優良なユースホステル

荷物と段ボールを預け部屋へ。
　カギはカードキーになっていて部屋の扉と割り当てられたロッカーの施錠に使う。
　同室の（８人部屋　男女共同）若者たちはすでに眠っている方もおり、二段ベットの上に登って就寝。
　ホテルの一階はコンビニエンスストアになっていて、そこの自転車置き場に駐輪したのだが、受付の女性に大丈夫か聞いてみたところ
「あんまり、進められないわよ（治安的な意味で）」という感じで、「リトル　デンジャー」と言って首をすくめられてしまう。
　確かにその駐輪場、”ワイヤーロックが前輪に掛けられたままの「前輪」だけ”が２つほどあったりしていたのだが、ほかに止められるような場所もなく、そのまま就寝。

　体調の調整や、自転車に積み込む荷物のパッキング、点検整備のため、この宿には2泊する。
　慣れない海外での移動は、体調と安全の確保を優先し、到着後は観光もかねて体と心をゆっくりとその国になじませていったほうがいいのでは？と思ったから。
　マージンを取っていれば、トラブルが起きてもホテルに延泊して、腰を据えての対応が可能だし、ホテルマンやほかの旅行者から情報を得ることも可能だろう。

　オフシーズンのホテル内は宿泊客もまばらで、旅行客と言うよりも、移民や留学、出稼ぎなどで一時的に泊まっている人が多い印象、そしてそのほとんどが、一日中ホテルから出ず、ずっとスマホで話してるか、部屋に引きこもっているか、寝るためだけに帰ってくるかといった具合。

　シャワー・キッチンは共同、朝食は４階の食堂でビュッフェ形式で食べ放題だった。
　おそらく日本人は私だけだったが、皆それぞれに不干渉で、引きこもりの私には心地よかった、滞在期間が長引けば、私も彼らのように、また、かつての私のように、ホテルの中で沈溺していっただろうなと思う。