カルカッソンヌ

2004/11 - 2004/11

城の夜景がきれいだからと、一泊宿泊のためだけによりました。
さて、駅を降りたもののどっちの方へ行ってよいのやら見当がつきません。日もとっぷり暮れているし・・とそこへ後ろから歩いてきた若い男性に「すいません、シテ（城）に行きたいです。」と声をかけると、「君は日本人だね」と答えが返ってきました。私は非常にびっくりしました。というのもフランスに来てから大体中国人か韓国人と言われることはあっても、いきなり確信をもって「君は日本人だね。」と言われたのは初めてだったからです。
むこうから、「ここからはかなり歩かないといけないし、夜だから一緒に途中まで一緒に行ってあげる。」とうれしい申し出。というわけで歩き出しました。
「何で判ったの？私が日本人だって。」と聞くと、彼は微笑して
「何でって他のアジア人と全く違うじゃない。」と。
「でも、あなたが初めて最初から日本人だといってきた人です。」とさらに聞くと、また少し微笑んで
「日本の文学を読んでいるからね。」ときました。これは私をさらにびっくりさせました。というのもフランスで男性と話して日本に興味がある、という人は日本の漫画かゲームが好きという人ばかりだったからです。
そのことも伝えると、
「漫画やゲームは子供のものだよ。」と言われました。そして「僕の好きなのは源氏物語それから最近の作家だと安部コウボウ（漢字わかりません）作品だと・・・」と次から次へと出てきます。
そして「僕はいつか日本で仕事をしたいんだ。」ときました。
「どういう仕事ですか？」と問うと
「香水の仕事をしているから、日本でもチャンスはあるかな？」と聞かれました。
私は日本の香水業界のことは全くわからないけれども、この彼が日本に来て、新しい香水が生まれたりしたら楽しいだろうに、と勝手にイメージが膨らみます。だから
「きっと大丈夫だよ。」と言い切ってしまいました。
城の手前の橋まで来ると、
「それじゃあ、ここで。この橋をわたってそれから・・。」
と説明してくれるます。そして彼ははめていた手袋をわざわざはずして、握手してくれました。

エリア カルカソンヌ(フランス)

素敵な人に出会ったな、と思いながら橋を歩き始めると、そこには夜の暗闇に浮かび上がるシテが！！（写真の画像が悪くって残念ですが）
「すごい・・・」しばし見入ってしましました。
橋を渡りきって今度はしての中へと目指します。が、またもや解らない。「どっちへ行けば・・」さっきのお兄さんの説明を忘れてしまった私。
すると夜中にジョギングしている人を発見。彼はここでガイドの仕事をしているとの事。一緒に宿までついていってもらいました。彼もとても親切な人で、7月14日は花火が上がる等と色々教えてくれます。
結局次の日早朝に発ってしまったので、シテの昼の姿は知りませんが、また行ってみたい場所のひとつです。