isohrohさんのクチコミ全3件

　ヘルシンキの街歩きでの、大きな味方が市内を縦横に走るトラムです。どのガイドブックにも書いてあるとおりで、ちょっと距離のある移動にもってこいの交通機関です。

　そもそもヘルシンキは、大体の見どころへは歩いて移動できるし、安全なので、歩いて見て回ること自体が楽しいところなのですが、時間を効率的に使いたい時には、気軽に乗れるトラムを使うと便利です。

　ヘルシンキを1日フルに動き回るのであれば、地下鉄やバスなど他の市営交通機関にも乗れる24時間券などを使うとお得です。

　実際に見るまでは、「緑と黄色の車体色ってどうなの?」と思っていましたが、街中を走っている姿は、なかなかどうして綺麗に溶け込んでいます。

　車輌は新型旧型入り交じって走り回っていますが、いずれも外装内装共に大変きれいで、よく整備や手入れがされています。
　それに、新型は勿論、旧型でも走行音がとても静かで、日本の古い市電の釣掛駆動の走行音しか知らなかったアラ還オヂにはびっくりでした。

　旧型には、2両編成だった中間に、フローティングの乗降口つき超低床車体が挟み込まれ、交通弱者利用への対応も進んでいます。
　この中間車体部の座席なし部分は、ベビーカーや車椅子優先です。フェリーターミナルに行くときにスーツケースを持って立ち、ベビーカーで来たご婦人に気づかず外の景色に見とれていたら、傍の乗客に注意されました。

　写真の黄色い車輌は事業用車で、走りながらブラシを回して軌道清掃をしていました。

　高福祉のコンパクトシティーには、LRT(トラム)が、最適な交通機関であることを実感しました。

　最上階12階デッキから、美しいヘルシンキの街に別れを告げる、シリヤ･シンフォニー号での出国は、忘れられない思い出です。
　賑やかなマーケット広場、向かい合う、荘厳なウスペンスキ寺院と、清らかなヘルシンキ大聖堂。楽しかった街歩きで、市民の民度の高さを知りました。
　カモメ達に見送られ、ストックホルムへ。バルト海クルーズへの旅立ち、おすすめです。

王宮前の衛兵交代式を見てガムラ･スタンを一巡りし、再び王宮前広場に戻ってきました。
是非遇いたかったアイアンボーイ(空を見上げる少年)に遇うためです。
ところが、ガイドブックの地図を見て目的地のフィンランド教会を探すのですが、なかなか見つかりません。何度も近くを行きつ戻りつして、妻がFINSKAと書いてある小さなプレートを見つけてやっと教会がわかりました。
結局地図のとおりで、広場を挟んだ王宮の真向かいで何とも呆気にとられましたが、「教会」ということで勝手にそれらしい建物があると思い込んでいて見つけられなかったんです。そんな、屋根に小さな十字架があるだけの普通の家のようなたたずまいでした。
それほど広くない中庭に入ると、彼はすぐ見つかりました。今度は「世界一小さい」というイメージで探したから？
膝を抱えて座り、空を見上げている姿が本当に愛らしく、視線の先に何を見ているのか、横に座り同じ姿勢でずーっと一緒に空を見上げていたくなりました。