2017年5月上旬に1泊しました。サムイ島西岸のタリンガムビーチに面した、部屋数21室の小じんまりとしたリゾートホテルです。空港からは車で小一時間かかりますが、賑やかなチャウエンなどとは対称的に、周辺には椰子の木々とホワイトサンドビーチの海が広がっているだけの、良くも悪くも「田舎」な環境で本当にのんびりとしています。遠浅の海の沖合にはファイブ・アイランドが浮かび、まさに絵に描いたように静かで美しい、理想的なビーチリゾートです。私が行った時はたまたまタイの休日だったようで、それもあってか、人影もまばらでビーチもほぼ貸切状態でした。
ホテルにはいくつかのルームカテゴリがあって、今回泊まったのは見晴らしのいい「サンセットジャグジールーム」でした。お部屋は思っていた以上に広く、インテリアはナチュラルテイストでセンスの良い明るい色使い、それでいて落ち着いた雰囲気の素敵なお部屋でした。細かいところにもおもてなしの気持ちやこだわりが感じられ、とても快適に過ごすことができました。お部屋のバルコニーは広々としていて、椰子の木々が生い茂る向こうに広がる海景色は最高。まさに南国のトロピカルムードいっぱいで、一日中でも眺めていたいと思いました。宿泊した日は、あいにく夕方の雲が多めで、お部屋からあまりきれいな夕焼けは見られませんでしたが、「サンセット」の名のとおり、気象条件が良ければ最高に美しい夕焼けが楽しめるようです。
このルームカテゴリの目玉であるジャグジーバスはとても大きくゆったりしていて、ベッドのすぐ後ろ側にありますが、ベッドの上が厚めのカバーで覆われているので、多少の水跳ねは大丈夫だと思います。コスパも最高だったのでこのカテゴリにして大正解でした。
中庭のパブリックプールはやや小さめですが、美しい花々や植物に囲まれたとても素敵な雰囲気。プールバーのスタッフさんたちも上品で控えめな接客で、笑顔が優しくフレンドリーでした。プールから歩いてすぐビーチにも出られて、海とプールを気軽に行ったり来たりできます。
フロントスタッフも素朴で温かい感じの方が多く、ホスピタリティあふれた応対でとてもご親切にしていただきました。ロビーを通るといつも「サワディー カー」と合掌しニコッとしてくれて、まさに微笑みの国タイ。とても和やかな気持ちにさせていただけました。
夕飯はルームサービスでタイ料理を、朝食はフロント脇のレストランでいただきました。味はいま一歩といったところではありましたが、朝のレストランの雰囲気は素晴らしく、落ち着いて気持ちよくいただくことができました。
お隣にはバーンタリンガム(インターコンチ)リゾートがあり、レストランやバーはビジター利用が可能です。また歩いて数分のところにも「I talay」というレストランが一軒だけあるそうですが、今回は1泊だったのでホテルから外には出ず、雰囲気をゆったりと楽しみました。敷地内にはスパや眺望の良いジムなどもありますが、いずれも今回は利用していません。
アクティブ派の方には少々物足りない環境かもしれませんが、希望すればもちろんシュノーケリングなど各アクティビティの手配は可能だと思いますし、ナムアンの滝などの観光スポットにも近いです。でもここはあえて何もせずに、南国のゆるい雰囲気を楽しみたくなる場所。海を眺めてただ静かにまったりと過ごしたいという方にはぜひおすすめしたい、優しい雰囲気に溢れた隠れ家リゾートです。