生牡蠣をこよなく愛する方へ。ガルニエ (Garnier)
- 評価なし
- 旅行時期:2005/10(約20年前)
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by ferme roseさん(女性)
パリ クチコミ:5件
秋冬にパリに行くと、寒くて暗いから観光の時間も長く取れないし、荷物は防寒服で重くなる。
しかし、そんな欠点を補って余りあるのがこの時期のレストランメニューであることはここでわざわざ書くだけ無駄でしょう。
いろいろあるでしょうが、私が個人的に寒くなったパリに向かう飛行機の中でもっとも思いをはせるのは、ジビエ、きのこ、そして生牡蠣です。
焼き栗売りが出てくるにはまだ早すぎるころでも、生牡蠣のシーズンは始まっています。街角のレストランの前にはガラス張りのスタンド。ブルターニュの漁師のいでたちの男たちが生牡蠣用のナイフを手に次々に客の注文に応じて牡蠣を開いていくさまは見ていても飽きません。
その中でも、本当はあまり教えたくないのがこのレストランです。サンラザール駅の目の前に位置しており、比較的地味な店構えですが、ここの牡蠣は、思い出すだけで口の中が洪水になりそうなおいしさです。
静かに食事がしたい向きには入り口を右手に入ってレストランに入り、メートルの丁重な案内を受けることをお勧めします。メニューを注意深く検討する間に、目の前にはおいしそうな突き出しが出てきます。ここの突き出しを見るとシャンパンが頼みたくなるという、危険な代物です。
しかし、レストランで牡蠣を含めたコースを食べるほど豊かなお財布を持ち合わせた方、あるいは何人かでテーブルを囲んで仲間内で楽しみたい方はさておき、「きょうは1人だけれど、それでも生牡蠣が食べたい!」と心から思う時は、入り口を左に入ってスタンドの裏手にあるガラス張りのオイスターバーに直行するといいでしょう。
日本風に言うならば、このバーはせいぜい15畳くらいでしょうか。店内は明るく清潔で、Cの形に丸いバーがすえつけられており、真ん中にサービスをしてくれる女性がお得意さんたちと皮肉や冗談を交わしながら忙しそうに立ち働いております。客層は週に1回はここに立ち寄る常連(たいていは1人客)が半分といったところでしょうか。観光客も常連も、年齢層は35歳以上としておきたい。丸いテーブルのせいか、または1人、2人客が多いためか、テーブルの周りはいつもにぎやかで見知らぬもの同士の会話が絶えません。そもそもここにきて黙って席に着くの自体が不可能なのです。先ほど丸いテーブルと言いましたが、それを取り巻くせいぜい12席ほどのスツールは壁際ぎりぎり、奥の席に着こうとすれば既に生牡蠣を堪能中の数人に「失礼」、「失礼」と連呼しながら後ろをすり抜けなければならないのです。
肝心のメニューについて。もちろん単品でも頼むことができます。大きなシャコやかになど、お値段は張りますが、殻のついたものならたいていあります。 28ユーロから始まるプレート(これだけで数種類の生牡蠣を楽しめるセット)を注文すると生牡蠣にぴったりなリースリングが一杯、サービスでついてきます。40ユーロ程度出せば灰色エビや小さなシャコなどの入ったプレートもあります。生のムール貝も素敵な味です。物足りなければこれに何点か単品で注文すれば、生牡蠣をこよなく愛する私は、もう、おいしいと評判のデザートとエスプレッソ以外、何も要らないのでした。
あくまでレストランの一部ですので、ひざの抜けたジーパンにバックパックでは行かないでください。
- 施設の満足度
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評価なし
クチコミ投稿日:2005/12/08
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