絶滅危惧種のお猿さんに会いたい
- 5.0
- 旅行時期:2017/09(約8年前)
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by annon_ymousさん(女性)
ニンビン クチコミ:1件
ここは自然保護区であると同時に、デラクールラングールという、黒い体に白いトランクスを履いたように見える絶滅危惧種の猿がいるので有名な場所です。
ふだんは崖の上にいてほとんど降りてくることがなく、そのために、とても目のよい船頭さんにあそこにいるよ、と教えてもらっても遠すぎて望遠レンズでやっと、ということがほとんどだそうです。
時間的にもいろいろ悩んだのですが、結果としてハノイから日帰りで行くなら、彼らがねぐらに帰ってくるあたりの時間、15時から16時半くらいを狙うと確実という結論になりました。
ハノイのGiap Batバスターミナルを出発したのが11時50分、いろいろあったあと14時15分、Ninh Binhバスターミナルに到着。さてそこからタクシーを捕まえて交渉するか、と思っていたら、あちらから私たちを捕まえてくれました。
バスから降りたらさっと来て、どこ行く?ヴァンロン?行って帰って600,000ドンでどう?
結果として行って駅まで送ってもらってその金額で手を打ちました。
彼らは白タクだったけど、前もってTaxiFareFinderで検索してあった金額とほぼ同じだったし。でも多分もう少し値切れたとは思います。次の方は参考にしてください。
そう決まったら出発、20分くらいかかったでしょうか?ヴァンロンのチケット販売所で入場料が一人20,000ドン、ボート一艘60,000ドン、乗船前にトイレを借りて(キレイじゃないけど、耐えられなくもない。ペーパーはなし)、さて乗船です。
私たちの船頭さんは60歳から70歳くらいの男性でした。
乗ってすぐに彼にカードを見せました。こちらから持って行ったデラクールラングールの写真と、どうしてもこの猿を見たい、とベトナム語で書いてあるカードです。
彼はじっと見て、ひとつ頷いてくれたように見えました。
とても美しく晴れた午後に漕ぎだした竹のボート、高く伸びた葦、さまざまなトンボや水草、険しい石灰質の切り立つ崖、私たちの他にはボートの影もなく、あっという間に私たちはこの美しい世界に引き込まれてしまいました。
正面方向へとゆっくりと漕いで行き、その後方向を変えて右手方向へと進みました。
しばらく静かに堪能していたら、船頭さんが何やらささやいています。振り返ると前方の茂みを指しています。ほんの20mも離れていない茂みになにやらがさごそと動くものがいるのです。
なかなか姿を現してはくれなくて、しばらくやきもきしながら待っていたら、ひょいと顔を出してくれました。なんと、あの米粒ほどても見られればラッキーという、あのデラクールラングールだったのです!
ツレアイは夢中で写真を撮りまくり、私はと言えば、目は悪い方だけど肉眼でもはっきり見えてしまうそんな近さにいるお猿さんから目を離すことができませんでした。
5分以上はそこで花や葉を食べてむしゃむしゃやっていてくれたでしょうか。絶対に私たちの存在には気づいていたはずです。何度も目が合いましたから。やがて食べるものがなくなったのか、彼または彼女は、それでも急ぐ風でもなく悠々と少しづつ遠ざかって行きました。
もう大興奮でした。こんなに長く、こんなに近くで会えたなんて!何度も何度も船頭さんにお礼を言いました。
そのあとも更に奥へ入って、行き止まりではありますが、洞窟をくぐり、そこからゆっくりと引き返して私たちを楽しませてくれました。
静寂が埋め尽くす世界、一二度石灰岩を爆破する音が響いていました。この辺りにはセメント工場があるのを白タクの車窓から確認していました。こんな世界でも産業からは逃れられないんですね。
全行程1時間45分、全く飽きることのない素晴らしい体験でした。
下船するとき、彼はチップを要求することはありませんでしたが、もちろん渡しました。彼に50,000ドン、お猿さんに10,000ドン、その他にお猿さんを見せてくれたらあげようと日本から用意していったささやかなお土産をあげました。喜んでくれたかな?
私たちは満ち足りた気持ちで駅まで送ってもらい、約束通り600,000ドン支払って笑顔でドライバーと別れました。
この半日のためにずいぶん下調べもし、準備もしましたが、それでもほんとうに幸運だったと思っています。
これからヴァンロンにいらっしゃる方にも、どうか彼らの生息のじゃまをせずに遠くから見守る、この幸せを味わっていただきたいと思います。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦(シニア)
- 観光の所要時間:
- 半日
- アクセス:
- 3.5
- コストパフォーマンス:
- 3.5
- 景観:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2017/10/01
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