日本で3番目に古い装飾用噴水として制作されたものです!
- 4.0
- 旅行時期:2020/01(約6年前)
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by hiroさん(男性)
銀座・有楽町・日比谷 クチコミ:22件
『日比谷公園 鶴の噴水』は、もともと「日比谷入江」と呼ばれる海辺の湿地帯が広がる地形であり、「徳川家康」が江戸に入府した以降に埋め立てられ幕末まで大名の上屋敷が立ち並び明治維新後には「大日本帝国陸軍近衛師団練兵場」が設置されましたが、1903年(明治36年)にドイツの公園を範としながら部分的に日本庭園の手法も加えた日本初の「洋風近代式公園」(洋風7割・和風3割)として開園した「日比谷公園」西側部分の緑地帯に整備されたドイツ風庭園洋式の池「雲形池(くもがたいけ)」の中央部分に設置されている噴水です。
鶴が翼を広げて天を仰ぎくちばしから水を噴く姿の『鶴の噴水』は、園内の案内板によると1905年(明治38年)ごろに日本を代表する鋳金・鋳造の工芸家・彫金家であった東京美術学校(現在の東京芸術大学)の「津田信夫」氏と「岡崎雪声」氏の共同制作によるブロンズ製の装飾用噴水とされていますが、「日比谷公園」開園当初に設置されていたとされる資料もあるようです。
その後に昭和初期の太平洋戦時下になると『鶴の噴水』台座部分のブロンズが戦局の激化に伴う武器生産に必要な金属資源などの不足を補うための金属類回収令によって、現在の石造台座に改修されていまが、日本における装飾用噴水の設置された歴史として『鶴の噴水』が3番目に古い制作と言われています。
ちなみに日本最古と言われている装飾用噴水は、1878年(明治11年)ごろ「鎮西大社諏訪神社(長崎)」境内に奉納(現在は長崎公園内に復元された噴水が設置されています)されたものとされ、詳細は定かではありませんが1898年(明治31年)に開園した「箕面公園(大阪)」に設置(現存していません)されていたとされる噴水が2番目に古いと言われています。
今回は、東京メトロ丸ノ内線「霞ヶ関駅」からJR山手線「有楽町駅」方面に向かう際に「日比谷公園」の西側「霞門」から「雲形池」に立ち寄り北東側「有楽門」までの公園敷地内の区間を徒歩で通りました。
短時間でしたが、木々に囲まれた「雲形池」に響く『鶴の噴水』の心地よい水音に耳を傾けて和むことができました。
『鶴の噴水』が設置されている「雲形池」周辺は、四季折々の草花や樹木のほかにもさまざまな記念碑などがあるので、機会があればゆっくりと四季折々の「雲形池」周辺の景観とともに近代史について歴史探索などをしながら楽しみたいと思います・・・
ちなみに「日比谷公園」は、1989年(平成元年)に公園に対する愛護の精神を高め整備を推進するために「日本公園緑地協会」などが選定した「日本の都市公園100選」に選ばれ、2007年(平成19年)になると景観法による「景観重要公共施設(景観重要都市公園)」に指定されている都立公園であり、開園当初から現在に至るまで100年以上にわたり”東京のシンボル的公園”として庶民に親しまれています。
- 施設の満足度
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4.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 4.0
- 東京メトロ:日比谷駅・霞ヶ関駅、都営地下鉄:日比谷駅、JR:有楽町駅から徒歩圏内です。
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 平日の午後でしたが、園内ベンチで休憩したり散策する人がまばらでにいる程度でした。
- バリアフリー:
- 3.5
- 見ごたえ:
- 4.0
- 四季折々の雲形池周辺の景観で楽しめます。
クチコミ投稿日:2020/08/02
いいね!:2票
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