蘇った〝深堂の郷〟の〝都しだれ〟。
- 5.0
- 旅行時期:2019/04(約7年前)
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by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
信楽 クチコミ:11件
暗闇の道を走り続けると集落のある左手にライトアップされた桜の木が目に入りました。滋賀県内有数の桜名所として知られている〝畑のしだれ桜〟、樹齢400年と言われるエゾヒガンザクラの古木は甲賀市指定文化財(天然記念物)指定を受けているものでもあります。
別名〝深堂の郷の都しだれ〟といわれるこの桜は京の都の原産と伝えられ、平家滅亡の折に落人となった一門が都落ちの際に都を偲ぶために桜を持ち帰ってこの地に植えたものだと言われることから〝都しだれ〟と呼ばれるようになったそうです。また〝深堂の郷〟とは戦国時代に織田信長によって焼き討ちにあった〝深堂山遍照院西光寺〟というお寺が復興された場所がこの地であり、その際に記念樹として植えられたものという説に由来しているそうです。
また一説には本能寺の変の際堺から上洛途中の徳川家康が、生駒付近で織田信長が横死を知り領地へ逃げ延びる際、伊賀や甲賀衆の助けを借りつつ宇治田原から伊賀を経て甲賀・柘植と明智勢や落ち武者狩りに狙われながらも無事に到着できたことから、後に江戸幕府を開いた後も京へと向かう際は刺客に襲われることを避けるためにこの時に逃げ延びた道を〝隠密街道〟として利用しており、その道中に求刑したこの〝畑集落〟に植えた桜がこのしだれ桜であるとも言われています。
樹齢四百年と言えば江戸初期からこの地で花を咲かせていたことになりますが、約35年程前に〝枯死〟が危ぶまれたこともありました。その際は専門家を交えての桜の再生を願う地元住民の方々の熱い願いが届き、無事に蘇った経緯がありました。その教訓を踏まえて敷地内には独立行政法人林木育種センターで増殖に成功した〝畑のしだれ桜二世〟が平成20(2008)年に里帰りしたものが植えられており、次の世代に備えるべく日々成長を続けています。
歴史上の〝逸話〟を繋ぎ合わせると、なかなか上手く時系列の繋がりが見えてこないようには思うものの、昨年の台風被害を乗り越えて、勢力は落ちてはいるもののライトアップに映える花を咲かせてくれる古木には脱帽するしかありません。
二世の前で一世が力の限り花を咲かせ続けてくれることを心から思った夜桜見物でした。
- 施設の満足度
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5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 信楽インターから車で20分程です。
- 景観:
- 5.0
- 小高い丘に映えるしだれ桜は集落の生きたモニュメントです。
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 19:00を過ぎていましたがそこそこの方は来られていました。
- バリアフリー:
- 5.0
- さくらの木の付近は砂地ですが、車からも見ることができます。
クチコミ投稿日:2019/04/24
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