期待をせずに、昔に思いを馳せてみると、ちょっとロマンティックです。
- 3.5
- 旅行時期:2016/08(約9年前)
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by noelさん(女性)
ライン川流域周辺 クチコミ:1件
ライン川のザンクト・ゴアールスハウゼン近くにあります。
ライン川クルーズの際に通りました。
あまりにも有名であるだけに、過剰に期待をして行くと、ちょっと残念な結果になるようでしたので、私は何も期待せずに出かけました。
1971年に昭和天皇陛下が欧州を訪問された際に、ライン川下りをなさったそうです。
ただし係の人が「ここが有名なローレライです。」と案内したものの・・・・
「どこ?どこ?」(←実際の台詞は、ちょっと違うでしょうが・・・)と見回しているうちに通り過ぎてしまい、結局はどこなのかわからず仕舞いだったようです。
お気の毒です。
そのせいかこの後、岩に「ローレライ」と日本語で書いていた時期もあったようです。
ただし、それを見た観光客はがっかりしてしまったそうです。
さて、確かにただの「岩」と言ってしまえば、そうかもしれません。
一応は厳密には「ローレライ」の「ローレ」とは見る、うかがう、という意味で、
「ライ」というのは岩という意味です。ですからライン川を展望する岩と思っていただけるといいと思います。
なにしろこの岩の高さは130mもあります。上からの眺めは素晴らしいことでしょう。
ローレライとは岩そのものもそうですが、この岩の妖精でもあります。
伝承では恋人に絶望してしまった乙女が、身を投げた所なのです。
恋人に裏切られて修道院に向かう際に、恋人がかつて住んでいたお城を見たいと言い、この岩から身を投じました。
本当に悲しい物語です。
そしてその後、水の精となった乙女はライン川を通る漁師を誘惑し、破滅へと導くというものだそうです。
何しろこの岩はとても硬く、ラインはこれを浸食できずに、急に向きを変えて川幅は110m、あまりに押し狭められて激流をなしています。
そのために船で通るには難所でした。
しかも物凄く危険な岩の暗礁群が水の中に潜んでいたのです。
船乗りたちは勿論ローレライの岩礁の形状と流れを推測して操船していました。
ただし夕陽が岩礁に映えて、流れにきらめいていると、距離感に誤りが生じて船底を暗礁に乗り上げてしまいがちでした。
またこの岸壁では気味の悪いエコーが生じるために、船乗りたちは魔性の者が呼びかけていると恐れていました。
このような訳で、ここで命を落としてしまう船乗りが多かったのかと思います。
(*ちなみにこの問題の暗礁群は、ダイナマイトで爆破されてありません。)
これは昔の話ですので、今はスムーズな船のクルーズができますのでご安心ください。
- 施設の満足度
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3.5
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦
- アクセス:
- 3.5
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 景観:
- 3.5
- 人混みの少なさ:
- 4.0
クチコミ投稿日:2017/07/16
いいね!:59票
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