ドナウベントを旅する

2005/09/02 - 2005/09/02

ブダペストからドナウ川沿いに北上し、エステルゴムに至るまでの一帯を『ドナウベント』（ドナウの曲がり角）といいます。
ドナウベントにある主な町は、センテンドレ、ヴィシェグラード、エステルゴムの三つです。

写真は、ヴィシェグラードの見晴台からドナウの曲がり角を撮影したものです。

エリア その他の都市(ハンガリー)

スロバキアとの国境にあるエステルゴムは、初代ハンガリー国王戴冠の地にして、ハンガリーにおけるキリスト教の総本山です。

10世紀末、初代国王のイシュトヴァーン1世が、それまでの民俗信仰にかえてキリスト教化をすすめ、ハンガリー初の教会を建設、その功績により1,000年のクリスマスにローマ法皇から贈られた王冠を戴冠し、これがハンガリー王朝の幕開けとなりました。

これは、エステルゴムの町のシンボル、大聖堂を駐車場から見上げたものです。

大聖堂を正面から見たところ。

ドームには登ることができます。

大聖堂の内部です。

フランツ・ヨーゼフ１世は、この大聖堂でハンガリー国王として即位しました。

その即位の式においては、指揮嫌いで知られる作曲家・フランツ・リストが指揮をとりました。
これはその記念碑です。

大聖堂内部で、建設当初から残っている唯一の部分です。

赤い大理石は、元ハンガリーの特産品でした。

大聖堂内部に掲げられている絵です。 この絵は上半分と下半分で作者が違います。
国王が王冠を聖母マリアに捧げる構図はハンガリー独自のものです。

ドナウベント一の景勝地、ヴィシェグラードは、15世紀には地上の楽園と言われていましたが、16世紀にトルコ軍に破壊され、今では数点の廃墟が残っているだけです。

これは、当時の要塞跡です。

センテンドレの街から見たドナウ川です。

街の中心には、他のヨーロッパの街と同様に、ペスト塔が建っています。

センテンドレはセルビア人の作った教会と美術館の街です。南方から来たセルビア人の建築様式は、マジャール人のものとは異なる特徴を持っています。町を散策していると、二つの異なる建築様式が混在しているのに気づきます。壁をカラフルなパステルに塗った2階建ての家はセルビア人のもの、白壁の平屋の家はマジャール人のものです。

中央広場にはたくさんのカフェがありますが、カフェ・エリザベートは地元のガイドさんもお勧めするコーヒーの美味しいお店です。

丘の上の教会です。