オーロラの撮影テクニック 撮影編 - イエローナイフのクチコミ
- 自由のベアリスタさん
- 男性 / イエローナイフのクチコミ : 2件
- 旅行時期 : 2004/03(約22年前)
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カメラ編に引き続き、撮影編です。
[結露対策]
絶対に忘れてはならないのが結露対策です。キャビン内は20℃前後、外はマイナス40℃ということで、外で使用したカメラをキャビン内に持ち込むと一瞬で結露して、カメラが使えなくなってしまいます。これを防ぐために、外でジップロックなどの密閉性の高いビニールにカメラを入れてから室内に入れるようにします。また、室内ではやや寒めの場所にカメラを保管しておくとよいでしょう。こうすることで急激な温度変化によるカメラの損傷を防ぐことができます。
[寒さ対策]
自分の寒さ対策はもちろんのこと、カメラにも寒さ対策が必要になります。先に述べたとおり、寒くなると電池の性能が劣化し、カメラが使えなくなってしまいます。カメラに外からカイロなどをあてる手もありますが、使い捨てカイロでは役に立ちません。カメラを外気に触れさせないように、プチプチの緩衝材(お菓子の箱などに入っているもの)で包んでしまうのも手ですが、カメラが操作しにくくなるうえ、完全に包み込むこともできません。寒さ対策では決定的な手が見つからないのが現状ですが、電池劣化対策という点で考えると一番いいのは予備電池を複数持っていき、予備電池はキャビン内などの暖かい場所に置いておくことです。切れたら交換、シンプルかつ確実な方法です。(尚、電池は寒さにより性能が劣化しますが、暖めると回復します。一度使えなくなってしまった電池でも捨ててしまわないようにしましょう。)
[構図]
雄大に舞うオーロラを見るとついついオーロラ主体に撮影したくなるのですが、その中に地面や木の一部などをちょっと入れてみてください。オーロラ以外の地上物とがあると距離感が掴みやすくなり、その大きさがよりよく表現されます。
[代替レリーズ]
レリーズとは本体についているシャッターボタンの代わりに押すケーブル状のシャッターボタンのことです。本体のカメラを押すことにより生じるブレを抑える役目をします。しかし、レリーズがなくても本体をブレさせることなくシャッターを切ることができます。それは、セルフタイマーを使う方法です。タイマーのボタンを押したらカメラから手を離し、シャッターが完全に下りるまでカメラを触らなければぶれることはありません。ただし、この方法を使うとバルブのように任意のシャッター時間を設定できなくなる短所があります。
[人物とオーロラを一緒に写す]
オーロラをバックに記念撮影をする場合の手順です。ペンライトが必要になります。
1.オーロラをバックに写り込むように構図を決めます。
2.通常のオーロラ撮影方法で撮影を開始(シャッターを開ける)します。
3.シャッターを開けている間、人物をペンライトで頭の方から順番に左右往復してなぞるように光を当てていきます。頭の先から足元まで約15秒前後で終わるようにします。(注:この間、写される人は決して動いてはいけません)
4.オーロラが十分写るまでシャッターを開け続け、十分なところでシャッターを閉じます。(注:この間も写される人は決して動いてはいけません)
このような方法で撮影すると、上にあるような写真を撮ることができます。
[シャッター開放時間]
オーロラの光の強さにより一概に決められない非常に難しいパラメータですが、私が撮影したときの条件を参考に現場で調整してみてください。(このときはオーロラが出ていることが誰の目にも明らかな状態でしたので、薄暗いオーロラの場合は開放時間をさらに長めにとる必要があります。)
(銀塩)F3.5、ISO800で30秒前後
(デジカメ)F2.8、ISO400で15秒(ただし、これはデジカメの設定限界が15秒であったため。15〜30秒が最適と思われます。)
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