秦二世皇帝陵
- 5.0
- 旅行時期:2009/03(約15年前)
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by wgさん(男性)
西安 クチコミ:5件
始皇帝の息子、胡亥(こがい)の墓です。
市街地から少し南に下ったところにあります。
土饅頭の前に石碑が建てられ、朽ちた門と建物があるだけの全く寂れた施設です。
「馬鹿」の語源となるだけあって、歴史的評価の低さを表しているようにも感じさせられました。
しかし、私には兵馬俑よりも印象深い場所でした。
門を入ると、もう意思表示さえ十分にできない老人が車椅子に乗って髪を切ってもらっていました。
ガイドさん曰く「この方は大変立派な学者です。これからの中国のために、こうした場所こそ大切にしなければならないと、50年間この場所を守り続けてくれました。もう余命いくばくもありませんが、髪を切っている方がそのお弟子さんで、今は館長として志を継いでいます。」
そして続けて、こう言いました。
「国は、宝となるようなものは守ります。兵馬俑などの館長に納まった方は大変なお金持ちになりました。ここには観光客も来ず、この方は貧乏なままですが、本当に立派なのはこういう方だと思います。」
兵馬俑では、同じ施設内にもかかわらず、売店によって値段が3倍も違い、またそれを堂々と表示していたりします。本物の資本主義経済下での自由競争の激しさを見せつけられた思いがしました。
最も理想に近いと言われる社会主義経済の下で育った私には大変な驚きでした。(笑)
その陰に、このような方が何人かおられ、それを尊敬する人が何人もいるとすれば・・・やはり中国侮れず。懐の深さを感じさせられました。
西安では、教育熱心な親は必ず一度はこの場所に子供を連れて来るそうです。そして、歴史的教訓として一緒に学ぶそうです。
- 施設の満足度
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5.0
- 観光の所要時間:
- 1-2時間
クチコミ投稿日:2009/03/18
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