全米ライフル協会
全米ライフル協会
全米ライフル協会とハリウッドの複雑な関係! 本館へは室井繁の賄いに成りたい!をup
意外に思う人も多いと思いますが、全米ライフル協会は、長い間、ハリウッドを敵に回さないようにと心がけてきました、リベラルな人が多いハリウッドの映画業界と、保守的な共和党右派と深いつながりのあるライフル協会は、表面的には敵対関係にある、でもその一方で、アクション映画やバイオレンス映画が、どんどん銃を使って、銃のイメージを良くしてくれる面があるため、ライフル協会はハリウッドに頭が上がらない部分があるのです。
でもライフル協会の力を借りて大統領になったブッシュが、銃を規制しようとする動きを封じ込める露骨な政策をとったことに対して憤ったハリウッドスターたちが、銃の規制を堂々と主張するようになったため、ライフル協会は2003年から本腰を入れてハリウッド・バッシングを始めました、ハリウッド・バッシングの第一弾として、ライフル協会は、銃の規制に賛成する、けしからんスターや団体の名前をホームページにのせて、ボイコットを呼びかけたのです。
通称NRA\'s Blacklistと呼ばれるこのリストには、ポール・ニューマン、ジャックニコルソン、ロバート・レッドフォード、ショーン・コネリーなどの大御所の他、西部劇がお得意のケビン・コスナー、アクション・ヒーローとして活躍しているマット・デイモンやユマ・サーマンなども載っているので、ライフル協会側は「ボイコットが成功して、彼らが出演する映画の興行成績がふるわなくなったらハリウッドは儲からなくなって困る」と考えた訳です。
実際ライフル協会のメンバーはアクション映画や西部劇のお得意様なので、リストがアップロードされた直後は一部の映画関係者はこのリストが売り上げに響くかも、と思ったそうです。 でも、リストが公表された数ヶ月後に、ちょうど銃規制問題を扱ったジョン・グリシャム原作の映画『ニューオーリンズ・トライアル』(原題:Runaway Jury)に主演していたダスティン・ホフマンが、自分もリストに載せて欲しい、という主旨のopen letter(公開状)を書いて以来、このリストは銃規制のために名乗りをあげたスターたちの名誉殿堂と化してしまいました。
ホフマンがライフル協会会長のケイン・ロビンソンに送った手紙の一部をご紹介しましょう。
I recently learned that your organization\'s website includes a list of \"Anti-Gun Individuals & Celebrities\" who have spoken out for anti-gun legislation and provided \"a voice for anti-gun organizations.\"
As a supporter of comprehensive gun safety measures, I was deeply disappointed when I discovered that my name was not on this list.
--- snip ---
Now as the Federal Assault Weapons Ban nears expiration and a bill granting sweeping immunity to gun manufacturers approaches the Senate floor, I am requesting that you or the appropriate person on your staff add my name to the list as soon as possible.
Thank you in advance for correcting this oversight.
※日本語訳 私は、最近知った ― あなたの組織のウェブサイトが{銃所持反対法律のために意見を述べて、「銃所持反対組織のための声を提供した} 「反Gun IndividualsとCelebrities」のリストを含むということを。」
包括的な銃安全対策の支持者として、私はひどく失望した ― 私が発見したとき ― 私の名前がこのリストの上になかったということを。
--- 切る ―
現在 ― Federal Assault Weapons Banが満了に近づく、そして、銃メーカーに広い免疫を与えている紙幣が上院に接近して、私は頼んでいる ― あなたまたはあなたのスタッフの適当な人ができるだけ早く私の名前をリストに加えると。
宜しくお願い致します ― この不注意を訂正するためにして戴くよう。
皮肉たっぷりのこの手紙は、ニュースでも大々的に取り上げられ、ハリウッドを脅そうというライフル協会の作戦の出鼻をくじくことに一役買いました。でも、もちろんライフル協会は、この後も引き続きボイコットを呼びかけています。 ちなみに、ディズニーは、ライフル協会がもっとも忌み嫌っている相手で、ライフル協会やその姉妹組織(The Second Amendment Sisters(銃規制反対の女性の団体)のメンバーは、自分の子どもたちにディズニー映画を見せないことで有名です。
彼らは、特に『バンビ』や『ブラザー・ベアー』などのアニメのことを101637169_73e1fb81a8_bAnti-human films(反人間映画)と呼んで忌み嫌っていて、「ディズニーは動物に愛情を抱くようにと子どもを洗脳している」と言って非難しています。
アメリカの南部や中西部、山岳部では、サマー・キャンプで子どもたちが実弾入りのライフルでリスやウサギを撃ち殺して楽しんでいるのですが、これもディズニーの洗脳を免れたおかげなのでしょうねぇ〜。
投稿日 2007-04-30 ブログ探検隊, 日記・エッセイ・コラム