全国で初めてダムの利用目的を「消雪用水」としたダム

4.5
旅行時期：2024/12（約1年前）

by kasakayu6149さん（男性）

宇奈月・黒部峡谷クチコミ：10件

布施川ダムは1992年（平成4年）竣工のロックフィルダム

道路の中央部より消雪水を出して除雪する手法は雪国で多く見受けられますが、当然ながら水源が必要となります。布瀬川ダムも用途の一つに「消雪用水」があります。
なので冬季は多くのダム水を使うため（そして冬季は台風などの豪雨も少ないため）ダムの水位は常用洪水吐一杯まで貯水するそうです。布瀬川ダムは全国で初めてダムの利用目的に「消雪用水」を組み入れたダムです。

ダム周辺は公園として整備されていますが平日で且つ雪模様の天気だったので観光客は皆無でした（笑）

訪問時はダム天端は関係者以外立入禁止でした
※常時閉鎖なのか冬季（積雪時）閉鎖なのかは定かではありませんが、閉鎖の方法が簡素なので、恐らくは冬季（積雪時）閉鎖なのだと思います。

ダム左岸側に自然越流式の非常用洪水吐と常用洪水吐があります。
前述の通り「消雪用水用」に目一杯貯水されていました。

「布瀬川ダム」によって形成されたダム湖は「布施のみどり湖」と言います。
布瀬川ダムの源流は北アルプスの僧ヶ岳となります。
この辺りの北アルプスは立山連峰（西側）と後立山連峰（東側）に分かれており、その間を黒部川が流れます昨日巡った宇奈月温泉や黒部峡谷鉄道が立山連峰と後立山連峰に挟まれた峡谷にある訳です。
後立山連峰は、ほぼ日本海まで伸びており親不知辺りの海岸線は断崖絶壁となっていますが、立山連峰はこの辺りが北端となっています。
日本海からの風の影響もあるのでしょうが、ダム付近は厳しい自然環境となっていました