士分は変則的な収監です。

3.0
旅行時期：2021/05（約5年前）

by 旅好者さん（男性）

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細い路地を挟んで、野山獄跡と岩倉獄跡が並んでありました。何でもこの牢屋の設置から遡る、１６４５年（正保２年）に事件は起きたそうですね。日頃から争いの絶えなかった、道路を挟んだ西側の野山家と東側の岩倉家ですが、酒の力を借りた岩倉が野山家へ斬り込み家族を殺傷しました。喧嘩両成敗で、両家取り潰しとなり、跡地に監獄を置いたということです。庶民は岩倉獄、士分は野山獄と決められましたが、士分は処罰というのは家単位なので、この事件の様にお家取り潰しとか無役とかです。そこで個人を収獄する場合は、その家の責任で罰しなさい、藩は牢屋は貸しますという、形式的な「借牢」としたのだそうです。従って、吉田松陰を収監した時は、百合之助の「育み」だったので、杉家が借牢の申し出という形式だったそうです。