと
  ドキドキもので出かけましたが、やってみると意外と簡単に行けてしまいました。よかったです。
  ウィナーノイシュタットは列車で通過しただけでしたが、
  車窓から見る限りは「ウィーンのニュータウン」のように見えました。
  団地や住宅街が広がっている感じで。
  でも城壁跡とかがあるんですね。知りませんでした。