そのしなやかなスタイルの印象が第一の仏像だと思います
- 4.5
- 旅行時期:2024/03(約3ヶ月前)
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by たびたびさん(男性)
八尾・藤井寺・柏原 クチコミ:48件
道明寺は、道明寺天満宮もあるので紛らわしいのですが、どちらも7世紀に土師氏の氏寺として建立された土師寺がルーツ。明治期に入って神仏分離によって、道明寺は尼寺として分離されました。
菅原道真が、太宰府左遷に際し、ここに住む伯母の覚寿尼を訪れたのはあまりにも有名です。楼門から入った境内は、ちょっと奈良のお寺の雰囲気かな。国宝、十一面観音立像は毎月18日と25日が拝観日です。
ということで、拝観日に合わせて訪ねました。
前回伺った時、絵葉書の写真は青い金銅のような質感と全体にぼってり太めの姿。あんまり期待してもダメかなあと思っていましたが、それはやっぱり実物を見てみないとね。思い直して、改めてやってきたという次第です。
さて、実物の十一面観音菩薩立像はというと絵葉書の写真とは全然違って、細身ですっきりしなやかなスタイル。衣文の文様もシンプルに美しくて、そのしなやかなスタイルをより強調しているような感じもありますね。そして質感の方も、菅原道真公生存の頃に作られた檜の一本造ということですが、長い年月、お香が焚かれてきたことでこうなったという艶のある茶褐色。これも絵葉書の写真とは違って、落ち着いたもの。違和感はありません。一方、お顔の方は全体が黒ずんでいるので表情とかはっきりしませんが、そういう細かいことではなくて全体像から想像する感じなのがまたちょうどいいような気も。仏像は全体から受ける印象がどうかというのが重要ですからね。そういう意味だと間近で見てもいいし、少し遠めで見てもいい。そのしなやかなスタイルの印象が第一の仏像だと思います。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.5
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- バリアフリー:
- 4.5
- 見ごたえ:
- 5.0
クチコミ投稿日:2024/04/29
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