2015年9月のツアーで利用しました。盗難被害は、ツアーメンバーのご夫婦の奥様です。
ホテル朝食会場(地下1階)に、パスポート、カード、スーツケースキー、現金一式をいれたショルダーバッグを持参し、椅子の後ろ、背もたれとお尻の間に置いていたのを、食事中に盗まれました。離席中ではなく、着席中でした(ここ注目)。向かい合わせのご主人がモーニングコールのキャンセルをしに部屋に戻って、奥様が一人で食事中での出来事で、気がついた時にはバッグが無かったということです。添乗員の方が、前日に注意喚起していたにもかかわらず、30数年の添乗経験で2例目と。
問題点は、
1)パスポートの控えがなかったため、領事館での再発行に住民票、戸籍抄本を日本からFaxしてもらわなければならない。代理申請手続きも必要。
2)連休のため、役所が休み。
3)添乗員は、ツアー続行のため、被害者と残ることはできず、自身で対処以外に、別に日本語通訳を依頼の場合は、半日2万円以上の費用がかかる。所在地によっては通訳が近くに見つからない場合もある。
4)カード停止の連絡先の控えがないと、調べるのにも時間がかかる。どのカードを紛失したかわからなければ、お手上げ状態。
5)状況によっては延泊ホテルも手配の必要あり。(今回の場合、祭り混雑期であった)
6)スーツケースの鍵を壊して開封が必要。
7)帰国便の確保が必要。格安航空券が入手できるとは限らないので、高額な正規運賃となるかもしれない。
8)パスポートは悪用されるリスクがある。
9)盗難保険などは、多くは上限が5万円とか。
10)現役世代の場合は、職場への連絡などが必要。(これが大きな問題かもしれない)
ホテルカードキーは無印となっていたので、以前入室被害があったのかもしれない。
空港近くのホテルでもあり、朝食会場の人種は様々であった。今回は、離席時の盗難ではない点に特にご留意いただきたい。何か落としたり、ちょっとぶつかったり、声をかけたり、貴重品から注意をそらせることはたやすい。また、ストラップを椅子に通して自衛しても安心感が隙を生む。切って盗むのはたやすい。犯人は単独かグループかわからないが、常習犯とみられる。また、外部からの侵入ではなく、宿泊者として滞在したとみられる。殺傷事件でもないので、ホテル側が宿泊者を足止めするなどはありえない。会場の隅席でも安全とは言えないが、通路近い席よりはまし。
添乗員の方は、賛同しなかったが、部屋のセキュリティボックスを利用し、朝食会場に貴重品を持参しないことを強く勧める。また、パスポート、カードの表裏を写メっておくこと。連絡先やセキュリティコードも必要である。
因みに、TSAマスターキー10種はネット上にも出回っているので、スーツケースに貴重品を入れないのは常識である。日本にも観光客が押し寄せているが、国内も同様の状況になる日が遠くないと自覚すべきであろう。
今回の事例が、皆様の注意喚起となりますように...。