イタリア生まれの絵本…「クリムトと猫」 - ウィーンのクチコミ
- wiz さん
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- 旅行時期 : 2008/12(約17年前)
(画家グスタフ・クリムトの) 愛猫 の視点から見たクリムトの人生が
イタリア人イラストレーターによって描かれた 絵本 「 クリムトと猫 」。
彼の生い立ちや作品がだいたい分かっている者が読んでも
「あぁ?これは あの絵 のことを云っているんだな?。」とか、
「そうそう、こんなエピソード、知ってる知ってる?!」
と思いながら、画集の説明等とはまた違って、楽しく読むことができるし、
有名作品は知っていて興味があっても
どんな人生かまではふみこんでいなかった… なんていう方にも
かわいらしい猫の語り口と、モナコさんの絵によって、
彼 という人を、掴むことができる、素敵な本だと思います。
【いま、グスタフが描いているのは、ふたりの恋人と絵。
心をこめて、ていねいに描いているから、とても感じがでている。
ふたりの愛をひきたてるために金色をぬり、背景にはバラの花を描く。
ほら、窓のそとにみえるあのバラ、毎朝グスタフが水をやっているバラの花を。】
【グスタフは、古代の美術を研究するために、美術館にもよくいくよ。
シリアの浮彫り、ギリシアの壺、エジプトや中国のものまで、
小さな赤いスケッチブックをもって、あちこちまわり、
作品を写生したり、アイデアをメモしたりする。
そしてアトリエにもどってから、それらを思いだしては
制作中の絵の人物のまわりに、あれこれと形をかえて描きこむのさ。】
【でもグスタフは、せっかく旅にでても、すぐにウィーンに帰りたがる。
帰ると、またアトリエにこもって、一日じゅう仕事ばかり。
これが、グスタフの最高の旅なのさ。】 ・・・・・
絵の中をよく見てみると、実は色々な作品が見てとれて
それを探すのもおもしろいです♪
旅行前に、旅行後に、見てみてはいかが?
「 クリムトと猫 」
文: ベレニーチェ・カパッティ
絵: オクタヴィア・モナコ
訳: 森田義之
出版社: 西村書店
※ http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?No=7854 (絵本ナビ)
ベレニーチェ・カパッティ B´er´enice Capatti
1973年生まれ。パヴィア大学で近現代文学を、
パリ大学ソルボンヌ校で美術史を学ぶ。
数多くの子どもの本の編集・翻訳をてがける。
「 クリムトと猫 」は第1作目の著作である。
イタリア・ミラノ在住。
オクタヴィア・ モナコ Octavia Monaco
1963年生まれ。金細工に興味をもち、
ボローニャの美術アカデミーに入学。
その後、世界各国で絵本のイラストレーターとして活躍し、
2004年、イタリア・アンデルセン賞で
ベスト・イラストレーターに輝く。
現在はイラストレーターのかたわら、子どもや大人に向けた講座や
アトリエをひらいている。 イタリア・ボローニャ近郊在住。
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