1999/09/23 - 1999/09/30
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にっく郎さん
1999年、ニューヨークに行ってきました。
目的は、音楽と絵画に触れること。
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今回の旅の目的の1つに生でゴスペルを見たいっていうのがあった。
日曜日の朝、ハーレムに向かう。
訪れたのは「First Corinthian Baptist Church」、教会に着いたのは10時半くらいかな。
ちっちゃな子供が正装して集まってくる。可愛いなあ・・・。
中に入ると、ゴスペルの練習をしていた。
ミサが始る、ゴスペルも神父も参列者も、すごくパワフルでソウルフルで、感動的だった。それと、もう1つ感動したのは、その日参列した人達でお互いに握手した時、肌の色なんて本当に関係ないって思った、その瞬間、一体感が生まれた気がした。 -
日曜日のハーレムは、たくさんの観光客で賑わっていて、危険な感じはしなかった。
ハーレムは元々大量の移民が来ることを予想して新たな住宅地として開発したものらしい。その当てが外れて、当時問題になっていた人種問題を解決するために黒人をこの地域に斡旋したそうだ。
黒人の街となったハーレムからは、様々な文化が生まれ花開いた。音楽はその最たるものだろう。逆に治安が悪化したりと悪い面もでた。
ニューヨーク、特にハーレムが危険だというイメージは僕だけじゃなく多くの人が思ってるんだろう。
この時、危険だった地域はハーレムのはずれやブロンクス、南米からの移民の多い地域だった。
ハーレムの目抜き通りが治安が良くなり、黒人以外の人達も観光できるようになったのは、すごく良いことだ。 -
僕は今回、ホテルではなくアパートに泊まった。
やっぱり、スーパーで買い物したり、ちょっとした料理を作ったりというほうが、少しでも、その街の住民に近づけるかなと思って。
僕の泊まったアパートはアッパーイーストサイドといって、セントラルパークの東側に位置する高級アパートがたくさんある地域。
アパートからセントラルパークに向かって歩くと「アメリカ自然史博物館」がある。そこから南に8ブロック程歩くと、あの「ダコタハウス」がある。
1980年12月8日ジョン・レノンはここでマーク・チャップマンに暗殺された。この暗殺には、単なるファンの仕業なのか、政治的な背景があったのか未だはっきりしないけれど、どちらにしても、なんらかのエゴで天才ロックンローラーはこの世から居なくなった。
そういえば確かイギリスのBBCだと思うけど、ジョンのドラマを撮るためにジョンに似ている役者を捜していた。たくさんの役者の中からジョンの若い頃にそっくりな役者がいて、その若者に決定しかけたが、土壇場でその役者は採用にならなかった。なぜなら、その役者の本名が、マーク・チャップマンだったから。その役者は単なる同姓同名なだけで、彼自身全然悪くはないのだが、偶然にしては、なんだか怖い話だ。
ダコタハウスには今でもオノ・ヨーコが住んでいる。入り口にはたくさんのセキュリティがいた。 -
「バードランド」という有名なジャズのクラブがある。
場所はミッドタウン。
元々はハーレムにあったそうだが、移転してきたそうだ。
僕はジャズはそんなに聴かないけれど、ジョン・コルトレーンのバードランドでのライブ盤が好きだ。店に行くと、その日の出演はアンディ・サマーズだった。アンディ・サマーズはスティングらとポリスというグループを作っていたギターリストだ。
アンディ・サマーズが今はジャズをやっているのか。思わずチケットを買って「日本から彼を見に来たんだ」って、はったりかましたら一番前の席にしてくれた。3ピースのバンドでセロニアス・モンクの曲をやっていた。久しぶりに見る彼は少し年をとって、少し太っていた。そして中学の頃、彼らに夢中だった僕も・・・。 -
ニューヨークには他にもロックファンならではの見所がたくさんある。
写真の建物は「cafe\' Wha?」といって、若きジミ・ヘンドリックスがプレイしていたライブハウスだ。
「ボトム・ライン」はブルース・スプリングスティーンが明日なき暴走の伝説のライブをやった場所。そういえばニュージャージーがニューヨークからこんなに近いとは知らなかった。ニューヨークを歩くとブルースの詩のイメージが鮮明になった。
イースト・ビレッジの方に行くとレッド・ツェッペリンの「フィジカル・グラフティ」のジャケットになったアパートがある。
ポリスやラモーンズがでてた「CBGB」セックス・ピストルズのシド・ビシャスの恋人ナンシーが殺された「チェルシーホテル」。このチェルシーホテルにはマーク・トウェインやヘミングウェイも泊まったことがあるらしい。
その他イメージするのはルー・リード、テレヴィジョン、パティ・スミス、トーキング・ヘッズ、ビリー・ジョエル・・・、サイモン&ガーファンクルもそうだ。
小学校6年生の時、S&Gのセントラルパークでのコンサートをテレビで見たのが僕の音楽の原点だ。あれから18年、ポケット一杯のレジスタンスを僕は持ち続けてNYに辿り着いた。 -
バッテリーパークからフェリーに乗ってリバティ島へ行く。
僕は初め、自由の女神のあるリバティ島行きじゃなく、ステタン島行きのフェリーに乗ってしまった。チケットを買わずにフェリーの中まで乗り込めたので、おかしいなあと思い引き返した。あとで知った事だけど、ステタン島行きのフェリーでもフェリーの中から見える自由の女神の眺めは変わらないそうだ。それに通勤用フェリーだからタダらしい。自由の女神に昇る気がないなら、そっちでもいいかも。
で、僕は引き返しリバティ島へ向かった。自由の女神が近づいてくる。それとともに、マンハッタンの摩天楼が遠くなって行く。この中間で見るニューヨークがもしかしたら一番綺麗なのかな。
自由の女神の一番上(王冠のところ)まで昇ろうと思うとエレベータは使えない。エレベータで行くと途中のお土産やさんで降ろされるからだ。
階段は、混んでいて、なかなか進まない。1段あがって休んでの繰り返しだ。台座を越えるあたりでグッと狭くなる。一番上まで1時間くらいかかったかなあ・・・。思ったより狭いし、あんまり見晴らしもよくない。まあ、記念と達成感。
数年前、上野の森美術館で「MoMA展」があった。そこで見たヴィンセント・ヴァン・ゴッホの「星月夜」を一瞬で好きになった。今回、音楽の他にゴッホを見るのも、旅の大きな目的だったんだ。MoMAはあいにく改装中で展示面積は少なかったが、「星月夜」はあった!久しぶりの再会にちょっと感動した。他にはジャスパー・ジョーンズやアンディ・ウォーホールが良かった。これも昔、東京駅のギャラリーで見たんだ。
メトロポリタン美術館は本当にとてつもなく広い。迷子になりそうだ。ここにもゴッホの作品があるので直行した。「糸杉」「アイリス」「向日葵」等、その時は6点展示されていた。驚いたのは絵には額縁だけでガラスも柵もないこと。だから、すごく近づいて見れる。やはり、油絵はそうやって見ると質感を感じることができていいようだ。日本だと遠巻きにしか見れないのに。そこに文化の共有と継承の意思を感じられた。確かに名画も大切でずっと継承していかなければならないものだけれど、そこから、何か感じとって、また新たな文化を育てて行くというのも大切なことだ。そういうのが大衆レベルで理解されていれば、ここのような展示方法ができるんじゃないかな? -
「アメリカ自然史博物館」
ここで一番興味があったのは恐竜の化石だ。入口にはいきなりバロザウルス。4階の恐竜コーナーにはT-REX、トリケラトプス、アロザウルス(←大好き!)、プテラノドン(学術的には恐竜じゃないはずだが)等所狭しと並べてある(まあ展示物が大きいから仕方ないが)。
恐竜の卵の化石なんかもあって直接触れることができるんだ。 -
これは、テロで崩れ落ちたツインタワーから撮影した写真です。
ニューヨークの摩天楼の写真には必ず写っていたこのビルが、今はないなんて信じられない。
以下は、当時の日記からです。
ニューヨークのビルの中で最も有名なのは「エンパイアステイツビル」とワールド・トレード・センターの「ツインタワー」だろう。
「エンパイアステイツビル」は映画「キングコング」でラストにキングコングがよじ登るビルだ。
そして「ツインタワー」は110階だての世界で二番目に高い(一番高いビルはシカゴにある)ビルで、どちらも展望台がある。
ツインタワーの方は、なんと屋上にも上がれるんだ。風が強いかなって思っていたけど、そうでもなかった。
「エンパイアステイツビル」は夜、「ツインタワー」は朝昇った。どちらの眺めも最高だった。どちらでも構わないが、是非、昼と夜昇って見て欲しい、違った魅力が一杯だから。
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