クリスマスから年末にかけて、ここに1週間泊まりました。旅行前まで夫もわたしも仕事で忙しく、旅行の下調べもほとんどできないままニースに着いてしまいました。それでコンシェルジュに交通機関やレストランのことなどいろいろ相談にのってもらいました。
ホテルにはコンシェルジュが何人かいましたが、わたしたちがお世話になったのは30歳くらいの若い男性。彼の対応は本当に素晴らしく、なにより心がこもっていました。
クリスマス期間中は営業しているレストランが少ないため、彼に相談して営業しているレストランを教えてもらいました。そして、そのうちのひとつの予約を頼んでおきました。しかしその日はそのレストランだけでなく、彼が(営業していることを)把握していたレストランはすべて満席だったようです。彼はさらにあちこちあたってくれたみたいで、予約を頼んでから40分後「このお店だったら営業していて、今ならまだ予約できる」と部屋に電話で知らせてくれました。こちらが頼んだことだけでなく、その先の先を見越して対応してくれたことがとてもうれしかったです。
彼はわたしたちの姿を見つけると、離れたところからでもいつも小さく手を振って挨拶してくれました。チェック・アウトの前夜、彼に明日発つことを告げてお礼を言うと、「明日も会えるのだから、まださよならは言いたくない」と言われました。そして翌朝のチェック・アウトのとき、彼はわたしたちのところまで来て挨拶してくれました。このホテルそのものも快適でしたが、彼のおかげで本当にいい休暇を過ごすことができました。
このホテルに宿泊される方は、何かあればぜひ彼に相談されることをおすすめします。きっと親身に対応してくれるでしょう(190cm以上の長身で、眼鏡をかけた人です)。
ついでにホテルについても少し触れておきます。
わたしたちが泊まった部屋は3階のシービュー・ルーム。でも、写真でわかるように、ホテルのファサードには柱廊があり、その柱廊を通して海を見ることになります。初めはそれが視界を遮って邪魔に感じられましたが、慣れるとこれが結構よく思えてきました。まるで柱廊が額縁のように見えて、海がその中にすっぽり納まって見える感じなのです。構造上、中層階以上になると横柱で海が見えづらくなると思われるので、シー・ビューの部屋なら低層階のほうがいいかもしれません。確認していないのではっきりしたことは言えませんが、ファサードの左端と右端の窓のあるところが客室であれば、ここからが一番海がよく見えるのではないかと思います。
ホテルに関してひとつだけ残念に思ったのは、朝食室の眺めがよくなかったこと。小さな高窓がいくつかあるのですが、空しか見えません。朝食室自体は広いのですが、壁に囲まれているため、圧迫感を感じました。海は見えずとも、せめて大きな窓のある場所で朝食が食べたかったです。