デッドすぎる音響だが、いい企画の多いコンサート・ホールが中心となる
- 5.0
- 旅行時期:2014/03(約12年前)
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by tadさん(男性)
ロンドン クチコミ:86件
バービカン・センターは、各種の文化活動が実施されているロンドンの主要な場所のひとつ。中心にバービカン・ホールというコンサート・ホールがある。ロンドン交響楽団の本拠地、さらにBBC交響楽団もここを使用する。毎年のようにロンドン滞在中はここに数回は顔を出す。音楽会の企画がいいものが多い。テムズ川の南にあるサウス・バンク・センターと双璧だ。外来の名オーケストラもここに登場することが多い。マゼールとウィーン・フィルを2日連続で聞いたのもこのホールだ。ゲルギエフやラトルもここで聞いた。
昨年の春については、ドウダメルなどについて既に口コミに書いた。で、今年の3月は、2回演奏会に行ったが、どちらも圧巻だった。
一つはフランスから来たバロック音楽中心の古楽器演奏団体で、「レ・タラン・リリーク」といい指揮者は、クリストフ・ルセだ。バロック音楽ファンには馴染みの名前だろう。日本のバロック・ヴァイオリン奏者寺神戸やヴィオラ・ダ・ガンバの上村らとも名演CDを出している名チェンバロ奏者だ。彼の組織したこの「レ・タラン・リリーク」との演奏は今絶好調のようだ。彼等の演奏で、ラモーのオペラ「陽気なインド人」の全曲を聞いた。演奏会前にはルセ自らが、対談形式の講演会に登場し、私のような熱心なバロック音楽ファンは、彼の講演に納得しながら、引き続き演奏も聞けるという具合だ。こちらではよくある企画だし、私もよく顔を出す。
で、その演奏は最高だった!予想通り、口うるさい英国の高級紙「ザ・ガーディアン」のコンサート評で、滅多にでない5つ星をとった。これはすごいことだ。
なお、今年4月のテアター・アン・デア・ウィーンでのヘンデルのメサイアの名演も、このコンビによるものだったが、別の口コミに既に書いた。
もうひとつのコンサートは、エリオット・ガーディナー指揮、ロンドン交響楽団の演奏会だった。ガーディナーは彼の組織する古楽器団体とは聞いたことがあるが、モダンのオーケストラもよく指揮しており、私は今回初めて聞けた。とくにメンデルスゾーンの「イタリア交響曲」には血湧き肉踊る興奮状態になってしまった!コンサートでそうしょっちゅうはおきない興奮がおそってくる名演だった。で、この演奏も後日確認したら、やはり、The Guardianが5つ星を出していた!彼らが5つ星をだす回数は本当に少ないのだが、3月に2回行った演奏会がどちらも5つ星だった経験は、多分初めてかもしれない。
そういうわけで、今年のバービカン・ホールでの演奏会は当たり年だった!
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- コストパフォーマンス:
- 5.0
クチコミ投稿日:2014/08/30
いいね!:4票
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