崖上の天神さま

4.0
旅行時期：2020/12（約5年前）

神楽坂・飯田橋クチコミ：11件

大曲～水道通りで牛天神下から入ると、牛天神と書いた鳥居が見えて、そこから急な石段がちょうど一息で登ると息が切れるくらいの結構な長さで続いています。
登っている両脇はまるで崖。斜面から木々が伸びて藪になっており、見渡すのが難儀です。ちょっと怖いことに、ひっきりなしにガサガサガサガサ！っと何者かが音を立てていきます。そこが逆に妙に自然を感じる場所でもあって、このバリアフリーには程遠い石段がとてもお気に入りです。
しかもこの牛天神社。登り切った境内は、そのまま春日通りに平らに接続して、ゆっくりと春日側に降っていきます。つまり春日側からアクセスすれば、こんな急な階段を登る必要は全くないのです。
なのですが、正面性は明らかに崖側にあり、平地側は裏口から入るようなものです。学問の神様の天神社に裏口から入りたい方はおられないと思いますが、それはそれとしてもやはりあの階段を登らないと牛天神に来た甲斐がないってもんなのです。登ったところで、薮になっているのであまり景色がいいわけでもないのですけど、やはり階段登って撫でる牛石は一味違います。
小さい社ですが、縁起を見れば源頼朝公とか何やら大層な名前が出てきますし、立地柄か、合格祈願の絵馬もたくさんあり、適度に繁盛しています。
文京区の天神さまといえば、やはり第一は湯島天神ですが、こちらの牛天神さまは芸事の神様天鈿女命なども祀られており、堅いところから柔らかいところまで、芸事習い事学び事、願いを２つ叶えてくださるありがたい社です。コロナ禍のなか、分散初詣なら湯島からちょっと方を違えて、こちらに詣でてみるのも良いかもしれません。丑年だけに。
その時はぜひあの石段を上がってみてください。