慶州の野外博物館 南山
- 4.5
- 旅行時期:2009/11(約16年前)
-
-
by あなもりやさん(男性)
慶州 クチコミ:1件
南山は慶州の中心部から4kmほど南に位置する山でハイキングのメッカとしても知られている。南山は新羅時代、西方浄土の極楽世界であったといわれ、新羅時代の仏教遺跡が多く残り、147余箇所の寺跡、118余基の石仏像、96基の石塔、13基の王陵、山城跡4箇所などの遺跡が密集し、「屋根のない博物館」とも呼ばれている。
南山の麓には何箇所かの登山口があり、ハイキングコースも多岐に渡り、山中に残る仏教遺跡を訪ねることができる。今回は統一殿近くの登山口から七仏庵磨崖仏と茸長寺址から金鰲山を経由し三陵谷を下るコースを歩いた。最初は七仏庵磨崖仏から烽火台稜線を通る道を行くつもりだったが、七仏庵磨崖仏から神仙庵の道が恐ろしかったので、一度麓に戻り再び金鰲山を目指すことにした。
統一殿のバス停から七仏庵磨崖仏までは約1時間、最後の長くて急な石段がキツかったけど、それ以外は谷あいを進む比較的楽なコースだった。しかし七仏庵磨崖仏から神仙庵は途中から岩登り、一歩踏み外すと滑落しそうな箇所もあり、高所恐怖症のため足が竦んでしまった。
烽火台稜線もこんなコースだったらかなわん、と引き返すことにした、なんせ平日で朝早かったためか、誰一人と出会うことなく、七仏庵磨崖仏までも「熊が出たらどうしよう」とか、遠くで犬の鳴き声が聞こえると「野犬に襲われたらどうしよう」とか、結構臆病になってしまった。たった一人で初めての場所、それも外国で言葉もわからんし、「引き返すのも勇気だ」と言い聞かせ、もと来た道を戻ることにした。
再び南山三層石塔付近まで戻り金鰲山を目指した。茸長寺址は金鰲山の1kmほど手前にある分岐点をから南に伸びる尾根を行く、暫くは平坦な尾根道であったが、それもつかの間大きな岩がゴロゴロした急斜面となり、ハイキングなんてもんじゃない、これじゃ本格的な登山だよ、なんてぶつくさ言いながら岩の間の砂地に残る靴跡を確認し下ること約30分、茸長寺三層石塔と茸長寺跡石仏坐像・磨崖仏の方向を示す道標がおもむろに現れた。
まずは茸長寺三層石塔へ向かう、道標の近くにも石塔の一部が残っていた。三層石塔は道標から少し下ったところにあり、急に視界が開け素晴らしい眺望がそこに広がっていた。再び道標まで戻り、茸長寺址石仏坐像・磨崖仏の方向へと向かう。道は再び剥き出しの岩がゴロゴロする急斜面、下ること10分程度、おもむろに石仏坐像が見えてきた、そちらに気を取られ磨崖仏の存在に気がつかなかったが、登山道に面した大きな岩に磨崖仏が彫られていた。
ここから茸長谷を下山するか迷ったが、結局元来た道を戻り金鰲山を目指すことにした。なんせ茸長寺址までも誰とも出会わず、こんなマイナーな登山道を歩くのは不安とばかりに、メジャーな金鰲山から鮑石亭址に下山するコースを採ることにした。
分岐点から金鰲山はハイカーの姿も多くホッと一安心、やっぱ山の中での一人は心細い。ここから鮑石亭址へのコースを考えていたが、急遽変更し三陵へのコースを採ることにした。三陵の登山口もメジャーだから、それほど難路ではないと考えられるし、また以前三陵からのハイキングコースは多少歩いたことがあったからだ。
時折岩場があるものの、階段なども設置され正しくハイキングコース、時折ハイカーとも出会うし、安心できるコースだった。途中以前見学した仏教遺跡を見学し三陵まで、迷うことなく辿り着くことができた。
- 施設の満足度
-
4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- 観光の所要時間:
- 1日
- アクセス:
- 4.0
- コストパフォーマンス:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 3.5
- 展示内容:
- 4.5
クチコミ投稿日:2012/05/02
いいね!:0票
利用規約に違反している投稿は、報告することができます。 問題のある投稿を連絡する