「書を捨てよ、三沢へ出よう」鬼才・寺山修司のシュールでアナーキーな記念館
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- 旅行時期:2023/10(約2年前)
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by 織田グレイシー道さん(男性)
三沢 クチコミ:8件
三沢航空祭の際に駅に置いてあった旅行ガイド「来て!みさわ」を持ち帰って読むと、三沢に所縁の有った寺山修司の男前な肖像写真にじわじわくるものを禁じ得なかったのが嵩じて津軽海峡フェリーの青蘭航路に乗った後の目的地として当記念館に白羽の矢を立て、(釜臥)山を捨てて三沢へ行く事に決めた。
蔦温泉に行くか釜臥山登山にするか散々迷った挙句に決めた経緯もあったのだ。
実は寺山修司の存在を知ったのは死後半世紀近く経過してからであるが、劇画「あしたのジョー」主題歌の作詞と力石徹の葬儀委員長を務めた経歴があり間接的に関わっていた事が分かった。
あと図書館蔵書の小説も何冊か読んでみたが、非日常的(かつ不衛生的)なシュール(かつアナーキー)な文章にいささか引くものを禁じ得ない反面、非合理的で浪花節的な一面も併せ持ち一般人とは対極の存在であることに変わりなかったようだ。
三沢駅東口から無料のMISAWAぐるっとバスに乗る事30分でようやく辿り着いたが、余りの遠さに唖然としたのは言うまでもない。
記念館は何やら芸術家のアトリエとかオブジェのような様相を呈しており、中を見物すると非日常的でシュールな世界観が所狭しとばかりこれでもかとでも言わんばかりに配置されていた。
しかし、氏の描いた原稿や芸術作品の類は沢山ある机の引き出しを懐中電灯で照らしながら閲覧するという手の込んだ演出が盛り込まれ、氏の小説で描かれていた世界観である寺山ワールドが噴出して止まなかったのだ。
そればかりか、記念館の周囲には遊歩道があり小川原湖や小田内沼の景観も堪能できるという何とも贅沢な設計になっており、氏の小説をあと何冊か読んだら再び訪れてみたくなるだろろう。
余談だが、記念館からほど近い寺山食堂で昭和レトロな寺山セットを食い倒れするのも愉しみの一環である。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 2.0
- シャトルバスを利用しないと絶望的な僻地
- コストパフォーマンス:
- 4.0
- 550円と割に内容が濃い
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- コアな層しか訪れないので空いてるが必ず客が居る
- 展示内容:
- 4.5
- 自ら机をこじ開けないと展示物が出てこない
クチコミ投稿日:2023/10/15
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