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飛行機に乗れば、国内と変わらぬ時間で行ける上海に、私は海上から迫った。<br />真夏の夕刻、横浜港を出航した新造船のフェリー「蘇州号」(1993年就航14000トン)は、本州の太平洋岸沖を航行し、九州を迂回して中国大陸に向かった。真っ青な空、真っ青な海。船は波ひとつない東シナ海を、一路長江を目指す。<br />フェリーといえどもレストランや娯楽室は完備しており、けっこうクルーズ気分を充たしてくれる船の旅であった。日本語が通じるので支障はなかった。<br />三日目の夜暗くなって、「蘇州号」は長江の河口に到着した。夜間の遡上は禁止されているとかで、投錨して朝を待つ。「どん」と、突き上げるようなショックが絶え間なく伝わってくる。いささか気味わるかったが、波が舷側に打ちあたる音だという。 <br />

船で上海に上陸

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1998/08/06 - 1998/08/11

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6

金魚のじいちゃん

金魚のじいちゃんさん

飛行機に乗れば、国内と変わらぬ時間で行ける上海に、私は海上から迫った。
真夏の夕刻、横浜港を出航した新造船のフェリー「蘇州号」(1993年就航14000トン)は、本州の太平洋岸沖を航行し、九州を迂回して中国大陸に向かった。真っ青な空、真っ青な海。船は波ひとつない東シナ海を、一路長江を目指す。
フェリーといえどもレストランや娯楽室は完備しており、けっこうクルーズ気分を充たしてくれる船の旅であった。日本語が通じるので支障はなかった。
三日目の夜暗くなって、「蘇州号」は長江の河口に到着した。夜間の遡上は禁止されているとかで、投錨して朝を待つ。「どん」と、突き上げるようなショックが絶え間なく伝わってくる。いささか気味わるかったが、波が舷側に打ちあたる音だという。 

  • 夜明けを待ちかねてデッキに出ると、見渡す限りマッ茶色の泥水に囲まれていた。いままでの海の青さはカケラもない。河口なのに向こう岸が見えない。長江の大きさを実感する。<br />航行を再開した船は、まもなく左折して黄浦江に入った。しだいに両岸は狭まってきたが、なおも奥へ奥へと遡っていく。<br />一時間ほどすると、はるか正面に写真で見覚えのある外灘(ワイタン)のビル群が浮かび上がってきた。租界時代の上海がそのまま並んでいる。<br />「蘇州号」は、群がる貨物船、帆船、漁船などをかきわけながらまもなく着岸した。上海のど真ん中である。<br />シートベルトを締めて、ワン・ツー・スリー、ドスンと殺風景な郊外の空き地に着陸する飛行機と比べて、なんと心おどる訪問の仕方なのだろう。船からの上海訪問は、私にとって忘れがたい思い出となった。<br />

    夜明けを待ちかねてデッキに出ると、見渡す限りマッ茶色の泥水に囲まれていた。いままでの海の青さはカケラもない。河口なのに向こう岸が見えない。長江の大きさを実感する。
    航行を再開した船は、まもなく左折して黄浦江に入った。しだいに両岸は狭まってきたが、なおも奥へ奥へと遡っていく。
    一時間ほどすると、はるか正面に写真で見覚えのある外灘(ワイタン)のビル群が浮かび上がってきた。租界時代の上海がそのまま並んでいる。
    「蘇州号」は、群がる貨物船、帆船、漁船などをかきわけながらまもなく着岸した。上海のど真ん中である。
    シートベルトを締めて、ワン・ツー・スリー、ドスンと殺風景な郊外の空き地に着陸する飛行機と比べて、なんと心おどる訪問の仕方なのだろう。船からの上海訪問は、私にとって忘れがたい思い出となった。

  • ホテルは、外灘(ワイタン)のランドマーク、時計塔のあるホテル和平飯店に泊まりました。昔のピースホテル。今様の機能満点のホテルではありませんが、貫禄と歴史に裏打ちされたデラックスホテルでした。お金のことになりますが、当初の部屋がワイタンに面していないので正面のスイートに変えてもらいました。といっても18000円程度(旅行社経由ですともっと高いと思いますが)。その部屋の広いこと。サッカーはともかく、バスケットボールが出来るくらいの広さでした。

    ホテルは、外灘(ワイタン)のランドマーク、時計塔のあるホテル和平飯店に泊まりました。昔のピースホテル。今様の機能満点のホテルではありませんが、貫禄と歴史に裏打ちされたデラックスホテルでした。お金のことになりますが、当初の部屋がワイタンに面していないので正面のスイートに変えてもらいました。といっても18000円程度(旅行社経由ですともっと高いと思いますが)。その部屋の広いこと。サッカーはともかく、バスケットボールが出来るくらいの広さでした。

  • ここがご存知、外灘(ワイタン)です。後ろのトンガリ屋根が、宿泊した和平飯店です。上海が植民地ではないけれど、アメリカ、フランス、イギリス、日本に無償で土地と行政権を譲り渡していた租界時代(そういえば、今の沖縄とおなじですね)の名残が色濃く残っています。朝は、ここでおじさんおばさん、おじいさんおばあさんたちがおおぜい出て、太極拳をやっておられます。穿った見方ですけれど、狭い住宅事情です上海は。ですから、朝くらい若い夫婦だけにしてあげるのが年配者の思いやりというもので、太極拳が賑わっているのでは?

    ここがご存知、外灘(ワイタン)です。後ろのトンガリ屋根が、宿泊した和平飯店です。上海が植民地ではないけれど、アメリカ、フランス、イギリス、日本に無償で土地と行政権を譲り渡していた租界時代(そういえば、今の沖縄とおなじですね)の名残が色濃く残っています。朝は、ここでおじさんおばさん、おじいさんおばあさんたちがおおぜい出て、太極拳をやっておられます。穿った見方ですけれど、狭い住宅事情です上海は。ですから、朝くらい若い夫婦だけにしてあげるのが年配者の思いやりというもので、太極拳が賑わっているのでは?

  • 商店街も、路地も、朝から人出があります。中国では朝食は家で用意しないで、商店や路上の屋台で調達するのが普通のようです。ですから、みな外に出て腹ごしらえをするってわけ。でも、考えてみれば、わが日本でも、駅の立ち食いそばや、コンビニのおにぎりで朝を済ませるお父さんが多いですよね。一緒です。

    商店街も、路地も、朝から人出があります。中国では朝食は家で用意しないで、商店や路上の屋台で調達するのが普通のようです。ですから、みな外に出て腹ごしらえをするってわけ。でも、考えてみれば、わが日本でも、駅の立ち食いそばや、コンビニのおにぎりで朝を済ませるお父さんが多いですよね。一緒です。

  • 地元のかわいい少女と記念写真を撮りました。どこかの国を旅したときは、ギャラを要求されましたが、ここでは、「謝々」で撮らせてくれました。<br />どこの国を旅しても、子どもの愛らしさは変りません。小さい子どもたちの笑い声、叫び声は、かん高く、澄んでいて心が洗われます。せめて、アフガニスタンもイラクもアフリカも、子どもだけは幸せにしてあげたいものです。彼ら、彼女らにはなんの罪もないのですから。

    地元のかわいい少女と記念写真を撮りました。どこかの国を旅したときは、ギャラを要求されましたが、ここでは、「謝々」で撮らせてくれました。
    どこの国を旅しても、子どもの愛らしさは変りません。小さい子どもたちの笑い声、叫び声は、かん高く、澄んでいて心が洗われます。せめて、アフガニスタンもイラクもアフリカも、子どもだけは幸せにしてあげたいものです。彼ら、彼女らにはなんの罪もないのですから。

  • この「蘇州号」は、1993年1月に就航しています。当時は、横浜、大阪から交互に就航していました。いつかはこれで上海へ、という夢が叶ったのです。当時買い求めた記念のテレカ。価値が出るかもしれないと、大切に持っています。

    この「蘇州号」は、1993年1月に就航しています。当時は、横浜、大阪から交互に就航していました。いつかはこれで上海へ、という夢が叶ったのです。当時買い求めた記念のテレカ。価値が出るかもしれないと、大切に持っています。

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この旅行記へのコメント (4)

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  • 井上@打浦橋@上海さん 2005/06/12 02:56:47
    はじめまして
    金魚のじいちゃん、はじめまして。
    この横浜−上海の航路復活して欲しいもんですが、ムリでしょうね。
    私は、今は上海に住んでますが、横浜には年に1回帰ってます。
    時間は持て余すほど在りますから、船で行き来したいもんです。
    そうすれば、荷物もたくさん運べますから。
    2年前だったか、上海ー神戸、大阪−上海を蘇州号で往復しましたが、
    楽しかったです。でも、関西−横浜の行き来が、大変でしたが・・。

    金魚のじいちゃん

    金魚のじいちゃんさん からの返信 2005/06/12 07:34:47
    RE: はじめまして
    ご感想ありがとうございました。私もこの航路の復活を願っています。だって中国の飛行機で怖い目にあったのですから。
    このツアーの帰りは、上海空港(前の)から中国東方航空機に搭乗して名古屋に帰ったのですが、まず乗ってびっくり。夏と言うのにエアコンが効いていないのです。噴出し口から霧状の煙が出ているだけ。ついに隣席のビジネスマン(日本人)が、アテンダント(スチュワーデスのほうがふさわしい)に、暑さを訴えたのです。なんと返事が返ってきたと思います?「上にあがれば涼しくなるよ」。さすがの彼氏頭にきてこう言い返したそうです(中国語がわからないので、後から彼から聞きました)「わかったネエチャン。そのかわり上に行くまで窓開けてくれ!」うそのようなホントの話です。離陸すると彼女らは、客席の空いているところに座り込み、シートを倒して昼寝と来たもんです。うそのようなホントの話です。さらに、上海・名古屋直行便のはずなのに、なぜか長崎空港に寄り道をしたのです。うそのようなホントの話です。
    フェリー航路の再開が待ち遠しい気持ち察していただけましたでしょうか。

    井上@打浦橋@上海

    井上@打浦橋@上海さん からの返信 2005/06/12 07:40:53
    ウソでなくてホントでしょう
    その飛行機の中での話し、面白いですね。
    でも、私には、十分有り得るなと思えますね。
    私も、そういった体験何度も有ります。
    最初は、あいた口がふさがらない状態でしたが、
    そのうち慣れっこになりました。
    でも、今は、まず、そんなことないですね・・・
    ただし、飛行機の中と、高級ホテルに関しては・・・
  • 桜桜さん 2004/11/15 16:56:04
    今度は船で上海に・・・。
    はじめまして。いつも上海には飛行機ですが、船もおつですね。数年前の御旅行のようですが、今もまだ同じ船が行き来してるのか御存知ですか?船の旅に興味があるので、金額とかその他御存知の情報がありましたら、また教えて下さい。

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