1997/06 - 1997/06
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ソフィさん
真夜中でも一人歩きできるサンパウロ。
予想とは180度異なる治安の良さに、快適な旅は始まる。
ブラジル土木学会第一回総会への出席打診があったのは、今年早々。
課せられた使命は、総会での講演と、サンパウロ支部との友好促進。
私は「日本の土木」について話した。
サンパウロは、都市圏人口1,600万人(国連統計によれば1,113万人=1990年調査)。
国の人口の10%、生産の25%を集め、ブラジルの中心的存在である。
南回帰線上にあるが、標高が800mと高いので、気候は良い。
市長パウロ・サリム・マルフ氏は土木技師出身で、次期大統領選の最右翼候補と目されている大物。
大阪からやってきたと話せば、カオル・チュウマンの名がさっと出て来る記憶力が売り物、サンパウロの都市造りで、市民の信望を得た。
彼の出席は、ブラジル土木学会第一回総会の重さの象徴であろう。
もう一人の大統領選のライバルも、クリチバ(都市圏人口140万人)の都市造りの実績が買われている。
ブラジル人の都市計画への関心は高い。
市長の到着を待ち、開会式は20時15分に始まった。予定より45分遅れである。この国は万事悠々とやっている。
私の話は開会式の最後、 21時半に始まった。用意したスライドは71枚。
「アーッ。オーッ。」聴衆が活発に反応する。
最後に「2002年ワールドカップ。
日本で再会しましょう」と結んだら、会場がどっと湧いた。
ブラジルは大国。GDP世界10位。貿易黒字額世界3位。農牧業利用可能面積500万平方キロ。世界の酸素の3分の1を供給する。
自給率82%のエネルギー。鉄、金、マンガン、ウランなどの天然資源。食糧。そしてフルセットの工業界。「国境を閉ざしても最後まで生き抜ける国」。我が国と極端な対比を示している。
(「目覚める大国ブラジル」 鈴木孝憲著 日本経済新聞社1995年2月)
10日足らずの滞在だったが、たくさんの人に出合い、多くの学ぶべき点があった。
ブラジルで感じたことの第一は、国の大きさである。
EC、アメリカ、中国と並ぶ面積の広さも然る事ながら、彼らは自然と大地に信頼し、どっしり構えて生きている。
豊かな資源、太陽と水、そして緑がそうさせるのだろう。
第二に多様性。
アメリカ、アジア、ヨーロッパ、アフリカ、そして土着のもの。
それぞれの文化と絆を保ち、世界に根を張っている。
混血が進み、民族のるつぼ。多様な価値観を、お互いに見とめ合うおおらかさがある。
第三に希望。彼らは夢を持って世界中から集まった。
困難に耐え、ときには絶望しながらも、前を向いて歩く。
その明るさが、風土を覆っている。
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