最古の弥生時代遺跡の発見
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- 旅行時期:2022/09(約2年前)
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by たびたびさん(男性)
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板付遺跡弥生館は、縄文時代晩期から弥生時代後期の環濠集落の遺跡、板付遺跡の資料館。
在野の考古学研究者であった中原志外顕が、縄文時代晩期の夜臼式土器と弥生時代前期の板付式土器を同じ場所から発見。それが最古の弥生時代遺跡の発見の端緒だったわけですね。
縄文時代晩期の地層には大規模な水田跡もあったことから、縄文時代に稲作が行われていたという推定も成り立ちますが、弥生館では、弥生時代の始まりは従来考えられていた頃よりもっと古く、紀元前10世紀くらいとするのが通説となった。それが大きな貢献としていて、稲作の始まりを弥生時代とする考え方に異議は唱えていないように感じました。
ただ、その後、あちこちの遺跡発掘が進み、弥生人によって稲作が始められたのをすべてとするのはもう崩れていて、それより以前に縄文人も稲作をしていたであろうことがだんだんと分かってきています。縄文人が稲作を学び稲作を取り入れた過渡期があって、後に改めて弥生人が大挙渡来して稲作文化を花開かせたということ。さらに言えば、それもあって、縄文人と弥生人の混血が平和的に進んだと考えるのが正しいのではないかと思います。そういう意味では、板付遺跡弥生館は弥生時代の始まりはもっと早かったという当初の貢献の範囲に留まっているだけで、最新の研究成果にはまだちょっと疎いような気がしました。
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- 利用した際の同行者:
- 一人旅
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- コストパフォーマンス:
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- 人混みの少なさ:
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- 展示内容:
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- バリアフリー:
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クチコミ投稿日:2023/01/05
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