大昔のミラノ・スカラ座「席取りの鉄則」
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- 旅行時期:2025/01(約12ヶ月前)
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by ごーふぁーさん(非公開)
ミラノ クチコミ:1件
ヨーロッパでの劇場チケットの買い方 / 欧州の劇場で見た、紳士たちの壮絶な席取り合戦
30年以上前の座席指定のない時代のお話であるが、ミラノのスカラ座では、さんざん苦労して一公演しかないプラチナチケットを入手した。
入手したチケットはPalco(パルコ)と呼ばれる馬蹄形のスカラ座の劇場で横側のバルコニー状態のボックス席であった。1つのパルコに数名の観客が相席となるが、舞台に向かって横側に位置するボックス席なので、手すりに近い前列に座らないと舞台がよく見えない。そして、パルコ内の席は早い者勝ちときている。それゆえに、開場と同時に壮絶な席取り合戦が展開されるのだ。
プラチナチケットだけあって、皆良い場所で聴きたいし、舞台もしっかり見られる席を得たい。事前に現地の知人から受けた席取りの指南は極めて具体的かつ厳しいものだった。なにせ劇場に入るドアまで指南された。曰く「入場する際は一斉に劇場玄関ドアが開くが、あのドアから入るのがよい。入ったら一斉に皆が走り出すので、そこで負けてはならない。ダッシュで3階まで駆け上がったら首から金色のチェーンをさげたパンフ売りの人に素早くチケットを見せて最前列をとる。前列の席を確保したらトイレも含めて開演まで絶対に動くな」というのだ。
指示通り無我夢中で走った結果、よい席を確保できたのだが、先に到着し隣席に座ったミラノ紳士から「初めてなのによく良い席を押さえたな。開演まで絶対動くなよ、動いたら他の人に取られるぞ」と同じことを言われたことを覚えている。
このプラチナチケットとなった所以は、指揮者 クラウディオ・アバド、ピアニスト マウリツィオ・ポリーニ というミラノ出身の2人がウィーン・フィルを引き連れての凱旋コンサートであったからだろう。演奏会はもちろん素晴らしいものだったが、ミラノ紳士たちがこぞって壮絶な席取り&ダッシュを繰り広げる姿はそれ以上に面白かった。
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- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 半日
- アクセス:
- 5.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 3.0
- 施設の快適度:
- 5.0
クチコミ投稿日:2025/01/25
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