奈良時代の陪都保良宮跡に建立された寺院である。
- 5.0
- 旅行時期:2020/06(約4年前)
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by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
信楽 クチコミ:11件
信楽高原鉄道玉桂寺前駅近くにある秋葉山十輪院玉桂寺。第47代淳仁天皇が平城京の北京として造営した保良宮に建築したとして開基であると寺伝には書かれている。
その後空海弘法大師によって、保良宮跡地に現在の玉桂寺の基礎が開かれることとなり、以来ご本尊を弘法大師としつつ現在に至っている。
寺宝や仏像には由緒あるものが多数あり、旧蔵の重要文化財であった京都国立博物館に寄託していた木造阿弥陀如来立像は、調査により鎌倉時代建暦2(1212)年に作られ、像内の願文により浄土宗の祖法然の弟子であった源智が、師の一周忌に際して発願したものであることが判明している。また同じく像内に残されていた結縁交名から、数万もの人物がこの阿弥陀如来像に結縁したしたこともわかっている。
作者は快慶の弟子である行快と推定されており、昭和56(1981)年に国の重要文化財に指定された後、平成22(2010)年の法然の八百年大遠忌を記念し浄土宗に譲渡されている。
その他現存する仏像や石塔は甲賀市の指定文化財となっているものもあり、樹齢5~600年の高野槙は滋賀県指定の天然記念物となっている。
境内は高野槙を含めた木々が生い茂り、昼間でも薄暗く感じる場所があったりと厳か感が漂っている。またそのような中に一際目立つ一願成就大不動明王は、カラフルさが一際目を引く存在になっている。
ぼけ封じの観音霊場でもあるが、玉桂寺准四国八十八ヶ所霊場札所めぐりが境内で結願できるなど、ありとあらゆる霊場巡りができる場所として、多くの参拝者が訪れる場所となっている。
最近あまり見かけない〝忠魂碑〟が境内に残るなど神社の要素も併せ持っている玉桂寺は、地元住民からすれば氏神様のような感覚を持たれているようにも感じられる。ただ古いだけではなく、新しいものも随所に取り入れられている玉桂寺は、観光という意味でも訪れる価値があると改めて感じる場所であった。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 信楽高原鉄道玉桂寺前駅より徒歩5分。
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 時期と時間に左右されます。
- バリアフリー:
- 4.0
- 境内の多くは砂利敷です。
- 見ごたえ:
- 5.0
- 〝旧〟と〝新〟の微妙なコンビネーションが素晴らしい。
クチコミ投稿日:2020/08/11
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