じっくり見ると案外面白い
- 4.0
- 旅行時期:2017/06(約9年前)
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by 尾葉ちゃんさん(非公開)
ロンドン クチコミ:4件
チェルシーというテムズ川沿いの高級住宅街にある有用植物園。野菜や果物、ハーブ、薬草など、人間に役立つ植物を集めた植物園で、Kew Garden同様、研究等の運営費を賄うという側面もあるため、有料となっている。さほど広くもなく、ぐるっと回るだけなら15分もあれば十分だが、じっくり見るとあっという間に1時間たってしまう。
ココは、アクセスもさほどいいわけじゃないので、興味があるなしによって評価が180度変わる種類の場所。とくに医療従事者・製薬業界、サプリメントやアロマセラピーに興味がある人には、生きた図鑑であり、かなり楽しめると思う。
園内はいくつかのエリアに分かれている。野菜・果物エリアでは、含まれているビタミンの種類によって植え分けられていたり、ワインのブドウ品種が古い順に並べて植えられていたり、珍しい(unusual)野菜コーナーに水菜が植えられていたりする。ハーブコーナーには、アロマオイルやハーブティでよく耳にする名前の植物が植わっている。
しかし、ここならでは、なのは、やはり薬用植物コーナーだろう。
日本で薬草園というと、漢方薬に使われる植物が植わっている印象だが、ここは違う。心臓の薬のジギタリス、副交感神経抑制作用のあるアトロピンとして使われるベラドンナ、抗がん剤(エトポシド、タキソール、ビンクリスチンなど)やアルツハイマー病、インフルエンザの治療薬の元になった植物と幅広い。疾患別に区画してあるのもわかりやすい。法律が違うせいか、ケシ(いわゆるアヘン、日本では麻薬取締法の対象)も他の植物と同じように植えられている(日本では鍵付きの檻の中で栽培)。完全な先入観なわけだけれど、薬用植物だから地味な花かと言うとそんなことはなく、観賞用として販売されてもおかしくないものが多いのに驚いた。
植物園の由来などの施設の説明は日本語版が用意されていたが、植物の説明はすべて英語。ただ、かなり丁寧に興味深く説明されているので、全部は無理でも、いくつか読んでみることをお勧めする。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
- アクセス:
- 3.0
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 景観:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2018/01/07
いいね!:2票
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