2005/08/02 - 2005/08/07
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BONSKYさん
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憧れの地、チベット。でも子連れ。無謀ともいえる。でも中国に住んでいる今なら行けるかも・・・ということで、今年の夏の我が家の旅行はチベットに決定。
今回は上海にある、とある旅行会社の日本人向けパッケージツアーを利用。子供を高地に連れて行くのも初めてなら、団体ツアーも初めてだったので、順応できるか心配でもありましたが、添乗員さん、ガイドさんをはじめ、同じグループのお客さん、チベットの人々、みんなに息子をかわいがってもらいました。
この旅行記では、「子供と一緒」という視点から、チベットツアーを振り返ってみたいと思います。
- 同行者
- 乳幼児連れ家族旅行
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 観光バス
- 航空会社
- チャイナエアライン
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
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観光初日(到着翌日)の見学は、まずポタラ宮から。ショトゥン祭と並ぶ、今回のツアーのハイライトとも言えます(世界遺産ですものね)。
写真は、宮殿西側の入り口です。バスを降りる前にガイドさんがパスポートを集めました。ポタラ宮の観光は午前中のみ、しかも一日500人限定と聞いています。個人で来たら、チケット入手に並んだりしなければなりません。その点ツアーはラクチンですね。
門前には、各国の観光客とマニ車を持った巡礼のチベタンでごったがえしています。
外国人の参観料は100元、チベタンは1元です。 -
門の横からは巡礼路が続いていました。道に沿って露店が出ています。チベタンはこのような巡礼路を時計回りに回ります。私達はまっすぐ門の中に入ってしまいましたが、ちょっと歩いてみたい気がしました。
道の奥には、お香を焚く白い煙が見えるのが雰囲気があります。
写真には写っていませんが、この左側に公衆トイレがありました(ドアなし・溝トイレですが、後述する宮殿のトイレよりは綺麗です)。 -
チベットのお寺につきもののマニ車です。中にはお経が巻かれて入っていて、1回回せば1度お経を読んだことになる、というもの。巡礼のチベタンたちは、手に手持ちタイプのマニ車を持ち、回しながら参拝していますが、同時にお寺の参道にあるこのようなマニ車も、なでるように回して進みます。
2歳の息子はこれが気に入って、あるとかならず回していました(ご利益あるかな??) -
入り口を入ると、ゆるい坂が続いています。これを延々上らないと、宮殿には入れません。この日は観光初日でもあり、たとえこの程度のゆるい坂でも、高地のため息切れがしました。子供は「アタマがいたい」と訴え、そのせいか自分で歩こうとしなかったので、抱っこで上るのは更にきつかったです。
写真は、家族・親戚一同でお参りに来ました、という感じのチベタンたち。 -
しばらく上ると、ようやくポタラ宮の建物が頭上に見えてきます。でも宮殿まではまだまだ。
ちなみに帰りも宮殿からの出口は違いますが、途中で同じこの坂に合流し、同じ道を戻ります。左手には、ラサ市の西部が一望に見えます。 -
子供を背負ってお参りするチベットのママ。こちらの女性の一般的な服装は、黒のロングスカートに、パンデンという縞模様のエプロン、上着の色は様々ですが、みんな長袖で、ベストやジャケットを着ていることが多いようです。髪は長くて、三つ編み。子供は、昔懐かしいおんぶ紐で背負っています。
歩かないくらいの子供は、かなり毛布でぐるぐる巻きにされておぶわれていますが、暑くないのかな・・・(夏のラサは日中はかなり暑かったです)。
余談ですが、子供の股割れパンツ率は高かったです(^^; -
坂の途中で一休み。ガイドブックにはチベット人のお参りコースと、観光客の見学コースは異なると書いてありましたが、今回見る限りでは全員同じコースで参拝していました。
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坂の終点は、ポタラ宮の広場。門をくぐると、目の前にこのように白宮がそびえるのが見えました。白宮は、チベットの政治部門と、ダライラマのプライベートな部屋が置かれていたそうです。急な階段を上って中に入ると、ダライラマ13世と14世が実際に過ごしていた部屋が見られました(中は撮影禁止です)。
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ポタラ宮参観の始まり、デヤンシャルという中庭です。トイレはここと、観光終わった最後の出口のところにしかありません。
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これが、うわさの(?)ポタラ宮のトイレ。中は仕切りなし、穴があいているだけですが、それがまた、地面が遥か下で・・・スリルがあるのです。さすがに中は人が使用中なので写真は撮りませんでしたが。チベットはトイレにまだ難ありなので、デリケートな子供だったらトイレに困るかもしれません(息子はまだオムツ)。
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白宮を出ると、今度は紅宮です。ここが4階にあたり、1階まで降りながら見学していきます。紅宮は宗教部門が置かれ、歴代ダライラマの霊廟などがあります。
このあたりで息子は寝てしまい、抱っこした状態で回りましたが、建物の階段はどれも急で、ちょっと大変でした。これは足の弱い方や年配の方も辛いかもしれませんね。
いま天井を修復工事していて、たくさんのチベタンが歌いながら作業をしていたのが印象的でした。男女交互に歌いながら、天井を踏み固めている様子は、お祭りのようでも、お祈りのようでもありました。 -
ポタラ宮前の広場です。ここから、ポタラ宮の正面を一望できます(この旅行記の表紙はここから撮りました)。
できたばかりとのことで、確かに違和感のあるほど広々&綺麗。何がおかしいのかなあと考えたけど、もしかしたらこの広さ。中国の広場って、やたらに広いですよね。天安門みたいに・・・。否応なく、ここが今は中国の一部になってしまったんだと感じました。中国の国旗も掲揚されていました。
でもだだっ広い広場は息子の気に入ったようで、元気に走りまわっていました。そんなに走って息切れしないのかしら。 -
ラサの町並み。ポタラ宮から西は、すっかり近代化していて、普通の中国の町と変わりません。何かエキゾチックな、雑然とした感じを期待していると、ちょっとがっかりしてしまうほど。
でもジョカン周辺には、まだ「雑多な感じ」が残っています。これはジョカンの前を通る道。チベットの建物は、窓枠を綺麗に彩色してあるものが多いです。 -
こちらも同じ、ジョカンへ続く道。道沿いにはシャンバラホテル、スノーランドレストランなど、外国人ご用達のホテルやレストランが。
今回のツアーは、なぜかラサにいる間昼2回、夜2回のレストランがそれぞれ同じでした。昼は、シャンバラホテルです。これはラサにレストランが少ないのか、旅行会社の手抜き?なのか・・・まあどこで食べても同じですが。シャンバラホテルのレストランには子供椅子はありませんでした。その他も同じ。レストランには子供は来ないのかな。 -
ジョカン(大昭寺)は、チベットで最も古い建築物の一つ。チベット各地からの巡礼者がめざすのは、ここジョカンです。
ジョカンのご本尊は、7世紀に唐から持ってこられた釈迦牟尼像。チベットを統一したソンツェンガムボ王の妃となった、唐の文成公主が持参したそうですが、お嫁入り道具?にしては大きい!なんでも、お供えとして長年金箔を貼り重ねているうちに、大きくなっていったんだとか。
見学に行ったのは午後。ご本尊は金網の中。でも、そこだけ長蛇の列ができていました。 -
午前中はこの正面入り口から入れるようですが(無料)、午後は正面向かって右手の入り口から入ります(有料)。正面入り口では、巡礼者が五体投地を繰り返しています。
チベットでは一般的な祈り方で、別の場所で子供も母親に促されて祈っているのを見かけました。見ていると、こちらも敬虔な気持ちになります。ご本尊の前など、聖なる場所では五体投地をするチベタンがいるので、観光客の私たちが立ちふさがらないようにしないといけないと思いました。 -
見学に飽きてきてしまった息子が、ジョカンの入り口で座って、ツアーの観光終了を待っていたところ、一人の参拝を終えた老僧が目を留めて、「タシデレ(チベット語でこんにちわ)」と、おでことおでこをつけて挨拶をしてくれました。そして、荷物の中から封筒のようなものを取り出して、息子にくれました。中には、聖布の切れ端と、チベット人の大切な主食、麦のつぶ。老僧は、息子を祝福してくれたのです(隣に座っていたチベット人のおばちゃんが、僧のチベット語を通訳してくれました)。
息子がもらったものは、大きくなるまで大切に保管しておいてあげようと思います。
写真は、ジョカンの屋上から寺院前の広場を見たところ。 -
ジョカンの屋上から、ポタラ宮が見えます。今は近づかないとなかなか見えないポタラ宮ですが、まだ建物の密集していなかった頃は、丘の上にそびえる宮殿は、町のどこからでも見えたのかもしれませんね。
ここはもともと湖があったそうで、ジョカンはそれを埋め立てて建設されたとか。 -
ジョカンの周りにも、巡礼の道があります。それが有名なバルコル(八角街)で、道の両側には商店や露店がびっしり並んでいます。アクセサリーやカーペットなどのみやげ物から、仏像・マニ車などの宗教用具、洋服などの実用品まで、ありとあらゆる品があります。値段は要・交渉ですが、他で買うより安い気がします。
やはり、人の流れは時計回り。ゆっくり見たいところですが、息子は途中で疲れてしまいました。なにしろ、ちょうど午後3時くらいで、一番暑い時間だったのです。彼用に小さなお土産用のマニ車を買ってあげました。 -
ここで私たちが買ったものは、チベット風のネックレス、ブレスレット、手持ち用マニ車(大・小)、チベット柄(縞模様)の肩掛けバッグ、ポタラ宮柄の飾り用カーペットなど。自由時間は1時間だったのですが、もっとゆっくり見たかったな(&息子にはこのときほどバギーを持ってくれば良かったと思ったことはありません・・・でも他では一切使えなかったでしょうけど)。
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露店もジョカンの入り口付近になると、お参り用の品を売る店も増えます。これはお香やバターなどを売っている店。バターは灯篭の燃料になっていて、お布施代わりに注ぎ足すのです。大きな塊のバターはナイフで削るようですが、スプーンのついた小袋のものは、小さく崩してありました。チベタン達は、バターの入った袋と1角札を握りしめて(チベットではコインよりお札が普及している)お参りしている人が多かったです。
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バルコルにはこんな店もありました。売っているのは主に子供服です。大人の女性は民族衣装的な格好の人が多いのですが、子供は普通に洋服です。
他にも、登山用品の店で子供をおんぶするためのキャリー(リュックのように背負うようになっている)を売っているのを見かけました。いざとなったら、現地調達も可能かも?! -
ツアーの行程には、「民家訪問」が入っていました。訪れたのはラサ西郊外にある桑木村。きちんと大型バスも停められるようになっているところからしても、かなり観光地化されているようでした。
写真は、農作業をする村の女性。 -
村に入るには、このような許可証?を首から下げます。この村には、大きな土産物屋があり、見学の最後に立ち寄るようになっていました。置いてある物は、ちょっと割高なようです。主に食品があり、ヤクジャーキーやバター茶、冬虫夏草の入ったお菓子、紅花、青麦酒などなど。
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この村には、ダライラマ3世(本当の意味での初代ダライラマ。1世・2世は、遡ってそう呼ばれているだけとか)の生家が残っていました。ある民家の2階に、ダライラマ3世の生まれた部屋があります。
でもダライラマ3世って17世紀ごろの人。そんな時代の民家が残っているものでしょうか?木造の床はゆがんで、確かに古いようではあったけれど。今でも人が住んでいるようだったし。それとも、代々記念として保存してきたのかな。 -
民家訪問の際には、バター茶を作るところを見せてもらいました。バター茶は、その名の通りお茶にバター(と塩)を入れて、写真のような「ドンモ」と呼ばれる筒で攪拌して作ります。
バターが入っているので、ミルクティーみたいな色になりますが、味は・・・なんともいえないものです。お茶に砂糖も困るけど、塩っていうのも、独特ですよね。
息子も、このお茶にツァンパといって青麦の粉を炒ったものを混ぜて食べさせてもらいましたが、ちょっと渋いお顔。でもこれは麦焦がしみたいなものですね。 -
お茶と同時に、青麦で作ったお酒も飲ませていただきました。ちょっと濁ったこのお酒は、アルコール度はあまり高くないようです。でもプチ高山病の私たちは、飲むのを控えめにしておきました(^^;
この家の主が、お酒を振る舞ってくれました。 -
これは見せていただいた民家の中です。右手には、仏壇があり、パンチェンラマの写真が飾ってありました。
チベットの民家は、外から見ると建物の四隅にタルチョという祈りの為の五色の布が飾られているのが一般的。建物自体は石と木でできた素朴なものですが、入り口と窓枠がカラフルに彩色されているのが綺麗です。 -
チベットではメジャーな家畜、ヤク。毛の長い牛です。息子は、これに大喜び。喜んで一緒に写真も撮りました。
ポタラ宮よりもジョカンよりも、この村にいるときの息子が一番楽しそうでした。なにしろ、ヤクや犬や鶏がいるし、村の子供たちが寄ってたかって遊ぼうとしてくれるし、自然の中を走ることができるのですから。
(この旅行、シルクロードとモンゴルと迷ったのですが・・・モンゴルの方が喜んだかもしれませんね) -
村の子供たちは、とっても人懐こい。そしてなぜか息子は大人気。大きな子から小さな子まで、息子を見かけると大騒ぎして寄ってきました。たいして歳が違わないと思えるこの子達も、息子のほっぺに触ったり、手をつないだり、一生懸命遊んでくれました。
ここの子供たちは、観光客を相手にしているのに、擦れたところがありません。それだけ豊か(現金収入があるので)だということなのでしょうか。
⇒⇒旅行記は、?に続きます。
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