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アヌラダプーラは2500年以上前にスリランカの最古のシンハラ王朝の都があった所。この街のハイライトは何と言ってもスリー・マハー菩提樹。お釈迦さまはインドのブッダガヤの菩提樹の下で悟りをひらかれたが、その菩提樹の分け木を紀元前3世紀にインドのアショカ王の王女サンガミッタが運び、当時のシンハラ王朝、デーワーナンビヤ・ティッサ王が植樹したと言われている。お釈迦さまと一緒に生きていた菩提樹が2000年以上経た現在も生き続けている。世界に仏教遺跡は多いがお釈迦さまを知っている植物が生き続けているそしてそれを守り続けたシンハラ人は驚きの民族だ。仏教はアヌラダプーラからスリランカ全土へそして、ミャンマー、タイ、カンボジアへと世界中に広がっていった。当然ながらアヌラダプーラには世界中の仏教徒が巡礼に訪れる。そしてこの地ではもうひとつの歴史として、2000年以上前から、シンハリ族とタミル族が抗争を繰り返して来た。それは現在も続いており、スリー・マハー菩提樹を狙ったタミル人のテロを警戒してシンハリ人の警官が銃を持って厳重な警備をしている。2000年以上の抗争と言えば、ユダヤ人とアラブ人の抗争を思い浮かべるが、シンハリ族とタミル族との民族問題もその根は想像もできない程深く、和解の道は見えていない。日本人には理解が難しい民族問題もまたこの地にはある。<br />(写真はスリー・マハー菩提樹)

スリランカの旅【3】 お釈迦さまが悟りをひらいた菩提樹が2000年生き続ける街 アヌラダプーラ  

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2005/02/11 - 2005/02/12

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さすらいおじさん

さすらいおじさんさん

アヌラダプーラは2500年以上前にスリランカの最古のシンハラ王朝の都があった所。この街のハイライトは何と言ってもスリー・マハー菩提樹。お釈迦さまはインドのブッダガヤの菩提樹の下で悟りをひらかれたが、その菩提樹の分け木を紀元前3世紀にインドのアショカ王の王女サンガミッタが運び、当時のシンハラ王朝、デーワーナンビヤ・ティッサ王が植樹したと言われている。お釈迦さまと一緒に生きていた菩提樹が2000年以上経た現在も生き続けている。世界に仏教遺跡は多いがお釈迦さまを知っている植物が生き続けているそしてそれを守り続けたシンハラ人は驚きの民族だ。仏教はアヌラダプーラからスリランカ全土へそして、ミャンマー、タイ、カンボジアへと世界中に広がっていった。当然ながらアヌラダプーラには世界中の仏教徒が巡礼に訪れる。そしてこの地ではもうひとつの歴史として、2000年以上前から、シンハリ族とタミル族が抗争を繰り返して来た。それは現在も続いており、スリー・マハー菩提樹を狙ったタミル人のテロを警戒してシンハリ人の警官が銃を持って厳重な警備をしている。2000年以上の抗争と言えば、ユダヤ人とアラブ人の抗争を思い浮かべるが、シンハリ族とタミル族との民族問題もその根は想像もできない程深く、和解の道は見えていない。日本人には理解が難しい民族問題もまたこの地にはある。
(写真はスリー・マハー菩提樹)

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  • アヌラダプーラには世界中の仏教徒が巡礼に訪れる。この日は、タイから10名ほどの僧が参拝に訪れていた。

    アヌラダプーラには世界中の仏教徒が巡礼に訪れる。この日は、タイから10名ほどの僧が参拝に訪れていた。

  • お釈迦さまはインドのブッダガヤの菩提樹の下で悟りをひらかれたが、その菩提樹の分け木を紀元前3世紀にインドのアショカ王の王女サンガミッタが運び、当時のシンハラ王朝、デーワーナンビヤ・ティッサ王が植樹したと言われている。その説話を伝える像。

    お釈迦さまはインドのブッダガヤの菩提樹の下で悟りをひらかれたが、その菩提樹の分け木を紀元前3世紀にインドのアショカ王の王女サンガミッタが運び、当時のシンハラ王朝、デーワーナンビヤ・ティッサ王が植樹したと言われている。その説話を伝える像。

  • スリー・マハー菩提樹。2000年以上生きている枝は想像以上に細く添え木が施されている。

    スリー・マハー菩提樹。2000年以上生きている枝は想像以上に細く添え木が施されている。

  • スリー・マハー菩提樹を守る寺院で熱心に祈る仏教徒。

    スリー・マハー菩提樹を守る寺院で熱心に祈る仏教徒。

  • イスルムニヤ精舎の紀元前3世紀に建てられた僧院の一部。

    イスルムニヤ精舎の紀元前3世紀に建てられた僧院の一部。

  • イスルムニヤ精舎の紀元前3世紀から残る沐浴場。

    イスルムニヤ精舎の紀元前3世紀から残る沐浴場。

  • イスルムニヤ精舎の紀元前3世紀に彫られたとされる岩肌の仏教彫刻。

    イスルムニヤ精舎の紀元前3世紀に彫られたとされる岩肌の仏教彫刻。

  • イスルムニヤ精舎のダーガバ。この日は小学生がたくさん参拝に来ていた。

    イスルムニヤ精舎のダーガバ。この日は小学生がたくさん参拝に来ていた。

  • イスルムニヤ精舎の本堂脇の宝物殿には、寺院内で発見されたとする「恋人の像」がある。ドウッタガーマニー王の息子サーリャ王子が身分の違うマーラと恋に落ちた。周囲は二人を許さず、サーリャ王子は王位を継ぐことを捨て、マーラとの愛を選んだという庶民には堪らない美談だが、紀元2世紀の話を200年後に像に彫ったという時間差もあり、現在では、諸説があるそうだ。しかし、美談は美談として伝えた方がロマンがある。

    イスルムニヤ精舎の本堂脇の宝物殿には、寺院内で発見されたとする「恋人の像」がある。ドウッタガーマニー王の息子サーリャ王子が身分の違うマーラと恋に落ちた。周囲は二人を許さず、サーリャ王子は王位を継ぐことを捨て、マーラとの愛を選んだという庶民には堪らない美談だが、紀元2世紀の話を200年後に像に彫ったという時間差もあり、現在では、諸説があるそうだ。しかし、美談は美談として伝えた方がロマンがある。

  • イスルムニヤ精舎の本堂脇の宝物殿の、寺院内で発見されたとする「王族の像」。ドウッタガーマニー王の家族と言われるが、こちらも現在では、諸説があるそうだ。

    イスルムニヤ精舎の本堂脇の宝物殿の、寺院内で発見されたとする「王族の像」。ドウッタガーマニー王の家族と言われるが、こちらも現在では、諸説があるそうだ。

  • イスルムニヤ精舎の本堂の涅槃像。

    イスルムニヤ精舎の本堂の涅槃像。

  • ドウッタガーマニー王妃の宮殿跡

    ドウッタガーマニー王妃の宮殿跡

  • 仏陀の右鎖骨が祭られているといわれる、トウーパーラーマ・ダーガバ

    仏陀の右鎖骨が祭られているといわれる、トウーパーラーマ・ダーガバ

  • ドウッタガーマニー王が紀元前2世紀に建てた僧院跡のルワンウエリ・サーヤ大塔。高さ55m、水泡型ダーガバ。

    ドウッタガーマニー王が紀元前2世紀に建てた僧院跡のルワンウエリ・サーヤ大塔。高さ55m、水泡型ダーガバ。

  • ドウッタガーマニー王の宮殿のムーンストーン

    ドウッタガーマニー王の宮殿のムーンストーン

  • ドウッタガーマニー王の宮殿の沐浴場

    ドウッタガーマニー王の宮殿の沐浴場

  • ドウッタガーマニー王の宮殿跡

    ドウッタガーマニー王の宮殿跡

  • ドウッタガーマニー王の宮殿のガードストーン

    ドウッタガーマニー王の宮殿のガードストーン

  • 立派な沐浴場、ツイン・ポンズ

    立派な沐浴場、ツイン・ポンズ

  • 現在も修復中の高さ70mのジェータワナ・ラーマヤ

    現在も修復中の高さ70mのジェータワナ・ラーマヤ

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この旅行記へのコメント (2)

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  • ANZdrifterさん 2009/12/02 11:38:21
    Re:アヌダラプーラの菩提樹
    こんにちは

    この旅行記を 2年もおくれて拝見しました。

    私は1980年代に 仕事でスリランカに 数回、2〜3ヶ月ずつ滞在しまして、そのときに この菩提樹を訪れました。

    なにか忘れましたが 仏教の行事で 夜中にこのお寺を再訪し 白い蓮の花を 両手にいっぱいいただいて それを仏様にお供えしたことがありました。
    自分の中に仏教徒の心が 潜んでいることを つくずく感じたことを 思い出します。

    いろいろなコメントも 勉強になりました。

    この地域には 1000年以上も前に作られた灌漑用水がありまして その勾配が 確か1000分の1とかで 水が流れるのが不思議なほどの緩い傾斜でした。当時の高い技術水準がしのばれますが どこに行っても 水神の多頭のコブラが祀ってありました。

    うかつにも さすらいおじさんのスリランカの旅行記をチェックしておりませんでしたが きれいな写真と記事 ありがとうございました。

    ANZdrifter

    さすらいおじさん

    さすらいおじさんさん からの返信 2009/12/03 12:34:17
    スリランカの旅を懐かしく思い出しました
    ANZdrifterさん

    スリランカ旅行記をごらんいただき、コメントをありがとうございます。

    >私は1980年代に 仕事でスリランカに 数回、2〜3ヶ月ずつ滞在しまして、そのときに この菩提樹を訪れました。
    お仕事でスリランカにかなりの期間滞在しておられたのですね。スリランカの人たちとの交流もずいぶんされたことでしょうね。思い出もたくさん作られたことでしょう。

    お釈迦様が修行されたインドやネパールはヒンズー教が主流になっているので仏教徒と会うことはあまりありませんでしたが、スリランカでは敬虔な仏教徒が一心に祈る姿をずいぶん見ました。
    この時期はスリランカでは津波で多くの人が犠牲になられたときだったので悲しみにしずむ人たちが祈る姿に胸を打つことも多かったです。

    >自分の中に仏教徒の心が 潜んでいることを つくずく感じたことを 思い出します。
    私もスリランカ、ブータン、タイ、ミャンマーなど仏教国のお寺を訪問すると自分は仏教徒だなあ、と思います。一方、普段の不信心を反省もします。

    >この地域には 1000年以上も前に作られた灌漑用水がありまして その勾配が 確か1000分の1とかで 水が流れるのが不思議なほどの緩い傾斜でした。当時の高い技術水準がしのばれます
    水道の技術といえば、ローマが有名ですが、スリランカの技術もすごいですね。シーギリアの王宮では高所から地下のパイプを通って水を引く仕組みを5世紀に作ったことをガイドのパリタさんが「世界8不思議目」と誇っていたことを思い出します。

    ANZdrifterさんのおかげで私もスリランカの旅を懐かしく思い出しました。ありがとうございます。

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