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吉原大門

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想像の限りをめぐらせて

  • 4.0
  • 旅行時期:2021/04(約5年前)
Lillyさん

by Lillyさん(女性)

浅草 クチコミ:81件

見返り柳から大きなカーブを描く旧五十間道を辿っていくと吉原大門跡がある(吉原大門交差点が跡地ではない)。
大門は時代によって形状が異なる。

江戸から明治初期は木製の黒塗り門。
U字型を逆にした造りは格好が悪く滑稽にも見える。
毎晩大金が使われた遊郭。
ガッシリとした四角い黒門にすれば見映えもするし、客の自尊心も満たされただろうと思う。

明治14年頃に作られた鉄製の門が今風なのではないだろうか。
囲われた形とは異なり左右両側に大きな灯籠風の門柱が立つ。
上部には灯りが灯る仕組み。
一つある疑問は、このような形状の大門をどのように閉めたのかという点。
夜や騒動があった時には門を閉めてお尋ね者が逃げられないようにしていたと読んだけれど。

最後は明治末期。
鉄製でアーチ型に戻った。
初代との違いは煌びやかさ。
桜型に輝く明るい電球。
アーチのてっぺんには玉を掲げた竜宮の乙姫が設置された。
エンターテイメント性に富み、テーマパークへの入場かと思わずにはいられない形へと変化していった。

その頃、吉原は廃りつつあった。
かつての武士や政財界関係者等、客だった人々の社交場が都心に近い花街(芸者町)へと移ったことによる。
そして昭和33年、売春防止法の本格施行によって吉原遊郭は終了した。
一世を風靡した遊郭の面影はないが、今でも大規模な風俗街であり続けていることが当時の名残りだと言える。

近くにはお歯黒ドブの石垣だったと思われる跡が残っているので当時に想いを馳せてみる。
それも一興だ。

施設の満足度

4.0

クチコミ投稿日:2021/04/14

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