２００５年中東の旅９　アンマンダウンタウンとクリフホテル

2005/06/17 - 2005/06/18

いよいよ今回の旅の最終目的地、ヨルダンの首都アンマンにたどり着いた。
イスラエル、死海、ペトラに行く為、アンマン自体に滞在はしていたが、アンマンの観光はほとんどしてこなかった。
特にダウンタウンは、バスターミナルから離れている為、観光する事はできていなかった。

アンマンダウンタウンは、特に見る所は無いが、スークが発展しているようであった。
道沿いには店が立ち並びいろいろなものが売っている。
日本で言ったら、上野みたいな感じかな。

しかし、この最終日目的地、昼間はほとんどホテルで寝ていた。
これと言って見るものが無いのもあるが、疲れがたまっていたのが原因だ。
出発から毎日、午前に目的地に到着→観光→宿泊→翌日早朝から移動の繰り返しを続けた。
サラリーマンの時間のない旅だから仕方がない。
更には、沙漠の中を歩きまくり、前日ペトラ遺跡では、まともに食べていない。
そんなわけで、完全な熱中症になっていたようだ。
太陽の下では歩けない。
一人旅だと自分の事しか考えない。よって、無理をする。
腹が減るまで食べない、下手したら食べない。
観光で歩きまくっても本当に疲れるまでは休まない。
誰かと一緒にいれば、相手を気にするから無理はしないのだが。


アンマンへは、ワディ・ムーサからバスで昼前に到着。
写真のキングフセインモスクを目指し、宿に向かう。
キングフセインモスクを見学しようとしたら、びっしりと人が座ってお祈りをしている。
昼頃だからそういう時間だったのかもしれない。

この日の宿は、かのクリフホテル。
イラク人質事件で有名になった宿だ。

エリア アンマン(ヨルダン)

クリフホテルの写真。
窓の所にいるのは、従業員サーメル。

クリフホテルは、キングフセインモスクから歩いて5分程度のところにあった。
初めて行くとなかなかわかりにくい場所にある。
しかも３階。
疲れた体には、つらい。

クリフホテル近くのレストラン。
エルサレムレストランと思われるが、
名前が変わっていたよう。

最初に何を食べたいのか伝える。
メニューは全てアラビア語なのでさっぱりわからない。
英語で説明されるが、それでもよくわからない。
仕方がないので、他の客が食べているものを指差した。
米が食べたかったので、写真のものを頼んだ。

まず、パンとオリープの実がでてくる。
オリーブの実は、口に合わなかった。うまくない。
しばらくすると、スープとチキンがのったサフランライスがでてきた。
スープを飲んでみる。すっぱい、まずい。
店員にこれどうやって食べるの？ってきくとチキンとサフランライスにかけて食べるらしい。
恐る恐る食べてみる。
おや！？
うまいぞ。
意外と合う。
チキンにも合う。
サフランライスにのせられたピーナッツもいい感じ。
うまかった。

コーラと合わせて3JD。
クリフホテル１泊と同じだが、うまかった。

クリフホテルに到着後、軽く観光をした。

とりあえず、ローマ劇場へ。
なんだか料金が書かれているが、誰もいない。
勝手に入って見つかれば払うか出ればいい。
中に係員のような人もいたが特に何も言われず、
無料だった。

ローマ劇場はかなり大きかった。
街中にあるから余計にそう思ったのかもしれないが。

写真は、ローマ劇場からアンマン城を撮ったもの。

疲れ果てていて、劇場の上まで上る事ができなかった。
ましてや、はるか先に見えるアンマン城は無理。
アンマン城は翌日に行く事にする。

ローマ劇場の近くの広場。

日が傾いてくるとこの辺りに急に人がでてくる。
街の人の憩いの場のようだ。
サッカーをしたり、しゃべったりしている。

ダウンタウンの街並。

ローマ劇場の帰り道、水タバコを買った。
色々なものが売っているが、これだけは欲しかった。
行きのドバイ空港で水タバコが1000円くらいで
売っていたので、帰りに買う事を決めていたからだ。
買ったのは、ミント味のタバコと燃料。
合わせて1JD。

その他は特に欲しいものもなかったので、
ふらふらと店を見ながら宿に帰る。

クリフホテルから道を挟んで向かい側の店の店員。
店の名は、ハシェムレストラン。

ヨルダン人が、クリフホテルに泊まるなら、
この店に行けと言っていた店。
アンマンでも有名でおいしい店らしい。

味は確かにおいしかった。
そして安かった。
コロッケみたいな揚げ物、おそらくファラーフェルを
いろいろなものと包んで食べる。
これで200か300Files。
コーラをつけても1JDいかない。

店員もいい奴で仲良くなった。

クリフホテルの従業員サーメル。

クリフホテルにこの人あり、と言う感じ。
初めて会った時は、何か丁寧な従業員がいるなあ。
「ドウイタシマシテ」とか言っているぞ。
さすが日本人が多いからかなあ。
程度に考えていた。

しかし、彼はすごかった。
ある意味、中東の有名人。
YahooやGoogleでクリフホテル サーメルで検索すると色々な彼の話が出てくる。
それくらい印象深い。

ロビーで座っていると色々と話しかけてきてくれる。
アンマンの街の情報も教えてくれるし、ネスカフェ飲む？と彼のおごりで何度も飲ませてもらった。
「ありがとう」と言うと小さな声で軽くおじぎをして、「ドウイタシマシテ」と挨拶をしてくる。
何か心が落ち着く。
しかも、この宿にはサーメルノートなるものがあって、サーメルへの感謝の言葉が写真とともにある。
こんな従業員今まで見た事ないや。

また、この彼、日本のニュースにも何度も出ている。
そう言えば、見た事あるようなないような。
イラク人質事件の時に日本のメディアがたくさんきたらしい。
彼にインタビューしまくったようだ。

この写真の奥にあるのは、外務省海外安全ホームページ。
イラクに行くなっていうのは、載っていなかったなあ。

クリフホテルのベッド。

きれいではないが、狭くも無く、そこそこ快適。
共同シャワーとトイレがもう少しきれいで
使い勝手がよければいいのになあ、って思う。

そう言えば、ここのシャワーは有料だと書いてあったが
サーメルに聞くと無料だと言っている。
これは、サーメルのサービスなのか、
無料になったのか。どちらだろう。

この写真の部屋は、ドミトリーだけど2人部屋。
全て2人部屋のようだった。
2人で泊まればツイン。かなりお得だなあ。

また、クリフホテルは、情報ノートが充実していた。
しかもやたらと日本語が多かった。
イスラエル、死海、ペトラ情報だけでなく、イラク情報も普通にあった。
行って来て帰ってきた人が書いたものだ。
その中には、殺害された香田さんの写真もあった。
イラクに行く直前に貼ったもののようである。
それにしても、アンマンに入ったらまずこの宿に泊まり、旅の情報を確認するのがいいと思う。
非常に充実している。

この日隣のベッドで寝る事になったのは、ブラジル人。
何でもブラジルからドイツに入り、フランス、イタリア、チュニジア、エジプト、イスラエル、
そしてヨルダンにたどり着いたらしい。
この後、飛行機でインドに入り、ネパールを目指すそうだ。
最終目的地は、まだ決まっていないそうだ。
よく金あるなあ、うらやましいよ、と言うと、
ばあちゃんからもらったんだ、だそうだ。うらやましい。

旅も最後だったので、彼には色々とものをあげた。
エミレーツ航空でもらったアイマスク、靴下、はみがき、はぶらし。
今回はあまり使わなかった、トイレットペーパー。
シャンプー等々。
後、HISでもらった団扇。
Japanese Manual Air Conditioningだと言ってあげた。
旅先で日本人に会ったら、見せてやってくれとも伝えた。
どこかでHISの団扇を持ったブラジル人がいたら、この彼だと思います。


そう言えば、私はバックパックを持っていない。
故に正確にはバックパッカーではない。
いつもこんな鞄で旅行している。
思えば、学生時代に何度か買おうとした。
しかし、値段を見て諦めるのを繰り返した。
タイのカオサンロードで怪しいバックパックを買っておけばよかったのだが、
卒業旅行だったので、これで最後だ、もうバックパックが欲しくなるような旅はしないだろう
と思って買わなかった。
数年後の今でも普通に旅をしているのに。。。
買っておけばよかった。

いよいよ中東の旅、最終日となった。

熱中症の私は、昼間歩けないので、
朝まだ涼しい時間からアンマン城を目指した。

アンマン市街を一望できる眺望はよかった。
ここも入り口に値段表示があり、
係員小屋みたいなのもあったが、無料だった。

アンマン城にある遺跡。

街の真ん中に城跡って言う事は、
雰囲気こそ違うが、日本の城と同じなのだろう。
見晴らしが良く、街が一望できるのがいい。

アンマン城から見たローマ劇場。

ローマ劇場をどのように作ったのがよくわかる。

空港へ出発直前。
サーメルにまたまたネスカフェをもらった。

今回の中東の旅は、10日間。
この旅行記を書いている今は帰国後約一ヶ月。
非常に懐かしく思う。

写真を見ての通り、肌の色が完全に変わっている。
沙漠の真ん中を駆け抜けてきた結果だ。

ダマスカスの旅行記にも書いたが、中東の旅に出るにあたって、周囲の誰も賛成をしてくれなかった。
そんな危険なところになぜ行くのか、というのが大勢を占める意見であった。
航空券を買った旅行会社では、自分で希望して行くという紙まで書いた。

しかし、
学生時代世界史を勉強していた時の思い入れ、
中東の文化、空気にひたってみたいという気持ち、
中東が危険だというのは、ただのイメージで実際を知らないだけだ、自分の目で確かめてやろうという気持ち
から今回の旅を決断した。

10日間旅行したくらいで何がわかるのかと言われるかもしれないが、
この旅行を通して、中東の文化の一端を知り、人々と触れ合えた事は非常に楽しかった。
地元の人だけでなく、ドミトリーで一緒になった同じ旅行者との交流もよかった。
欲を言うならば、もう少し長く休みをとって、ゆっくりとしたかった。

治安は、状況の確認を怠らなければそれほど危険とは感じられなかった。どこの国も同じである。

何年か後、またこの地を訪れたいと思う。

アンマンのクイーンアリア国際空港へは、
ムジャンマ・アブダリ(バスターミナル)から
昼間なら30分間隔でバスが出ている。約40分。

この近くの売店のおじさんとは数日前仲良くなった。
おじさんが、FIFAのAnthemを口ずさんでいたので、
アジアチャンピオンの日本がドイツのコンフェデ杯で
試合するから応援してね。とコーラを飲みながら話した。
サッカー好きで日本チームも詳しくジーコも知っていた。
サッカーの話は世界の共通語だ。
そう言えば、同じ部屋のブラジル人もジーコは大好きだと言っていたなあ。

バスの中では、ヨルダン人空港職員が延々とイスラムの文化の素晴らしさについて語ってきた。
最初は楽しかったのだが、しばらくすると、半分くらい反対側の耳から抜けていた。
ムスリムの女の人の扱いや社会的位置づけが中心。
いくら英語だといってもバスの中でそんな大声でそんな話を、、、って思ってた。


写真は空港の発着情報。
New YorkとBaghdadが同じ掲示板にあるのが何とも不思議な気持ち。
それにしてもBaghdadに飛行機飛んでいるんだなあ。

空港のDuty Freeの写真。

空港のチェックは一応厳しい。
しかし係官が適当なので時間がかかるだけ。

Duty Freeの店員は、態度が横柄。
見下したような態度をとってくる。
きっとこういう所で働いているのはエリートなのだろう。
このDuty Free、くじを買うと車が当たる。
どこかで聞いた話だと思っていたら、ドバイと同じ。
きっと真似をしたのだろう。
それにしてもあまり客がいないのにこんな所でくじを売っても
いつ抽選会が開かれるのだろう。

2時間ほど待ってドバイへ向かう。

この旅行記へのコメント （4）

• ポゾさん 2006/05/19 00:35:55

  サーメルに

  このページの写真見せたら大喜びしてました。
  たまたまですが、印刷していってよかったーと思った次第です。
  ぱんぱんさんと、ＥＭＵさんのページはかなり参考になりました。
  ありがとうございました。

  EMUさん からの返信 2006/05/21 03:39:45

  RE: サーメルに

  サーメルに意外な形で写真が届いたようですね。
  懐かしいなあ。
  思えば、忙しく、激しい中東の旅でした。
  あれから１年も経ったとは思えない。
  
  このＨＰが参考になったようで、良かったです。
  私も次の旅にポゾさんのＨＰを参考にさせてもらいます。
  
  書き込みありがとうございました。
  

• ぱんぱんさん 2005/07/19 07:22:39

  サーメル〜

  うわ！！
  
  ｻｰﾒﾙじゃ〜〜！！
  懐かしい〜〜！！　夜な夜なＵＮＯ　とかしました？？
  本当　どうしようもなく　いいやつだった〜！！
  
  なつかし〜よ〜〜！！
  
  ＥＭＵさんの　旅行記細かくって写真が一杯あって　楽しいです！！
  伝わってきますね！！
  ちっと自分のを省みて反省です（笑）
  
  2週間のずれで　すれ違いでしたね、、。
  私は5月末にアンマン出てしまったので、、。
  
  人それぞれの感じ方ってあるんですね、、。
  
  
  では
  
  
  

  EMUさん からの返信 2005/07/20 00:32:15

  RE: サーメル〜

  どうも。
  いつもありがとうございます。
  
  サーメルいいですねえ。
  時間がなく１泊しかなかったので、もう少し彼を堪能したかったです。
  
  私の時は、私が情報ノートやサーメルノートを読んでいる横で、
  コメディのDVDを見ながら、笑っていました。
  その度にいろいろと解説してくれましたよ。
  
  移籍の噂もありますが、６月１８日にはまだいました。
  彼が移籍すると追いかける人も多いんだろうなって思いますね。
  
  ぱんぱんさん の旅行記もいつも見ています。
  今はエジプトダイビングと遺跡の旅にこころが傾いています。
  ありがとうございました。