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パンテオン  偉人たちが眠る墓所

  • 5.0
  • 旅行時期:2014/01(約12年前)
konomiさん

by konomiさん(女性)

パリ クチコミ:358件

パンテオンは偉人の墓所となっており、地下にあるクリプト(墓所)にはヴォルテール、ジャン・ジャック・ルソー、ヴィクトル・ユゴー、キュリー夫人など、フランスに功績のあった70人以上の文化人が眠っています。

ドームは修復中(2014年1月現在)、見たかったフーコーの振り子が見学できませんでした。残念。

ここはもともと聖ジュヌビエーブ(パリの守護聖人)を祭った教会があった場所だったため、内部には、この聖女の生涯を描いた壁画があります。

日本ではあまり知名度はありませんが、フランスでは誰もが知っている壁画画家、ピュヴィス・ド・シャバンヌの1877年の作品。

淡い、靄のかかったような色合いは、フレスコ画が劣化したためなのか?
・・と思っていたら、壁画が主人公になってはいけない・・という理念から生まれたこの作家の作風なのだそうです。
イタリアほど湿気がないフランスではフレスコ画は向かないということで、壁にキャンバスを張っているそうです。

聖ジュヌビエーブはサンジェルマン(聖ジェルマン 378 - 448)に見出されて聖職につき、2度にわたってパリを外敵から守った功績で聖人になりました。

1度目の功績は451年に、アッティラ率いるフン族がフランスに侵入した時、浮き立つ市民をまとめて祈り、フン族のパリ侵入を防いだとき。
(余談ですが、今のハンガリー人はフン族の末裔。Hungaryという国名にもフン(Hun)という民族名が入っています。)

2度目の功績は464年にゲルマン大移動に伴い、シルデリク(キルデリクとも言う)がパリを包囲し、食料がなくなって飢え死に寸前になった時。
決死の思いでセーヌ川を船で突破し、パリに食料を運びました。

パリの紋章が、なぜ帆船なんだろう?内陸なのに??・・・と不思議に思った人もいるのではないでしょうか?
「たゆたえど沈まず」と書かれているパリの紋章に描かれる帆船は、この時の船を象徴しています。
はじめセーヌ川水運組合の紋章でしたが、のちにパリ市の紋章になりました。

パリ紋章はこのサイトで見れますよ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%AA 

結局ガリア(当時のフランス)は、ゲルマンの波に押され、シルデリクの息子のクロヴィスが打ち立てたメロヴィング朝フランク族の国になるのですが、聖ジュヌビエーブは、クロヴィスのキリスト教転向にも一役買っています。


http://antiquesanastasia.com/religion/medals/other_saints/genevieve/202_par_edmond_becker/puvis_de_chavannes.html

施設の満足度

5.0

利用した際の同行者:
一人旅
観光の所要時間:
1-2時間
アクセス:
5.0
コストパフォーマンス:
5.0
ミュージアムパスが使えます
人混みの少なさ:
4.0
展示内容:
5.0

クチコミ投稿日:2014/02/02

いいね!:4

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